第2話
「あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡――――桃花ちゃんは、
ハァハァと荒い息遣いと共に、甘ったるい声で私に囁き続けるのは、クラスどころか我が校一番の美少女。
笠井 蕾さん。
声が毎朝私に「おはよう」と言ってくれる声とそっくりだし。
自分で名前も言ってるし。
まず間違いなく、これを言ってるのは笠井さん。
でも、どうして笠井さんが私にこんなことを?
私が、笠井さんを大好きに???
今でも普通に好意は抱いてるつもりだけど。毎朝ぼっちの私に挨拶してくれるし。
ただ、なんだか笠井さんが言う好きは、私の思う好きとは何処と無く違っている気がする。
まるでその好きは、本当に恋愛感情として、みたいで。
私たち、女の子同士なのに…………
とりあえず私は寝たフリを続けることにした。
そうしたら、笠井さんが段々とヤバい人なのではという疑惑が私の中で浮上してきた。
というのも、笠井さんは私が寝たフリを続けてから約15分ほど、ずっと私の耳元で色んな言葉を吐いていくのだ。その中には淫らな単語も含まれていて――――
「桃花ちゃんは私にどっぷり依存する」
「桃花ちゃんは私がいないと寂しくて寂しくて生きていけなくなる」
「桃花ちゃん好き可愛すぎ」
「桃花ちゃんは蕾のことが一日中頭から離れない」
「桃花ちゃんは蕾とえっちすることばかり考える淫乱になる」
「淫乱になれ桃花ちゃん」
「桃花ちゃんは私のことが大好き」
「桃花ちゃん大好き」
そんなことばっかり、私の耳元で囁き続けるのだ。
そして約15分経ったあたりで、
「お願いだから。これで桃花ちゃんが私のことを好きになってくれますように」
と、先までとは違ってその言葉は私に言い聞かせるような言い方ではなく。
どちらかと言えば、まるで神様に懇願するかのような。
切に願った。切羽詰まった。
そんな感じの表現が、言葉の節々に感じられた。
ガラガラと、扉が開かれ閉まる音がして。
それからもじっくり5分。
誰もいないことを確信して、私は顔を上げた。
教室には誰もいない。
けれど、バクンバクンと、私の心臓は高く波打っていた。
もう、今日はどうも眠れそうにないので、私は鞄を持って帰ることにした。
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妄想が捗ってしまったみさきさんでした。
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