転世したので次の職は転生者異世界選別士

@idaki_yuu

プロローグ

「先輩仕事まだ終わらないんですかー?」


「うるさいな。待ってろよ!今お前の尻拭い中だ!」


「すいませんー」


 俺は都内の中小企業で人事部として普通に働いている、仲西 遥希なかにし はるきだ。


 そしてこいつが少し抜けてるとこはあるけど教えがいのある後輩。


「はぁー! やっと終わった〜!」


「じゃあ、早く買いに行きましょう! 最新巻が僕らを待っている!」


「そうだな! 久々の単行本だからな。買いに行くか!」


 俺達は昔から漫画が好きでよく読んでいた。


 そして今もこんな感じで....


「先輩!早くー!」


「?!! おい待て!!」


....なんだか夜なのに暖かい。


「....んぱい! 先輩! そんな....」


 なんで泣いてんだか、こいつは。


「なんで自分を犠牲にしてまで.....!」


 あぁ、そうだ。


 俺は横から来るトラックからこいつを守ったんだっけ。そんではねられて死んだのか。


 特になにも無い人生だったな。



● ● ● ●



「ほら、見て! あなたロイが立ったわよ!」


「本当だ! これはもう最強の剣士になるな!」


「いいや! 最強の魔道士になるのよ!」


 えーっと、誰だろこの人達。


 それにロイって? てか俺死んだんじゃ....


 てことはまさかおいおいおい!!


 これは言わゆる転生ってやつか!


「なっ! ロイはやっぱ剣士がいいよな!」


「なにを言ってるのよ! 魔術の方が役にたつって!」


 もしかして俺の親か.... なんか変な人達だな。


 せっかく異世界に転生したんだしまぁ....


「両方やる!!」


 ....あ!


「?! 今喋ったのか!?」


「喋ったに違いないは! やっぱり天才よ! この子は」


 この2人さては仲がいいな! なんか面白い変な人達だけどここに転生してよかった。



「ならばやはり15歳になったら、あの学校に入学させよう!」


 なんか話凄く進んでない?!!


「「魔法・剣術育成学園 アルバート学園に!!」」


  どこだよーー!それーー!!


● ● ● ●



 そして俺は入学までの数十年間、父からは剣術を母からは魔術について教わった。


 父と母はとんでもなく強かった。もはやバケモンかも....


 そんな生活をしている時俺はある1冊の本を家で見つけた。


 その本には....


転生者異世界選別士ワールドソーター


 と書かれていた。 なぜだか興味が湧いて直ぐに父と母に聞いてみた。


「あら、まだあったのね。これ」


「いいか、ロイ。転生者異世界選別士っていうのはな、転生者を作り出す機関なんだよ。まぁ、要するに人間の想像者みたいなもんだ」


 俺も作られたってことか?


「そうなんですね。 お父さん、お母さん。僕は転生者異世界選別士になりたいです!」


「なっ?!!....そうか。本気みたいだな」


「はぁ、ロイは誰に似たのかしら。理由は分からないけどなるのは大変よ」


「分かってます!」


「なら都合がいいわね!」


「え?....」


「ロイ! あなたはワールドソーターになる為そして魔道士になるためアルバート学園に行くんだ!」


「何を言ってるんだ! 剣士になるべきだ!」


 なんで毎回こうなるんだ....


 俺は絶対なって見せる! ワールドソーターに!


 そうすれば転生について分かるかもしれない!

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