第2話 バルスの緑色人

 一瞬眩暈めまいがして気付けば、緑色の大男が華奢きゃしゃな美女を押さえ付け行為を行う寸前の頭上に居た、バルス神のじじい僕をその大男の頭上に送り出したようだ。


 何も考える間も無く、僕は大男の後頭部に尻餅を突いた。


 何でも無いように思うかも知れないが、僕はメタボ体型で体重75㎏それが2メートル上から無防備な後頭部に落ちて来た。

 僕のお尻チョップを食らった緑の大男は、顔面を床に打ち付け人相が変わってしまう程顔面が潰れ首も変に曲がっていた。


「重い!助けて!!」

 重石になった大男から逃れようと、赤い美女がジタバタもがいてる。

 潰れた緑の大男を蹴り飛ばし、赤い美女を引っ張り出してやった。

 立ち上がった赤い美女は、大男の下になって華奢きゃしゃで小さく見えたが僕より長身だった。

 僕は165㎝美女はそれより少し高いから170以上あるだろう。

 改めて直視した美女は、とんでも無い絶世の美女だった。

 腰の辺りまである柔かそうな頭髪は真紅で、上気した様なピンクより少し赤く滑らかな皮膚をしていて、瞳は赤く吸い込まれそうな目が離せなくなる神秘的な風貌の美女だ。

「あ、あのぅ……黄色人でも白色人とも違う異形の勇者様!危うい所を救って下さって有り難う御座います!私は赤色人の王モジャー▪モジャスの娘モジャー▪ソリスと申します、勇者様のお名前は?」

「…ぼ、ぼきゅは猟野羅恩かりやらおでしゅ」

 赤色人の王女ソリスの美しさに見とれ、僕は完全に舞い上がってしまって呂律ろれつが回らない。

「勇者カリヤ▪ラオ様!今の内に緑色人の国から逃げ出しましょう!」


 異変に気付いた緑色人達が「ドット王様!あまり無茶をされると女が壊れますぞ……き、きさまぁ何者だ!!」

 怒号と共に緑色人が雪崩れ込んで来た。

 僕はモジャー▪ソリスを背後にかばい、部屋の隅に追いやられた。


 雪崩れ込んだ緑色人達は、全員僕の下半身を凝視すると一斉に土下座した。

「「「「「「「「「「大王様!!!」」」」」」」」」」


 僕は全裸で下半身は爆発炎上の前にパオーンといきり立ち、発射寸前状態だったのをそのまま維持し雄々しくパオーンしてる状態だった。

 蹴り飛ばした、ドット王と呼ばれた大男の物を見ると僕の親指位、デッカイ身体にゃ粗チンって相場は、緑色人にも適用されて居るようだ。

(僕が自慢できる唯一の物だ、偉大なパオーンを見ると平伏したくなるのは分かるが…大王様?)


「大王裸王様!今日から裸王様が我ら緑色人の王です!ご指示を!!」

「カリヤ▪ラオ様、緑色人は男性自身が大きい男が偉いそうですよ、カリヤ様の見事なパオーンはバルス世界で一番偉大です」

 ソリスみたいな絶世の美女に下半身を凝視されるのは、さすがに気恥ずかしいが、今更手で隠すのも恥の上塗りみたいで出来ない「…今は居直るしか無いな…」


 改めて見ると緑色人は勿論、モジャー▪ソリスのモジャモジャの無い下半身も開けっ広げ状態(モジャ無し?あぁリスか)。

「着衣の者が皆無って、どんな世界だよバルスって!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る