第59話 レール博士

【前回のあらすじ】

鬼○の上○の陸のような感じで登場したロッシュは(伝われ)、石上と平山を倒そうとした際、アントニオに邪魔された事に、苛立っていた。



2人の周りに、ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……と、音が鳴り始める。


石上と平山は、そっと少し離れた所で見ていた。


アントニオが口を開く。



「最近、なんか様子がおかしいよ、姉ちゃんは。

具合でも悪いの?それとも機嫌が悪いの?」


「お前には関係ないだろ。私は私、お前はお前だしな。

そんな事より、利敵行為するなっつうの。

エリザベスに言うぞ」


「………でも気になる。ねぇ、何か嫌な事あんの?

あ、の事?だったって事を思い出した?」


「(何言ってんだこいつ…アンドロイド?レール博士?)」

↑ロッシュ


「ねぇ、レール博士はもうとっくの昔に○したし、気にする事無いよ!」


「変な事言うな!私がその、レール博士…の事を考えるわけないだろう!」


彼女の周りに、突然赤い斬撃が地面から生えてきた!

稲妻の振り動作無しで放たれた斬撃が、アントニオを襲う。


「うぉ⁉︎」


アントニオは勢いよく浮遊して、斬撃を躱す!


「(棘境赤雷しきょうせきらいを避けたとは……)」


彼は、天井付近で困惑しながらまた言った。


「最近随分と暴力的になってない?ねぇ、ストレス溜まってない?」


「いや元からこんな感じだ!私は元からこんな感じ!関係無いだろ!」


「え………昔の姉ちゃんは穏やかだった………」


「お、おいあんまり ふざけるのはやめろ!そろそろ怒るぞ」


「ふざ………ける?」

「⁉︎」


「覚えてないの?……レール博士の事……。

あの頃は、俺が姉ちゃんみたいな性格だったな。

逆に、その頃に姉ちゃんは、めちゃくちゃ優しかったな……」


「ハァ?」



アントニオは懐かしそうに話し始めた。


「レール・キラキャラ博士…俺らの元となった2人の子供がいたらしいんだけど、自身が行った実験によって、その2人の子供を亡くしてしまったんだって」


「……それで?」


「んで、その後レール博士が研究に研究を重ねて作り出したのが、その2人を模したアンドロイド……つまり俺らの事なんだ。

俺は自分自身がアンドロイドだって事が認められず、レール博士を○しちまったがな…今思うと、悪い事をしたと思う」


「そうかよ」


「そんで、その後、偶然辿りついた物騒要塞で、エリザベスに拾われたんだ。俺らはさ?

ねぇ、思い出した?思い出したでしょ?」


「(ヤバいな、知らない情報が出てきた。復習すべきだった)

い、いや、思い出せない……ね」









「…………………違う」


「何が」「え?」

↑石上&平山


「俺の考えは多分当たってる」


アントニオは困惑し、冷や汗をかいているロッシュを睨んだ。


そして、静かに怒鳴った。




























「お前、誰だ?」


「…………⁉︎」

↑ロッシュ


「お前、名前なんだよ」

↑アントニオ


「私の名前はロッシュ・キラキャラ」


「違うな」

「は?」


「お前、………名前を言え」




「…………………んだよ、ったく、お前、中々…勘が鋭いんだな。

初めて会って話した時とは違うよ。

なぁ?……アントニオ・キラキャラ」


!!」

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