三日間の贈り物

ある日、僕の前に、

かみ”と名乗る人物が降りてきた。


“神”は言った。


「この三日間、一日ごとに君の欲しい物を授けよう。」


僕は首を捻った。


“神”は付け加えた。


「君の欲しい物なら何でもいいのだ。」


僕は口を開いた。


「シヌマデキレイナ、オオキナカワガホシイ。」


“神”は大きく頷き、

僕のすぐとなりに大きな川を造った。


───翌日。


“神”は僕に尋ねた。


「今日は何が欲しい。」


僕は答えた。


「ナニガアッテモカレナイヨウナキヲ、ソダテラレルジメンガホシイ。」


“神”は大きく頷き、

僕の足元の土を元気にした。


───最後の日。


“神”は僕に尋ねた。


「今日は何が欲しい。」


僕は答えた。


「トクニナニモ。」


“神”は“困った”ような顔で、

僕に

“家”と

“時間”と

“教養”と

“心”

いうものを下さった。

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訳の分からないショート Hayoti @HaruYoruTiru1

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