第2話、チュートリアル的な?
「う、んん…………?」
目を
少しばかり
そう思い、
「あら、起きたかしら?ちょうど朝食が出来た所だから
「っ⁉っっ‼」
いや、それよりもだ。どうしてこんな所に彼女が
だが、そんな僕の事などお
思い出すのは、夜の町で出会った時の彼女。その手に日本刀を持って薄く
だが、ついに壁に
「
「ど、どうしてあんな事を?何で僕を殺そうとしたんだ?」
「その話も
「……………………」
僕は、黙って少女に
「まず、
「……僕の名前はユウキ。
「そう、よろしく。じゃあまず最初に
「……いや、全く
そう、とアキは静かに頷いた。どうやら其処は驚くに
少し、
そして、アキの説明は続く。異能バトルロイヤルに
「異能バトルロイヤル。それは文字通り異能力者のみで行われるバトルロイヤル形式の戦いの事よ」
「形式に乗っ取って戦うっていう事はその戦いに勝ち残る
「異能バトルロイヤルを
「アメノトリフネの、全権……?」
僕の言葉に、アキは頷いた。
アメノトリフネの全権。それは文字通りに
僕は、一体何に巻き込まれているんだ?そんな事が、頭の中をずっとぐるぐると回り続けていた。
「アメノトリフネ。この人工島が実際は途方もなく巨大な船であるという
「……あ、ああ」
「それは半分正解で、もう半分は不正解。
「う、宇宙戦艦だって⁉」
また、とんでもない単語が出てきたものだ。一見すれば、
アキは先程から、ずっと嘘を言っていない。つまり、少なくともアキ自身はずっと本音を話しているという事だ。
それどころか、アキは何処かこの異能バトルロイヤルに対して
「ええ、このアメノトリフネの全権を手にすれば
「そんな事が……。でも、並行世界や異世界に渡るだけの
「もちろん、あるわ。まだ
「願いが叶う、だって?」
「ええ、それがどういう
それは、なんとも
何か、叶えたい
「アキも、何か叶えたい願いがあるのか?バトルロイヤルに
「いえ、それは違うわ。私は、ただこのバトルロイヤルを滅茶苦茶に
「バトルロイヤルを、壊したい?」
そう言うと、アキは端的に頷いた。
アキにもアキなりに何か
彼女は一体何に挑むつもりなのだろうか?それは分からないけど、恐らくはそれなりの理由は持っているらしい。
あるいは……いや、もしくは……
「私は、この異能バトルロイヤルを
「それは、どうして?」
「私の父親。このアメノトリフネの全てを
「ち、父親がこのアメノトリフネの長だって⁉」
思わず、心底驚いた声を上げる。その声に、アキは少しだけ
「ええ、彼は
「復讐の、鬼……?」
「私は!私は父を、お父さんの復讐を滅茶苦茶に壊して
それは、アキの心の底からの願いだった。何処までも純粋な。
そんな願いを聞いて、僕は……
「…………分かった」
「ユウ、キ……?」
「僕も、君の
「っ⁉」
「どうか、僕にも君の手伝いをさせて
真っ直ぐ、アキの目を見ながら僕は彼女に手を差し伸べた。そんな僕に、アキは呆然とした目でじっと見ている。
だが、やがてその目からぽろぽろと涙が
え?涙……?
「……っ」
「え、ちょっ!ごめ、何か気に
「いえ、私の手伝いをしてくれるって……私と一緒にお父さんを止めてくれるって言ってくれたのが、
「……っ⁉」
気付けば、アキは僕の
うん、今の僕はかなり
そんな僕に、アキはぎゅっと強く抱き付いて
……うん、よくよく考えなくても此処ってアパートだよな?それに、防音設備なんてろくにされていない。
後で、隣の人に
そんな事を、こっそりと
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