第61話 潰す

【前回のあらすじ】

アントニオとロッシュが、石上と平山に倒された。終わり。





「石上、顔の傷が消えてんぞ」


「本当だ。そりゃ良かった。

……で、ヨーワーインの件はどうする?」


「とりあえず、今は被害者の救助や保護に力を尽くそう」








そして、アントニオたちの様子をエリザベスは、空間操作能力を駆使して見ていた。

温泉に入り、酒を飲みながら。


「ブッッッッ⁉︎⁉︎……ハァ⁉︎アントニオらがやられた⁉︎

ふざけんなよ!!チッ、現実はどうしたんだ!まさか逃げてるんじゃないだろうなぁ!」


彼は目の前に穴を空けて、現実くんが戦っている所を覗いた。


そして、激怒する!!




「本体逃げてんじゃねぇかよォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!

あのReality野郎!!!!」






ブシャァァァァァァァ


「ぎゃっ⁉︎⁉︎」


エリザベスはアメリカ人から逃げている現実くん本体に向かって、切りつけた!


彼を追いかけていたロッキーたちは立ち止まる!

息切れしながらも、目の前に突然現れ、酒を持ちながら敵を切った鳥を見た。


「(いや何あいつ……)」


「お前、分身に戦闘を任せて自身はサボるとは、何事だ。

生物兵器の恥……○ね」


「待ってそーゆう戦い方なんだって!許して!ねぇ!逃げて人間共!やめて!

ちょ、ちょ、ちょっと待って下さい!待って!助けて!待って下さい!お願いします!アアアアアアアア!」



音も無く、現実くんはエリザベスに心臓を破壊され、消滅した。

その瞬間、竜たちが次々と消滅していき、悲の分裂体も消えた。


ハルが驚く!


「え⁉︎……な、何⁉︎……何あのペンギン……」


エリザベスは、付近のアメリカ人に向かって、静かに言った。




「結局、誰も彼も役には立たなかった。だから、もう他の奴らに頼るのはやめた。

人類は今夜潰す。俺が全生命体を皆○しにする」


「(なんだこの鳥………あの見た目ですごい威圧感……。

今戦ってた敵を一瞬で倒した……ヤバい…負ける!)」


ロッキーは振り返って、仲間に叫んだ!



「逃げr」



ブシュッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ




なんとロッキーたちの周囲が、アメリカ人もろとも瞬きする瞬間て凍ってしまった!


ハルは何が起こったのかわからなかった。



「え?………ロッキー?皆んな……?

え、凍った?………何が起きた……?」


どうやらエリザベスは、翼を薙ぎ払って、氷塊を複数生み出したようだ。

冷たい空気が広がり、周囲の人やものを凍らす。


ハルは危険を察知して、同じ空間から逃げようと、後ろに向かって走った!

考えている暇も時間も無い!走れ!!!



「……………」



ズバァァァァァァァァァァァァン


エリザベスが彼女の前に現れると、ハルは宙を舞った。


「⁉︎」


「……」



彼は翼を薙ぎ払って、血の斬撃を放ち、ぼーっと立つ。


斬撃はハルの周りを囲むように飛ぶと、ハルに向かって一直線に進み始めた!


「(斬撃の軌道が⁉︎)」


ズドォォォォォォォォォン



ハルは血の斬撃に切り刻まれてしまった。

返り血が、エリザベスに飛び散る。


すると突然後ろから、銃弾がエリザベスに向かって撃たれた!



「は?」


ドォォォォォォォン


なんと、彼の周りにバリアが張られてしい、銃弾をはね返してしまった!狙撃手は驚く。


「えぇ⁉︎⁉︎」


ズドォォォン




その狙撃手は、飛んできたペンに直撃し、爆散した。

どうやら今のペンは、エリザベスの口から発射されたらしい。


5000mほど離れている2人のこの距離を、狙撃手に認識させる前に発射し、命中させた。



「………さぁてと、いちいち全員探し回って○すのも面倒だ。

物騒空間にいる奴ら、全て出すか、地上に」

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