第41話 戦犯
【前回のあらすじ】
恨の分裂体が空けた大きなクレーターから、激怒の錫杖の先を撃ったアメリカ人のロッキー。
それが原因で、彼は分裂体たちにバレてしまった!
「なら、まずはここを真っ平らにしなきゃね!」
テンションの掌から爆弾が2つ出てきて、それらを次々にクレーターへ投げ入れた!
ドォォォォォォォンドォォォォォォォン!
クレーターは大爆発を起こし、ロッキーは灰や塵に体中を汚されて、飛ばされた!
「(ってぇ……痛い……ヤバい!隠れる場所は……)」
「見つけた!」
彼の背後からジャンプしてきた楽の分裂体はそう叫ぶと、脇から槍を出す。
「
叫びながら楽は槍を前に突き出すと、そこから赤い槍のような光が5方向へ飛び出た!!!
ズドォォォォォォォォォン
「ふぐっ⁉︎⁉︎」
背中からモロにうけたロッキーは、口から血を出し、その場でうつ伏せになってしまった!
「ゲホッゲホッ…おっお……」
血が顔から流れ出た。その様子を見ながら、鬱はブーメランではなく、カッターを構えた。
「終わりだッ!!」
そのカッターをロッキーの後頭部へ振り下ろす!!
ブシャァァァァァァァ
血が噴き出した。
「よくやった鬱」
激怒は言うが、返り血を浴びて、すぐに何かに気づいた。
「(ん⁉︎この血…俺と同じDNA!とゆう事は!)」
なんと鬱は、カッターをロッキーへ刺す前に、車に轢かれていたのだった!
「うわっ⁉︎く、車⁉︎」
↑鬱
「何している鬱!早くそいつの頭をかち割れ!」
そう言いながら、彼はまた錫杖から雷を放つ!
バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ!
車は雷を受けて、その場で停止した。
しかし中から、銃弾が撃たれ、テンションの持っていた爆弾に直撃してしまった!
「⁉︎」「⁉︎」「⁉︎⁉︎⁉︎」「あ」
ズドドンガラガッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン
吹き抜けの円柱の空間がただの平地になり、瓦礫は散乱どころのレベルではなく、団地が倒壊したような酷い有様となっていた。
瓦礫の海から手を出し、激怒は怒鳴る!
「……テンション!貴様ァァァァァァァァァ!
何してんだ!起爆するに決まっているだろう!
少しは頭を使え!見苦しい!」
「ご、ごめんて。次から気をつけるよ」
テンションは瓦礫の丘の上で、申し訳なさそうに、
激怒は辺りを見渡す。
「敵は⁉︎敵はどこ行った⁉︎
チッ、見失ったか!ったくよ、誰のせいだよ!
仕方ない、楽と鬱は敵を探せ!テンションは少し自粛してろ!
恨は飛ばされていった敵の始末をしておけ!
集中と無は下の方へ落ちていった敵を倒しておけ!
俺はここからサポートする!」
分裂体たちが散り散りになった。ロッキーは瓦礫の中から、その様子を窺う。
そして車を探した。
「(あの車は⁉︎…あの運転手は無事か⁉︎
誰が乗ってんだか知らないが、早く探して助けなければ)」
荒い息でバレる可能性があるため、無理やり息を止めるが、そうすると心臓の音がよく聞こえる。
体が震えて仕方がない。
「(車のタイヤか?これは)」
落ちていたタイヤから電気が放出されている。
激怒の雷による効果だろう。近づくだけで手が痺れるほどの電力。
あの錫杖さえ奪えば勝てるだろうか?
「(やってみる価値はある。
だが、先に仲間を探そう)」
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