第64話 隕石
【前回のあらすじ】
物騒空間の中にいる人全て、浅草へ追い出し、人類を絶滅させようと企むエリザベス。
その様子を高橋とペンギンは、安全地帯から見ていた。
大量の触手を振り回して、警察を一掃するエリザベスの胸へ、全て避けながら迫る石上の警棒が突き刺さる!
かと思いきや、謎の力で石上は遠くのビルへ吹っ飛んだ!
ドンガラガッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン
「え⁉︎何が起きた⁉︎⁉︎」
彼が吹き飛ばされた場所で怪我人の手当てをしていた平山たちが絶叫する。
石上は受け身の体勢で構え、なんとか頭部の直撃を免れた。
「だ、大丈夫か?石上」
「あぁ……あの鳥、斥力なんか使いやがって」
「斥力⁉︎⁉︎」
「せっかく目の前まで行けたのに、警棒だけ刺さっただけで倒せてない」
「無理すんなよ……」
エリザベスはさらに攻撃範囲を伸ばすため、両翼を長い腕と拳に変え、振り回し始めた。
73mの攻撃が追加され、警察をさらに苦しめる。
そしてなんと、口から血でできた有刺鉄線を伸ばし、枝分かれさせた。
無数の血の有刺鉄線が地面を抉り飛ばし、パトカーやビルをおもちゃのように倒した。
警察官たちは慣れてきたのか、石上を中心にエリザベスへ近づく。
彼はそれに気づき、遥か上空から人よりも大きな氷柱を55本も生み出して、一斉に落としたのだ!
「!!」
石上は蹴りで氷柱を全て叩き割り、警棒をエリザベスの首元へ投げつける!
エリザベスは飛んできた警棒を口でキャッチし、目から青と白のビームを連射した!
「(唯一の武器を投げるとはバカらしい。
メーザーで消す!!!)」
ズバァァァァァァァァァァァァン
ビームが石上の前に飛んでいくが、なぜかそれら全てが突然消えた!
それどころか、自身の口にあるはずの警棒も消えている。
「(は⁉︎⁉︎き、消えた⁉︎
そうかあの警察、包帯で自分の腕と警棒を繋げ、目の前のビームを包帯を振る事で警棒を手元に戻し、叩いて消したのか!
あの警察はさっき吹っ飛ばした奴…まだ生きていたか!)」
石上はエリザベスに向かって走り続けた。
しかし急に転んでしまった!
「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
「(終わりだ)」
なんとエリザベスは地面から赤い有棘鉄線のカードを生やして、石上を転ばせたようだ。
宙を舞う彼に、エリザベスの頭上の光から、顔のついた青い巨大な冷気が連続で放たれた!
「(ミッシングリンク アンサーで凍らせれば済む話だ)」
↑エリザベス
「(巨大な冷気…この数…避け切れない!)」
↑石上
ズバァンズバァァァァン
スタッ
突然目の前で冷気が全て消えた!
「⁉︎」
石上が冷気がかき消された方を見ると、1人の救助隊員が立っていた。
黒木だ。彼は銃を撃って冷気を消したらしい。
「(なんだあいつ!)」
エリザベスは黒木の存在に気づくと、そちらへ触手を伸ばした!
「!」
「(ヤバい)」
石上は包帯で触手を絡め取ると、上へ向けて投げつける!
「うぉぉぉ!!!」
ズドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン
地面にひび割れが入るほど強く叩きつけ、石上はエリザベスを近くへやり、頭をぶん殴ろうと、拳を振り上げる!
エリザベスは反撃のために額から大量の小さい白い弾を発射した。
弾速は遅いが数が多い。
ズシャァァァァァァァァァッッ
石上は弾ごと砕き、彼の心臓を殴り飛ばし、エリザベスの体に蹴りを入れた!
ドォォォォォォォン
「(心臓を破壊した……これで終わった……)」
「なわけないだろ」
「⁉︎⁉︎」
なんと、心臓を破壊したにも関わらず、エリザベスは体を再生し始めたのだ!
「⁉︎…え、な、なz」
「俺のスペースデブリと心臓を打撃で砕くとは、随分と度胸のある奴だ。親の顔が見てみたい」
2人の周りに赤い弾が2つ空中に現れると、その赤い弾から赤い弾が石上目がけて発射された。
ズキューーーーーーーーン
石上は包帯で当たりそうな弾を跳ね返しながら、バック転で後ろへ下がる。
しかしエリザベスはそこで逃げて帰らせる程甘くはない。
「待て人間」
「⁉︎」
なんと、周りの警察官や瓦礫もろとも、謎の力でエリザベスの近くへ引き寄せられてしまった!
「⁉︎」「(引力⁉︎)」「ひっ⁉︎」「!」「⁉︎⁉︎⁉︎」「は⁉︎」「(ヤベ)」
エリザベスは引き寄せた警察官たちから離れると、空へ向けて腕を上げる。
「⁉︎」「上!」「え…」
なんと引き寄せられた警察官たちの真上から、巨大な隕石が降ってくるではないか!!
「(え)」
どうやらエリザベスは重力を操作し、宇宙にある隕石を引き寄せたらしい。
熱量がすごく、石上すらも避け切る体力を奪われる。
彼らは一体どうする!
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