9話 あそび

「さて、どこに遊びに行こうか?」


放課後になり、もう一度教室に集合した俺達はこれからどこに遊びに行くかを決める事にした


「私は甘い物を食べたいわ」


「俺はゆっくりしたいかなぁ」


「私は皆さんが楽しめる場所に行きたいです!」


上から文香、健吾、咲さんの順だった


「・・・カラオケでもいく?」


甘いものを食べれて、ゆっくりできて、楽しめる場所と言われて出てきたのがカラオケしかなかった


「いいんじゃない?なんだかんだ、3人でいた時も行ったこと無いし」


「だなぁ~。のんびりも出来るし丁度いいか」


「咲さんもそれで大丈夫?」


「はい!カラオケは行ったことが無いので楽しみです!」


なんと、咲さんはカラオケに行ったことが無いらしい


「え!?咲行ったこと無いの?」


「はい。今まで誘われたことはあるのですが、他行の男子高生と交流が主みたいだったので断っていたんです」


「あ~合コンかぁ。確かにそれなら行きたくないかも」


咲さんの解答を聞いて文香は納得していた


「ん?文香も誘われたことあるのか?」


「そりゃあるわよ。面倒だから行かなかったけど」


この前まで付き合ってたのに知らなかったんですが?文香さん?


「じゃ、とりあえずカラオケ行くか。駅前で大丈夫?」


「いいんじゃない?あそこ安いし、ハニトーあるし」


本当に、甘い物中心だな


「いいぞーあそこのソファ柔らかいし」


そして本気でくつろぐ気の健吾


「じゃあそこにいきましょうか」


癒し枠の咲さん


本当に咲さんにはそのままでいて欲しい


「んじゃ、移動しようか」


それから俺達は授業の愚痴やそれぞれの好きなものについて話しながら移動した


「お、受付に生徒が集まってない。ラッキーだな」


カラオケが見えてきたときに健吾が嬉しそうに告げる


確かに、下手に人に見つかると面倒なことになる


なんせ、今の俺達には咲さんと文香という学年で1,2を争う女子が揃っているのだから


そして一緒にいるのは地味ーズの佐藤&鈴木コンビだ


話題にならない方が難しい


「本当ね。これなら受付も早く終わりそうね」


「確かに、それは助かるな」


それから店に入り、受付で手続きを終えると部屋番号とマイクの入ったカゴを渡された


「じゃあ早速いこうか」


「はい!楽しみです!」


何とも嬉しそうな顔、本当に楽しみなのが見て分かる


「早く行きましょ?」


文香さん?あなた早くハニトーを注文したいだけじゃありませんか?


「そうだそうだー。いざ行かん!」


君もくつろぎたいだけだよね?健吾君?


「まぁ、そうだな行くか―」


いちいち突っ込むのもめんどくさいので取り合えず進むことにした


部屋番号を見ると廊下を一度曲がり、トイレからも近すぎず遠すぎずの場所だった


あまり部屋の前を人が通らない場所なので個人的には当たりの場所だ


「わぁー!すごいですね!部屋も大きいですし、スピーカーも大きいです!」


始めてくるカラオケルームにテンションがあがりっきりの咲さん


「ふぅー!いやーまじで落ち着くなぁ!」


着いて早々ソファでくつろぎ始めた健吾


「ちょっとあなたたち。何か注文する?」


着いて早々メニュー表を開き始めた文香


3人が3人バラバラだ


なんというか、本当に異質なメンバーだなぁ


「えぇっと、とりあえずポテトかなんか頼む?」


「そうね、皆でつまめるものを頼みましょうか」


そういって、文香は注文をしていく。しっかりとハニトーも入っていた


「さて、せっかくカラオケに来たんだから少しくらいは歌うか」


「先歌ってていいぞー。俺はもう少しくつろいだら歌う」


俺はとりあえず最近自分が聞いている曲を予約していく


「文香は歌うか?」


「そうね、せっかくだし少し歌うわ」


そういって速攻で曲を予約していく


「咲もどう?」


「そうですね、あまり知っている曲は無いんですけど、探してみます」


「好きな曲歌いなさい。この場で曲を気にする人なんていないんだから。秀樹なんて初っ端から誰も知らない曲よ」


「うるせぇ。最近ネットで見つけてお気に入りなんだよ」


「わかりました。好きな曲入れますね」


そういって咲さんが曲を探している間に俺が予約した曲が始まる


「やっべ!もう始まるじゃん!」


俺が予約した曲は最近発売されたゲームの主題歌らしく、その歌手を知っている人でも初めに聞いた時には誰かが分からないくらいに曲調が違う曲だ


低音が多くて歌いずらいが、リズムが良いので歌っていて楽しい


「ふぅ、こんなもんかな?」


そういって画面に出てきた点数は80点


なんともいえない


周りを見てもやはりコメントしずらそうだ


「なんというか、普通だな」


沈黙を破ったのは健吾だ


「ちょっと健吾君。言わないようにしてたのに」


うん、文香さんはデリカシーを学ぼう


俺に別れ話をしたときの文香さんは別人かな?


「カラオケの80点って良いんですか?」


「ふ、普通かな?」


咲さん?あなたのナイフは天然ものだからこそ切れ味抜群だよ?


なんというか、悲しい気持ちになりながらカラオケが始まっていく



つらっ



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あとがき


最近Greeeen、ファンモン、湘南乃風を聴き始めた20歳です


なんというか同年代と比べても曲が古いんですよね~

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