第15話 ホワイトルーク国の女王

「我らは聖なる『ホワイトルーク国』の聖騎士で有る!!

 蛮族どもひれ伏せぇ!!」


 大軍勢の白毛ゴリラ、将軍らしき者の号令で一斉に前進を始めた。


 偉そうに吠えてる六つんい(四つんいで無く、四本腕に二本足なので)ゴリラに向けて、花火魔法を発射した。


「ギャ!!ギャギャ?」


 白毛ゴリラの怒号に負けない轟音が響き渡り、偉そうな六つん這いゴリラ周辺を吹き飛ばした。


 僕の花火魔法の威力に、敵も味方も一瞬硬直した。


「ホワイトルーク国の野蛮人ども皆殺しにされたく無ければ、降伏せよ!!」

 食料問題はほぼ解決した。無駄な戦いを止めたくて出した大声に、ホワイトルークの連中が一斉に僕を見た。


 何ともノンビリした戦い、剣ややりを持った者は前衛の僅な者で、他の兵士?は武器を持って居ない、殴って戦う?



 僕を凝視した白い美女が進み出て、突然平伏ひれふした。

「我らわは、ホワイトルーク国の女王ヘンリじゃ!偉大なパオーン様!我がホワイトルーク国は、パオーン様の軍門に降ります!」



 ※ホワイトルーク(サンダース軍曹)と言えば連絡先のチェックメイトキング2の(ヘンリー少尉)と言う事での女王名です。

 蛇足とは思いますが、ベトナム戦争反戦風潮が広まり、昭和43年『コンバット』放映中止になった後に生まれた読者が多いと思い注約を入れました。

 当時高校生の作者は、勇猛な戦争映画は戦意向上に必要だろう?アメリカって国は理解出来んな、と思ったものです。




(何だよこの世界、偉大なパオーンって、偉大な男根様って言われても嬉しく無いぞ!)


「余は、グリーンピース国、バルスム国、ブラックバード騎士国、三国の大王、羅恩らおで有る!ヘンリ女王我が軍門に降るとはまことか?」


「我が国の食料問題を解決してくれたなら、ホワイトルーク国は裸王様に忠誠を誓います!」


(分かり易い女だ、食料問題解決出来なかったら餌にするって事だな)

「良いだろう、食料問題を解決してやる!」


 中央に急遽天幕を張り、僕はヘンリ女王と話し合い、食料問題を解決する事になった。


 ホワイトルーク国に栽培の概念は無く、食料は採取するか奪う物って、何処が聖騎士だよ!僕が言った野蛮人が正解じゃないか。


「ホワイトルーク国にも海岸は有る、北の海と言えど氷に覆われては居ないで有ろう!何故旨い魚介類を採取して食わん」

「氷っては居らん、ギョカイルイとは何じゃ?」

 そこから説明が必要か?

「バイオレット帝国の陰謀に、お前達も踊らされて居る様だな」


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バスルームから始まる異界奇行 犬時保志 @ysxyz

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