第47話 アニサキス
【前回のあらすじ】
エリザベスにしつこいと言われ、帰る事になった高橋。
そして、残されたすしとマイク。これは戦いの予感……!
「まぁ……そろそろ時間もあれなんで、とっとと仕留めます!
ダブルアワビーむ!!!!!!」
すしがアワビのネタから2本同時にビームを放った!!
ズバァァァァァァァァァァァァン
ズバァァァァァァァァァァァァン
「⁉︎⁉︎」
マイクは一度見た攻撃なら楽に避けられる。
なので先ほど受けたばかりのアワビーむなど、数が増えても大丈夫なのだ。
迫るビームの弾幕を次々と避け、銃を撃った!!
しかし、すしも避ける事に変わりは無い。
避けられる攻撃は全て避け、敵に避けられない攻撃を放つ。
そして、アワビーむの軌道が、変わった!!
「⁉︎」
全て避けたはずの2本のビームは、急カーブしてマイクの背後から迫り来る!
「(き、軌道が……!)」
ドンガラガッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン
ビームを喰らって、彼はその場で体を震えさせ、膝まずいた。
まるで先ほどのエリザベスのようだ。
すしは言った。
「さよなら」
ズバァァァァァァァァァァァァン
大量の宙を舞う魚が、すしの背後から現れ、マイクを襲うべく、迫り来る!
イワシのような小さい魚だが、大群となって、その小さな体の不利を補っているようだ。
「(…………魚……○ぬ……)」
「無数の魚があなたを食い尽くします!」
ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ……
魚たちは鋭い牙を向け、マイクへ集まり、咀嚼音を立てた。
「ふ、やっと倒せましたよ。さて、イスたちはどこへ……?」
魚たちに食べ残され、血を流しながら倒れているマイクを前に、すしは周りを見渡した。
「……まぁ、ぼちぼち探しますk」ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァ……
突然銃弾が飛んできたッ!その時の反動で、すしの上に乗っているネタは弾き飛ばされてしまった。
「くっ……だ、誰ですか!」
「俺だ」
「は?」
ズドカァァァァァァァァァァァァァァン
背後を振り向いた直後、誰かにすしはぶん殴られ、壁へ飛ばされた!
ドォォォォォォォン
「……痛てて、鮮魚が傷みます!誰ですか!」
「俺だ」
「だから誰だよ」
目の前にいたのは、マイクだった。
右腕を食われ、血を垂らしながらも、なんとか左腕で銃撃し、殴ったようだ。
彼はわざと右腕だけを捕食させ、回避したのである。
「くっ……こ、このぉ!」
すしはまた皿を飛ばす!
その皿からさらに、ネタが発射された!!
ズシャッッズシャッッ
マイクは蹴りで全て弾く!!そして迫る大量の魚を相手に……。
持っていたナイフを振り回したッ!!
ブシャァァブシャァァァァブシャァァァァァァァブシャァァブシャァァァァブシャァァァブシャァァァァァァァブシャァァァァァァァ
おかげで魚たちはバラバラに……。
しかし、彼らは切られたと同時に、体液をぶち撒いていた。
「(……!……なんだこの液体!)」
「(その魚たちの体液は経皮毒……浴びれば終わり……)」
大量の毒がマイクへ振りかかる!
「(…なら、吹き飛ばせば…)」
彼は手榴弾を足元へ投げた!そして………。
シ……………………
ズドカァァァァァァァァァァァァァァン!!!!
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…
なんと爆風で全方位から飛んでくる毒を吹き飛ばしたッ!!
「(な、なんと爆発の勢いで、魚群ショットを破った⁉︎
こ、これはまずい……!)」
そして、マイクがいない。
「(……あれ、あのアメリカ人は……?)」
気配を感じ取り、すしが上を見た……。
ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
なんと、マイクがナイフを持って、すしを目掛けて、落ちてくるではないか!
「……⁉︎⁉︎⁉︎……すショット!」
すしの頭からネタが現れ、シャリと共にマイクへ発射されたッ!
ジャキッッッッッッッッッッッ!!
ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
「⁉︎⁉︎……」
次の瞬間には、すしは宙を舞っていた。
「(……え?……やられた?)」
バタッ
どうやら彼は、瀕死の状態で、ほぼ戦闘不能になったようだ。
そして、部屋の端へ落下する。
マイクが近づいてきて、彼に尋ねた。
「さっきの巨大な鳥の目的はなんだ?あいつは誰なんだ!」
「………し、知らない……」
「は?……知らない?」
「………知らないですよ。まず目的なんてあるのかすら。
あぁ、せっかくエリザベスをイスたちと倒して、下剋上でもしてやろうとしたのに……!
あなたのせいで!全て計画が大無しです!
貴様のせいで、貴様のせいで、貴様のせいだァァァァァァァァァ!!」
すしが突然怒鳴り、マイクへ襲いかかる!
マイクはすしの顔をナイフで突き刺して、心臓を抜き飛ばしたッ!
「ふごっ⁉︎⁉︎」
ブシャァァァァァァァッ!
ボトッ……ボトッ…ボトッボトッ
「………消滅したか……」
シャリやネタ、飛んでいった心臓は塵や煙のように消え、すしは完全に消滅した。
「………早く、ロッキーの元へ行かないと……ゔっ⁉︎⁉︎」
突然彼の体に激痛が走り、膝が地についた!
心臓の勢いが激しい……息が苦しく、唾が飲めないほど。
「ゔっ⁉︎⁉︎……な、なんだ……⁉︎」
「アニサキス……お前を洗脳して、自由自在に操ります」
マイクの近くに落ちていた米粒が喋りながら消滅していった。
彼は戦慄した。
「……せ、洗脳?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます