第1章 アルバート学園
第1話 転生したので学園に通ってました。
「ロイ! 今日は早めに行きなさいよ!」
「わかってるよ!」
これからアルバート学園に向かおうとするロイ。お母さんから貰ったパンをかじりながら扉をあけて外に出た。
「相変わらずこの世界は天気が毎日いいなぁ」
そんなことを思いながらロイはしばらく通学路を歩いていると前でチンピラらしき集団が女の子をいじめていた。
「やめてください!!」
「なんだよ、どうせ暇なんだろ?」
「暇じゃないです!! やめてください!」
ロイはお父さんが『女の子が困っていたら助けるんだ!それが騎士だ!!』と言っていたのを思い出しとりあえず助けることにした。
「あの〜すいません。嫌がってるみたいなんでやめてあげてください....」
「あ?お前には関係ないだろ」
やはりどの世界でもチンピラは皆同じなようだった。
「もう一度言いますよ。嫌がってるんでやめてあげてください!」
「いい加減にしろよ! お前らやっちまえ!」
ロイはため息をつきながらも手に魔力を集中させてチンピラに対して魔法を放った。
「悪を滅せ【
「ぬわぁああああああ!!!」
チンピラは威力の高すぎる魔法に耐えきれずはるか遠くに飛んでいった。
「さてあなたはどうするの?」
「ふざけんじゃねぇ!!!」
ロイがチンピラのボスを挑発すると顔を真赤にして剣をむやみにぬいた。
「僕に剣で戦おうなんて!!....」
「....!!なんだ! ガキのくせに!」
「100年いや1000年早いんだよ!!!」
「ガキに負けるなん....て....」
チンピラのボスは一振りもすることなくロイによって切られたしまった。
「大丈夫でしたか? 怪我とかないですか?」
「あ、はい! 大丈夫です!」
「そうですか。ならよかったです」
「あ、あの! 私、ルージェスト・リリファーって言います!」
「僕はロイ。ユーピタル・ロイだよ」
「ユーピタルって....!」
「ごめん! 遅刻するから行くね!! またどこかで〜!」
チンピラから女の子を助けるということに気を取られすぎていたロイは刻々と時間が過ぎ去っていくことに今になって気がついた。
しかしロイはお母さんから教わったポータルゲートという魔法を駆使して学園に向かうことにした。
「現在地:アルバート街 転移地:アルバート学園近辺 【ポータルゲート】」
ポータルゲートのおかげでロイはなんとか遅刻することなく学園に到着することができた。周りには大勢の受験生が続々とこの大きな学園に入っていく。
そんな光景を見ていると後ろから声が聞こえてきた。
「ロイさ〜ん!! ロイさんですよね!!」
「え? もしかしてさっきの?」
「はい! リリファーです! ロイさんも受験生だったんですね!」
どうやら声をかけてきたのはさきほどチンピラ集団に襲われていたリリファーだった。
リリファーは何か言いたそうにロイを見つめる。
「ロイさん!絶対に二人で合格しましょうね!!」
リリファーは元気いっぱいに少し顔を赤くしてロイにそう言った。
「あぁ、もちろん」
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