第14話

 私の誇れるものってなんだろ?

 そんな風に切り出してみた。


 待ち合わせ時刻までには、まだかなり余裕がある。

 私は立ち止まって、ショーウィンドウに反射して映る自身の姿を確認。

 空色のシフォンスカートに白のカットソー。

 うん、特段オシャレってわけでも無いけれど、ダサい、とは思われないよね?


 だって今日は、これから笠井さんと二人きりでショッピングをするんだから。




 遡ること二日前。


 私は笠井さんの後に続いて二度目の二人きり下校をしていた。

 しばらくお互いに何も喋らない。


 私は私で、なんで保健室にいたのかを聞かれたくなかったし。

 きっと笠井さんは笠井さんで、私に対して色々と思うところがあって、感情の整理がついていないんだと思った。


 そして別れ道。

 私からは「さよなら」の言葉を出せなくて、しどろもどろとキョドる私に、笠井さんは言ったのだ。



「明後日の休日、私とデートしてくれないかな?桃花ちゃん」

「え、、デ、デート?」

「………………だめ?」

「い、いいよいいよ!お、でしょ?わ、分かった。明後日ね」

「…………うん。詳細は帰ってからメッセで送る」

「わ、わかった。またね」



 これが今日私がこの人が多いアウトレットモールに赴いてる理由である。


 どうして笠井さんが昨日という、『一日』空けたのかは分からないし、ただ純粋に昨日は笠井さんの用事があっただけなのかもしれないけど。

 昨日で私も心の準備とその他諸々(服やお化粧など)の準備を整えることが出来た。



 待ち合わせ時刻まで、あと65分。


 そうだ、良いことを思いついた。

 一昨日のお詫び?みたいなものを込めて、少し笠井さんにサプライズでも用意しよっ!


 私は一人でモールの中の探索を一足先に始めることにした。



━━━━━━━━━━━━━━━


今日はこちらの作品も更新するので、ぜひ読んでみて!!


【こちらJK、そろそろ好きな子を百合堕ちさせます。どうぞ】

↓↓↓↓↓↓↓↓↓

https://kakuyomu.jp/works/16817330658145160207

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る