side 笠井 蕾①
最初に「あ、これやばいかも」と思ったのは、
あの時は桃花ちゃんが泣いてるのもあって桃花ちゃんをベッドに寝かせることを優先しちゃったし、その後の行為に興奮しちゃってすっかり忘れてた私が悪いんだけど。
保健室に入って、本来ならば保健室の先生が使っているデスクの上に、何やら不穏なものを見つけてしまったのだ。
デスクの上に置かれていたのは、3冊の薄い本。
その本にはなんと3冊ともそれぞれ似たような女の子(美少女)が、綺麗な大人のお姉さんと『百合えっち』しているイラストが堂々と描かれていたのだ。
チラッと見ただけなのに、その本の題名が私の頭から離れない。
【ドキドキ♡断れない隠れ美少女ちゃんを従順でエッチな女の子に常識改変♡♡〜洗脳シリーズ①〜】
【もう抑えられない!隠れ美少女ちゃんを好みの変態な女の子に変えてレズH♡♡〜洗脳シリーズ②〜】
【隠れ美少女ちゃんをピーーしてお姉さん好きなピーーに変えてピーーピーーピーー!!!〜洗脳シリーズ③〜】
………保健室の先生、あなた職場で何を目指してるんですかねぇ!???
色々も思うところは確かに多々あった。
保健室の先生は同性愛者なんだぁ、とか。私だけじゃなくてちょっと安心とか。
でも洗脳とか性癖歪みすぎだろ変態め!とか。いやでも実際に行動に移しちゃってる私が言えたことじゃないなぁとか。
まぁ、色々思うことがあった中で。
1番危機を感じたのは、、、
そのそれぞれの本の表紙に描かれていた女の子が、みーんな!まさかの、桃花ちゃんに激似だったのだ。
え、桃花ちゃんモデルにして描いたの?って言うぐらいには酷似していた。
だから、何故か無性に焦った。
まだ見ぬ保健室の先生が、桃花ちゃんを目にした時に一目惚れするんじゃないか、と。
その私の予想は、最悪な形で当たってしまった。
◇ ◇ ◇
放課後になり、今日もまた桃花ちゃんがルーティンで眠るように、私もルーティンとなった暗示をかけようと、教室に訪れる。
けど、その前に白衣を着た女性に止められた。
その女性は私に「あなたは美化委員よね?たしか職員室で美化委員の招集があったはずだけれど、行かなくていいの?」と言ってきた。
私はそんなこと一度も聞いてない、と思いながらも、もし本当だったらサボるのはマズイと思って、仕方なく教室には向かわずに職員室に向かった。
結果。
騙された。
確かに職員室で招集は行っていたけど。それは美化委員じゃなくて、ボランティアの生徒だ。
まんまと嵌められた私は先生方からボランティアに参加してくれる優等生として扱われ、断るに断れなくなってしまったのだ。
ボランティアを終えて、急いで教室に向かったけど、眠ってるはずの桃花ちゃんがいない。
ここで初めて、私はあの白衣の女性に踊らされたのだと理解した。
基本的に白衣を着ている先生はいるけど、その先生は化学担当で顔見知り。
さっきの女性はその人とは違ったから、誰だろうと考えた末。
――――あっ、
私は午前中に見た保健室のデスクを思い出す。
「(まずいまずいまずいまづいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい)」
そうして私が保健室に辿り着いた時には、もう既に手遅れ一歩手前の状況になっていた。
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ちょっと新作で、カクヨム内でクズ百合タグの小説を流行らせるためにクズ百合書こうと思ってるんですけど、需要あります?(私にはある)
クズ百合→主に浮気系?(今日カノみたいな!)
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