【短歌連作】もちろん君が一番いい
とろり。
もちろん君が一番いい
走り出す君はどこへ行くのかと見かけた僕は
公園で足を止めて
こんな時出来る男は傘をさし相合い傘で帰るだろう
傘が無い君を守る手段が無い君の隣に立ち尽くすだけ
夕立が過ぎ去った
雲間から光が射して顔あげて隣の僕に驚いて
「驚いた ずっと隣で 濡れてたの?」
「バカじゃない? 風邪引くよ」なんて言うものだから「君もだよ」って言い返す
笑い合う二人をそっと包む
「振られたの?」「まあ、その通り」「残念だ」「本当に?」「本当さ」
目を逸らし想いが声にならないで少し勇気が足らなくて
「今日こそが……」心の中で
「好きなんだ! 付き合って欲しい! 本当に!」振られるって分かっているのに
時が過ぎ君の病に気がついて 君は足を失って
無理なのか君と二人で歩む道 手を繋いで歩む道
泣くよりも君の笑顔が見たいから君の隣に寄り添って
「ありがとう こんな私で いいですか?」「もちろん君が一番いい」
【短歌連作】もちろん君が一番いい とろり。 @towanosakura
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