第7話 赤色人の国バルスム
食い物でぐったり疲れた
「その滑空車止まれ!!」
堅牢な防護壁に囲まれた、赤色人の国バルスムの門番に止められた。
かたく閉ざされた門を通る事は出来ない、言われなくても止まるしかない状態だ。
ソリスが滑空車から降りて門番に声をかけた。
「私は王女モジャー▪ソリス、緑色人ドット王を倒し緑色人の王になられ、私を救助して下さった裸王様をお連れした!門を開けなさい!!」
「おぅ!ソリス王女様、ご無事のご帰還モジャス王様がお喜びでしょう!開門!!」
防護壁上の門番は下を向き号令をかけた、大扉は音も無く内側に開いて行った。
ソリスは滑空車に乗り込み、滑空車は開いた門を無事通過できた。
門を通ると赤色人兵士が整列し、出陣寸前の状態だった。
滑空車から降りたソリスと僕を見て、最後尾から巨漢の赤色人が兵士を掻き分け現れ、ソリスを抱きしめた。
「ソリス!よく無事に帰還した!!我が軍総力をもって緑色人を殲滅せんと出陣寸前であった!良かった!!」
「お父様、こちらのお方が緑色人ドット王を一瞬で倒し私を救助して下さった裸王様、現グリンピース国王様です」
「ん?緑色人には見えん、かと言って黄色人とも白色人とも違う不思議な御仁、娘を救出感謝のしようが無いのぅ報いる方法は……見れば偉大なパオーンをお持ち…いっそ赤色人の王になってはどうじゃ?」
「お父様!私もそのように思って居りました、裸王様に赤色人緑色人を纏める大王様に就任して頂けたなら……」
「敵襲!!!」
ソリスの言葉は門監視兵の大声に欠き消された。
状況確認のためモジャス王達と防護壁階段を昇った。
「国王様!西の空をご覧下さい!ブラックバード騎士国の騎兵が飛来しています!」
監視兵は流石に視力が良いようで、言われて西の空を見たが僕には何も見えん。
「……あぁ胡麻粒の様な点々が、黒鳥の群れに見える!」
しだいに近付いて来た黒鳥、巨大な黒鳥に黒人兵が騎乗している様子が伺えた。
「モジャス王!あれは攻めて来たと思えば良いのですか?」
「そうじゃ!侵略じゃ!!上空から
「僕ならあの鳥を追い払う事出来るよ、やってみます」
「な、何ぃ!!何か策が在るのか?裸王殿!」
「強力打ち上げ花火のイメージ…発射!!」
打ち上げ花火は『シュッパン』で終わりだけど、強力にすれば『シュゴーーズドン』と黒鳥を撃ち落せた。
20頭居た巨大黒鳥の内5頭撃ち落とすと、大慌てで騎士隊は逃げて行った。
「おぅ!!何と摩訶不思議な技を使われる!裸王殿是非ともバルスム国王になり護って下され」
一瞬の撃破に理解が追い付いて居なかった赤色人兵士達、静寂から一転大歓声がわき起こった。
「「「「「「「うぉーーーっ!!裸王様!!」」」」」」」
「「「「「大王様!バンザーイ!!」」」」」
……大王に決定か?
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