第1話、異能バトルロイヤル?
夜のアメノトリフネは
そんな夜風の中、今日はどうにも
特異体質もあって、そういう空気には少しばかり
そして、不意に
「…………え?」
そう、今此処には他に
一振りの日本刀。それを
今日の午前頃、学校の始業式で見かけたあの少女だ。あの時もそうだ、あの少女の周りだけ血の赤で満たされた世界が
恐るべき殺意。
そう、そうだ。今、僕はこの少女に
あの剣呑な殺意の全てを向けられている。その
ああ、そうだ。僕は今、彼女の事を
そう思うと、僕は震えが
瞬間、少女の身体がゆらりと
「うおっ⁉」
僕は、考えるより前に
そんな僕の反応に、少女は少しだけ
「へえ?貴方、とても面白い
「……それは
「あら?もしかして、異能バトルロイヤルについて何も
異能、バトルロイヤル……?
聞き覚えの無い言葉に、僕は思わず
別に、僕は身体能力が其処まで
つまり、他者の視界を他者の視点で見る事だ。それは
そんな事を
それ故に、僕は他人の行動を先読みする事が出来る。
そんな事を言えば、やれチートだズルいとか言われそうだが。実際の所はそうでもなかったりする。例え、相手の動きを
そして、そんな特異体質を以ってしても彼女の
そして、彼女の言う異能だけではない。恐らくだが、彼女自身の戦闘センスもずば抜けて高いのだろう。先程から僕の先読みがどんどんと読み返されて
まずい、このままでは僕が
「う、うわああああああああああああぁぁぁぁぁぁっ‼‼」
気付けば、僕は一目散に彼女から
そんな僕に、彼女は
そんな彼女の様子の変化を見る事なく、僕はそのまま逃げ出していった。
・・・ ・・・ ・・・
「……はぁっ、はぁっ…………っ」
気付けば、僕は人工島の
これからどうすれば良い?どうしてこうなった?異能バトルロイヤルって何だ?
分からない。何も分からない。どうすれば良い?
様々な
僕は、このまま死ぬのだろうか?そんな事が、頭の片隅に
どうして、こんな事に?思えば、僕はこんな特異体質のお陰でずっと孤独だ。
特異体質のためか、他人の想いや
「……ああ、どうしてこうも―――
気付けば、僕の頬を涙が
どうして、僕はこんなにも孤独なんだろうか?
「さて、一体何処に
「———っ⁉」
気付けば、少女はすぐ
僕はこのまま、黙って狩られるだけなのだろうか?大人しく狩られてゆくのが筋なのだろうか?分からないけど、それだけは嫌だと心の奥が
ああ、それだけは嫌だ。どうしても嫌だと……
「う、うう……あああああああああぁぁぁぁあああぁぁぁぁっ‼‼」
「っ⁉」
気付けば、僕は少女に向かって飛び出していた。少女は
それに、僕には特異体質がある。少女の思考の
そのまま、僕は少女に組み付いて地面に一緒に
……
「……一体、どういうつもりかしら?」
気付けば、僕は少女に
だけど、或いは。いや、本当は……
「どういうつもり、か。一体どういうつもりだろうな?」
「ふざけているのかしら?そのつもりなら、私はこのまま貴方を殺すわよ?」
殺す。そんな言葉が容易く出てくる少女の
ああ、どうして僕はこうも心の奥がざわつくのだろうか?
どうして、こんなにも涙が
「分からない。分からないよ。けど、こうせずにはいられないんだ。君の心には血の赤しか見えなかった。君の気配には死の気配しか感じなかった。けど」
「…………」
「どこか、君の心は
「……そう」
「?」
少しだけ、彼女が薄っすらと
「いい加減、私を
そんな言葉と
やがてそのまま意識が
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます