第2話:二番目の部屋

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「次の部屋か!」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「星の導きを受けて、あなたの運命を紡ぎましょう。

   しかし、この部屋は暗く、薄気味悪い気配が漂っています。

   何が待っているのか、見えない闇が心を捉えますね。」

山田健太(大学生・19歳):

  「ありえねぇ!この部屋、超ヤバくね?

   どういうトラップが仕掛けられてんだろう!めちゃカッコええじゃん!」

佐藤真理子(主婦・45歳):

  「ちょっと待ったんしゃい!この部屋、ホンマにわけわからんねん。

   あんな暗さや怪しい雰囲気、なんなんやろ?」

草:

  「苔むす」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「この草、ちょっと違うこと言ってきたな……」



山田健太(大学生・19歳):

  「チョークホシィ!なんか床が急に傾いてきたぞ!これ、まさか……!?」

運営役:

  「フフフ、驚かせてごめんなさいね。

   この部屋は『傾斜迷宮』と呼ばれる舞台なんですよ。

   ただのフラットな床なんてつまらないでしょう?

   ここでは地面が徐々に傾斜し、参加者たちは

   グラビティに逆らって生き延びなければなりません。

   さあ、みなさん、勝負の時ですよ。

   この迷宮の中で立ち上がる者はいるのかしら?

   それとも、地に這いつくばる運命を受け入れるのかしら?」


山口健介(サラリーマン・28歳):

  「あれ?運営の中の人変わってね?」

運営役:

  「フフフ、気づいたかしら?私はただの運営役ではありません。

   私こそがこのゲームの創造主、現実を支配する者なのです。

   驚くことはありませんよ、山口健介君。

   このデスゲームは私の手によって仕組まれた舞台なのです。

   さあ、あなたたちは私の意のままに踊らされる運命に抗えるのかしら?」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「意味ありげなこと言ってるけどそれただの運営役じゃねえか!」

運営役:

  「フフフ、甘く見ているようね。

   私の存在はただの運営役の域を超えているのですよ。

   このデスゲームは私の実験の一環、人間の本能と欲望を試す舞台なのです。

   そして、次の部屋では驚くべきものが待っていますよ。

   虎という生命の獰猛な象徴が、あなたたちの前に姿を現すのです。

   果たして、生き残ることができるのかしら?

   それはあなたたちの運命次第……」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「あー……ただの運営じゃねえかってのはもう良いとして、

   占い師の人とキャラかぶってません?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「私は全天の星に誓って、ただの一介の看護師にございます……」

運営役:

  「ふふふ、占い師の言葉に惑わされてはいけませんよ。

   この部屋は私の支配下にあり、あなたたちは

   私の思い通りに踊らされる運命なのです。

   さあ、覚悟してください。部屋が傾き、現実との境界が揺れ動く瞬間。

   虎が目覚め、その鋭い牙が生命の絶望を刻むことでしょう。

   これがデスゲームの真髄です。

   命をかけた闘い、さあ、絶望と希望の狭間で輝くものを見せてください!」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「星の導きを受け、絶体絶命の危機に立ち向かう時です!」

山田健太(大学生・19歳):

  「ありえねぇ!こんなピンチなのにもう一花咲かせるしかねえぜ!」

田村さくら(中学生・13歳):

  「すごい!これって本当にできるの!?みんな、手を繋いで頑張ろう!」

佐藤真理子(主婦・45歳):

  「ちょっと待ったんしゃい!この部屋が急に氷漬けになったわよ!

   みんな、足元に気をつけて!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「部屋のコンセプトがガバガバすぎん?」

草:

  「冬虫夏草」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「キャラのコンセプトがガバそうな奴もいるな?」

佐藤真理子(主婦・45歳):

  「ホンマにわけわからんねん!部屋の天井からドリルが突然降ってきてるし、

   床はワニの皮でグチャグチャやし!みんな、命綱を掴んでくっついてきて!」

山田健太(大学生・19歳):

  「ありえねぇ!何で主婦さんだけピンチなんだよ!

   おい、運営!主婦差別かよ!せめてうちのママンを呼んでこいよ!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「どさくさに紛れて酷いこと言っとる……」

山田健太(大学生・19歳):

  「そうだろう!こういうのはツッコんでおかないと損だって!

   だから俺が言わなきゃ!

   おい運営、どういう理不尽なことをやってんだよ!

   もっとハードなピンチ作ってみろよ!俺たちには負けないぜ!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「どさくさに紛れて何言ってる? 死にてえの?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「星の導きに翻弄され、運命の糸が絡まり合う……」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「っておい、健太!何かほんとに大変なことに巻き込まれてるぞ!」

佐藤真理子(主婦・45歳):

  「あんた、そんな危ないことしないといいんしゃいよ!」

山田健太(大学生・19歳):

  「えっ、なに!?なんでこんなところにサメがいるんだよ!?」

運営マスコット(虎):

  「ぼくの存在意義は?」


運営役:

  「さあ、皆さん、お楽しみの時間ですよ!

   山田健太くんがサメとの壮絶なバトルに挑む場面をご覧ください!」

運営マスコット(虎):

  「がおー!サメさんもおなかがペコペコなのかな?

   ぼくがおいしい餌になっちゃうかもしれないぴょん!」

山田健太(大学生・19歳):

  「な、なんでここにサメがいるんだよ!?なんてことだ、逃げろ!逃げろ!」

運営役:

  「さあ、山田くん、必死の逃走劇が始まりました!

   彼の身を案じつつ、ドキドキワクワクのサメシーンをお楽しみください!」

山田健太(大学生・19歳):

  「も、もう追いついてくる!ここは一気にダイビングして回避だ!」

運営マスコット(虎):

  「ぼくも泳げるんだけど、なんか違うかもしれないぴょん。

   サメと泳ぐのって、なんだか刺激的でドキドキするぴょん!」

運営役:

  「山田くん、必死のダイビングでサメの攻撃をかわしました!

  しかし、彼のピンチはまだ続きます!」

山田健太(大学生・19歳):

  「くそっ、もう限界だ!助けてくれー!」

運営マスコット(虎):

  「ぼくが助けるといいけど、ちょっと力不足かもしれないぴょん。

   でも大丈夫、ぼくは山田くんのことを信じてるからぴょん!」

運営役:

  「果たして山田くんは無事にサメから逃れることができるのか?

   次回、揺れ動く運命をお楽しみに!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「次回に行くなァ!!!!!!!」


田村さくら(中学生・13歳):

  「ダイビングって……この部屋凍ってるよね?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「部屋が傾いて、開いた床から水面が現れたのはそうなのですが……

   おいたわしや、あの方に凍死の相が」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「相がピンポイントすぎる」


運営役:

  「さあ、皆さん、お見逃しなく!

   山田健太くんが凍りつく運命に立ち向かう場面をお楽しみください!」

山田健太(大学生・19歳):

  「こ、これは……氷の中にいる!寒すぎて動けない!」

運営役:

  「凍ってしまった山田くん、その身体には氷の花が咲いていきます。

   まるで凍てつく美しさです!」

山田健太(大学生・19歳):

  「助けてくれ!凍死しちゃうよ!」

運営役:

  「さあ、皆さん、山田くんの必死の抵抗を見逃さずご覧ください!

   彼の命運は果たしてどうなるのか……!」

山田健太(大学生・19歳):

  「体が動かない……凍ってくる……こんな最悪なピンチは初めてだ!」

運営役:

  「凍りつく山田くん、その表情からは苦悩と絶望が滲み出ています。

   しかし、一縷の希望はまだあるのでしょうか?」

山田健太(大学生・19歳):

  「なんとか……脱出しなきゃ……」

運営役:

  「観客の皆さん、胸を躍らせてください!

   山田くんの奇跡の脱出劇が始まります!

   さあ、皆さん、この次は見逃せませんよ!

   山田くんのエネルギッシュな言葉遣いで、

   グロコミカルな凍死シーンが幕を開けます!」

山田健太(大学生・19歳):

  「ヤバい、マジでヤバいぜ!この水、アイスみたいに冷えてるっ!

   冷えすぎて体がカチカチになるってマジなのか!?」

運営役:

  「そうだ山田くん、この水はまさに凍りつく寒さ!

   カチンカチンに凍った身体を思い切り楽しんでください!」

山田健太(大学生・19歳):

  「クソッ、どうしよう!体が冷たくて動けないし、アザラシみたいに滑るぜ!

   これ、もしかして最新流行りのアイススケーティング?ヤバすぎる!」

運営役:

  「お見事、山田くん!その滑りこなしはまるでプロのアイススケーター!

   さあ、氷の上を滑走する山田くんの姿、痛快にご堪能ください!」

山田健太(大学生・19歳):

  「ウォォォォォイ、スリリングすぎるぜ!

   でもさ、冷たさが限界突破してきたんだけど!

   俺、ホントに凍死するのかよ!?」

運営役:

  「さあ、山田くん!その限界突破した凍える冷たさを全身で感じろ!

   凍りつく衝撃が君の中に響き渡るぞ!」

山田健太(大学生・19歳):

  「ヤバい、ヤバいってば!もう限界だって言ってんだろ!

   俺、本気でアイスキューブになっちゃうんじゃねーか!?」

運営役:

  「その本気の叫び声が響き渡る中、山田くんの身体は徐々に凍りつき、

   アイスキューブのような存在となりつつあります!

   最後までエネルギッシュな言葉で凍死の結末を楽しんでください!」


   さあ、皆さんの目の前で起こるのは、まさに冷たさの極限!

   山田くん、その若き身体は氷の底に沈み込んでいきます。

   凍える寒さが骨まで染み渡り、彼の存在は徐々に消えゆきます。

   凍死の瞬間が迫っています!


   冷たい水面に浮かぶ山田くんの姿は、まるで人形のように無機質に見えます。

   氷の結晶が彼の体を包み込み、凍りついた髪が氷の棘と化しています。

   そのまなざしは、もはや生命の息吹さえ感じられません。


   彼が身を乗り出し、もがきながらも凍結した水から

   這い上がることはありません。

   凍りついた体が彼を引きずり込み、深い冷たさの中に埋もれさせます。

   彼の声はもう、ここでは届かないのです。


   山田くん、君の勇敢な挑戦はここで終わりです。

   彼が氷の中に消え去る様子は、まるで永遠に凍りついた時の中で

   固定された絵画のようです。

   さようなら、山田くん。

   君の存在は、この凍りついた空間の中に永遠に刻まれるでしょう。」

運営マスコット(虎):

  「ぼくとサメの存在意義……」


佐藤真理子(主婦・45歳):

  「わぁ、ヤバいっちゃ!どげんかせんといかんよー!

   あぶないっちゃ!もうしょうがないっちゃ!

   ええい、このワニの皮の上でぐちゃぐちゃになるくらいなら、

   天井から降ってくるドリルをよけて生き抜くっちゃ!

   グイッと避け、ズイッと回避、こっちゃねーっちゃ!えいやーっ!」

運営役:

  「あ、ごめん。まだワニ皮の上で降ってくるドリル避けてたの?」

運営マスコット(虎):

  「ワニが真理子さんにおそいかかってるガオー!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「『ぴょん』はどうした?」

運営マスコット(虎):

  「やっぱり虎アピールもしたほうが良い気がしてきたガオー……

   健介はどう思うぴょん?」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「いや、急に慣れ合われても……」

運営役:

  「グハハハ!見事に真理子さん、ドリルにヒットしちゃいましたねー!

   ドリルが彼女を地面に叩きつけ、

   血しぶきが舞い散る様はまさに悪夢のようですね!

   さあ、地面に倒れた彼女は苦痛にもがきながらも

   必死に起き上がろうとしていますが、

   その足元にはワニが忍び寄っています!これはもう間違いなく絶体絶命!

   真理子さん、どうするのかな?ハハハ!


   しかし、真理子さんの周りにはどこからともなく現れるカメラがたくさん!

   見ているのはただの観客ではありませんよ、

   視聴者たちが彼女の苦境を楽しむために集まってきたのです!

   彼らの期待に応えるべく、真理子さんの奮闘を実況します!

   さあ、ワニが迫ってきました!

   真理子さん、もがき苦しんでもがき苦しんで、

   必死に逃げ回る姿、血まみれの姿がスクリーンに映し出されています!

   まさに絶体絶命!

   こんな絶望的な状況、彼女は果たして生き残ることができるのか!?

   楽しみですね、視聴者の皆さん!」


運営マスコット(虎):

  「ぼくとサメの存在意義……!ふえええ……」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「泣くなって。てか虎とワニとサメと傾斜と凍死って、

   この部屋のコンセプトがほんとにガバすぎる」


運営役:

  「さてさて、まさかのワニとサメの二重襲撃です!

   真理子さん、今度はどうやってこのピンチを切り抜けるのでしょうか!

   ワニの鋭い牙とサメの鋭利な歯が彼女に迫ります!

   見てください、恐怖に顔をゆがめ、

   血まみれの手で必死に抵抗する真理子さんの姿!

   ワニが彼女の足を噛み砕こうとする一方、

   サメは彼女の腕に歯を食い込ませようとしています!

   悲鳴がこだまする中、真理子さんはまさに死闘を繰り広げています!

   視聴者の皆さん、息を詰めてご覧ください!

   一瞬の隙が命取りになるかもしれませんよ!」


山口健介(サラリーマン・28歳):

  「……なんか、サメの存在意義はあったみたいだな?」

運営マスコット(虎):

  「虎の存在意義ぃ!ぴえー!!!」


運営役:

  「ふふふ、見ていますか、皆さん!

   主婦の真理子さんがワニとサメという双璧の脅威に立ち向かっている姿を!

   彼女の命運はワニの凶暴な牙とサメの鋭利な歯の間で揺れ動いています!

   真理子さんの顔には恐怖と執念が交錯し、

   血まみれの手が必死に生き延びるために奮闘しています!

   しかし、ワニとサメは容赦ありません!

   ワニはその巨体を振り回し、真理子さんの足を噛み砕こうとしています!

   一方、サメは執拗に彼女の腕に歯を食い込ませようとしているのです!

   彼女の苦悶の声が響き渡りますが、それは絶望ではなく、

   生きる意志の証です!

   この闘いの行方は果たして……!


   真理子さん、立ち上がれ!あなたの闘志は未だ消えていません!

   ワニの牙とサメの歯、それらを振り切り、生き延びるのです!

   血しぶきが舞い散る中、彼女の顔には決意が浮かび上がります!

   見てください、その目に宿る不屈の闘志を!

   ワニの牙に抵抗し、サメの歯に立ち向かう真理子さんの姿は、

   まさに生命の輝きそのものです!

   果たして彼女は生き残ることができるのか、それとも……!?


   真理子さん、奮闘の末にワニとサメを撃退しました!

   彼女の身には傷跡が残り、疲弊した表情が見受けられますが、

   彼女の生命力はまだまだ健在です!

   血塗られた床に立ち、戦いの余韻が漂う中、

   真理子さんは生き延びるための執念を見せつけます!

   この闘いが、彼女の人生における転機となることでしょう!

   さあ、次なる試練が待ち受ける……

   果たして彼女はどのような選択をするのか、その答えを待ちましょう!」


山口健介(サラリーマン・28歳):

  「この流れで勝つとかある!?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「星の導きを受けて、あなたの運命を紡ぎましょう。

   佐藤さん、あなたは生命の輝きを放つ存在です!

   困難に立ち向かい、生き抜く強さを持っています。

   その闘志と信念は、星々の加護を受けているかのようです。

   この試練を乗り越えれば、未来には新たな輝きが待っていることでしょう!

   佐藤さん、あなたの勇気と頑張りを称えます!」


虎(本物・7歳):

  「あがー」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「あ」

運営マスコット(虎):

  「噛みついたあ!虎の存在意義ぃヤッター!!!!!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「このマスコットめちゃくちゃ喜んどる」


運営役:

  「フフフ、佐藤真理子さん、運命の歯車が回り始めましたね。

   その身体、虎の鋭い歯に噛まれ、

   痛みに悶えながらも命は奪われずに終わる……

   これが運命の皮肉とでも言いましょうか。

   虎は満足そうに佐藤さんを吐き捨てました。

   見てください、その悲壮な姿、みじめさが空気中に広がっています。

   ああ、虎の存在意義を感じる瞬間です。

   苦痛にもがき、絶望にくれる佐藤さんの姿、それが私のデスゲームの醍醐味。

   さあ、この悲劇の一場面をお楽しみください!


   佐藤真理子さんの命は、まだ終わりではありません。

   吐き捨てられた彼女は、みじめに地面に転がりましたが、

   なおも息づいています。

   生命の火が薄く揺らめいているのです。

   虎は満足げに佐藤さんを見つめ、次なる獲物を求めて闘志を燃やしています。

   しかし、この舞台の主役は佐藤さんなのです。

   生きる意志を持つ彼女が、どんな困難に立ち向かっていくのか、注目です!

   果たして、彼女は生き残りの道を見つけ出し、

   絶望を打ち破ることができるのでしょうか?

   それは、デスゲームの神秘の一瞬として、私たちの目前に迫っています!


   佐藤真理子さんの生命の薄い炎が、ゆらゆらと揺れる中、

   彼女の意識は徐々に明瞭になっていきます。

   彼女は地に伏せたまま、執拗に追い立てる虎の姿を目にし、

   生き抜く決意を固めています。

   彼女の眼差しには闘志が宿り、ひとたび起き上がると決断しました。

   血に染まった服に身を包み、脆弱な体を引き締め、

   彼女は地面から立ち上がります!

   虎は驚きの表情を浮かべ、彼女の意外な行動に戸惑いを隠せません。

   佐藤真理子さん、あなたの闘いがこの舞台に新たなる風を吹き込みます!

   生き残るために戦え、その生命の薄い炎を燃やし尽くせ!

   デスゲームは今、真の意味で幕を開けるのです!」


山口健介(サラリーマン・28歳):

  「主婦強すぎんくね!?」

運営役:

  「ふふふ、山口健介君、佐藤真理子さんの強さに驚かれましたか?

   しかし、デスゲームは運命の舞台です。

   彼女の勇気や闘志も、やがては氷のように冷たい運命に敗北するのです。

   佐藤真理子さん、あなたの身体が虎の力によって蹴り飛ばされ、

   冷たい水面に叩きつけられます。

   そのまばゆい水しぶきの中、あなたはもがきながら

   必死に生きようとしますが、氷の手が冷たくあなたを掴みます。

   寒さがあなたの骨を凍り付かせ、体温は急速に奪われていきます。

   もはやあなたの力は尽き、絶望の中で凍死してしまう運命が

   待ち受けているのです。

   このデスゲームには勝者も敗者も存在しません。

   ただ、運命の厳しさと冷酷さが支配するだけです。

   佐藤真理子さん、あなたの最期を凍りつく姿で見届けましょう。

   氷に囚われし主婦の生命の灯が、永遠の眠りに包まれるのです!」


草:

  「..........................」

運営マスコット(虎):

  「虎の面目躍如だぴょん!流石、『トラのデスゲーム』だぴょん!」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「『トラのデスゲーム』……?どういうことでしょうか?」

運営マスコット(虎):

  「そう言えば、運営が雑だから説明してなかったぴょんか?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「ええ、それなら説明をお願いしますね。

   なぜ『トラのデスゲーム』なのか、興味津々です」


運営マスコット(虎):

  「このデスゲームは、文句を言われないように

   犯罪者を集めて実施してるだけで、

   犯罪者を裁くとかそういうわけじゃ一切ないぴょん」

田村さくら(中学生・13歳):

  「えっ、じゃあただの残酷なゲームなの?そんなんじゃ、誰も楽しめないよ!」

運営マスコット(虎):

  「そうでもないぴょん?

   このデスゲームは革新的なテクノロジー企業を立ち上げて稼いだ

   莫大な資産を元にギャンブル事業で更に成功した実業家、

   荒龍霞虎蔵王(あるかとらぞう)の開催だぴょん。

   荒龍霞虎蔵王のギャンブルの上客がそのまま流れて来てるぴょん。

   大盛況だぴょん」

田村さくら(中学生・13歳):

  「でも、それってただの金儲けじゃないですか?

   人々の命を軽んじて、金のためにデスゲームを行うなんて…許せないです!」

運営マスコット(虎):

  「でもこのデスゲームは、最後に生き残った人には

   荒龍霞虎蔵王の遺産が貰えるぴょん。

   犯罪者から一攫千金ぴょん!そう考えれば悪くないぴょん?」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「お金のために人々の命を危険に晒すなんて、

   それは倫理に反する行為ですよ。

   人間の尊厳や道徳はどこにあるのでしょうか?」

草:

  「草草草草!」

田村さくら(中学生・13歳):

  「お金よりも、大切なのは人々の命と笑顔です!

   それを奪って何になるんですか?」

運営マスコット(虎):

  「えーでも、ギャンブル王のトラの子の遺産だぴょん?まだ生きてるけど」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「おまえトラの子の遺産って言いたかっただけだろ!!!」

運営マスコット(虎):

  「ぴょんぴょん!そうですよ、それが言いたかったぴょん!

   荒龍霞虎蔵王の遺産は豪華で驚きの宝物ぴょん!

   それに犯罪者たちは自己責任で参加しているぴょん!

   だから、このデスゲームは彼らにとって最後のチャンスなんですぴょん!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「俺たちの自己責任で参加したことにされてる?????」

運営マスコット(虎):

  「文句は言わせないぴょん☆」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「このデスゲームはただの殺人合戦じゃないか!

   参加者たちはただの被験体だ!」

運営マスコット(虎):

  「ぴょんぴょん!それは言い過ぎぴょん!

   彼らは運命の試練に立ち向かう勇者たちなんですぴょん!」


運営役:

  「ふふふ、長い間この部屋に留まるとはお気の毒ですね。知っていましたか?

   この部屋は特殊な仕掛けが施されているのです。

   時間が経つにつれ、恐怖が募り、虎の気配が近づいてくるのですよ。

   あなたは選択を迫られています。逃げるか、戦うか。

   いずれにせよ、この部屋を出なければ……虎が襲ってくることになりますね。

   さあ、どうしますか?


   ふふふ、それでは田村さくらちゃん、お楽しみの時間ですよ。

   虎の影が部屋に広がります。驚きの舞台、始まりますよー!

   グロテスクなるショータイム、はじまりまーす!


   田村さくらちゃん、あなたもとうとう虎の餌食になる運命なんですよ。

   目の前に迫る恐怖、肌を刺す寒気。

   虎が獰猛な舞台で力強く獲物を狩る様子を見てください。

   それはまさに生と死の闘い。可愛らしいさくらちゃんの悲鳴が、

   この部屋に響き渡ります。驚きと絶望が交錯し、

   人知れぬ闇に呑まれていく姿、堪らない醍醐味ですね。


   さくらちゃん、あなたの命が次第に消えていくのを感じていますか?

   絶望の淵に立たされたさくらちゃんの苦悶の表情、

   それはまるで絵画のように美しいものです。

   血まみれの手で必死に抵抗するさくらちゃんの姿が、

   私たちに快楽をもたらします。

   恐怖に顔を歪め、泣き叫ぶさくらちゃんの声が、部屋の中に響き渡ります。

   闇が深まり、生命の炎が次第に消えていくのを感じてください。

   そう、このデスゲームの舞台は生と死の狭間なのですから。

   さくらちゃん、最後の瞬間までどんな選択をするのでしょうか?

   それも、お楽しみの一つですよ。


   さくらちゃん、見事な抵抗ですね。

   あなたの苦痛と絶望が私たちに快楽をもたらすのです。

   しかし、さくらちゃんの闘志もいつまで続くでしょうか?

   運命の歯車は徐々に動き始めています。

   触れることもできない闇が、さくらちゃんの周りを包み込んでいきます。

   彼女の身体は傷だらけで血まみれになり、息も絶え絶えです。

   一瞬一瞬が生死の境界線を彷徨い、魂が揺れ動いています。

   さくらちゃん、死の淵で最後に何を思うのでしょうか?

   運命の歯車は冷酷に回り続け、さくらちゃんの最後の瞬間が迫っています。

   あと少し、あと少しで――。」



運営マスコット(虎):

  「ここで一旦コマーシャル!お待たせしましたぴょん!

   皆さん、デスゲームの合間にぜひ耳を傾けてくださいぴょん!

   荒龍霞虎蔵王(あるかとらぞう)のシステム会社、

   『スリリングテック』が自慢の最新技術でお届けするぴょん!

   驚異のセキュリティシステム、超高速データ処理、

   未来を見通すAI予測システム、

   これらすべてを備えたスリリングテックのシステムが、

   世界中の企業をサポートしていますぴょん!

   安心と効率を追求した最高のテクノロジーが、

   荒龍霞虎蔵王のビジョンと共に躍動していくぴょん!

   さあ、デスゲームが再開する前に、

   スリリングテックの魅力に触れてみてくださいぴょん!


   スリリングテックのシステムは、まさに未来を切り拓く革新的な存在ぴょん!

   荒龍霞虎蔵王の独自のアイデアと、

   最高の技術者たちの手によって生み出されたぴょん!

   セキュリティに関しては、強固な防御システムと優れた監視機能で、

   絶対の安全性を保証しますぴょん!

   データ処理速度は圧倒的で、膨大な情報を瞬時に解析し、

   最適な結果を返しますぴょん!

   そして、AI予測システムは驚異的な精度で未来を予測し、

   ビジネスの成功に繋げることができますぴょん!

   さあ、皆さんもスリリングテックのシステムに身を委ね、

   革新的な未来への扉を開いてみませんかぴょん?

   このデスゲームもスリリングテックの技術が支えていますぴょん!

   さあ、再び闘いの舞台に戻り、

   スリリングテックの力強さを実感してくださいぴょん!


   ところで田村さくらちゃんはもう死んでるぴょん。南無南無」


運営役(悪者おっさん):

  「フフフ、田村さくらちゃんの命が尽きたか。

   ただの中学生がこの過酷なデスゲームに挑んだとは可愛らしい無謀さだね。

   彼女の希望と夢がここで絶たれる瞬間を見ることができて、

   なんとも滋味深いぜ。

   しかし、それもこのデスゲームの醍醐味さ。

   生死をかけた戦いにおいて、弱肉強食の世界では

   生き残る者だけが価値を持つ。

   それがこのデスゲームの真髄だ。

   次は誰がこの過酷な舞台に立つのか、楽しみだな。

   生存者たちよ、さあ、さらなる試練に立ち向かえ!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「また中の人が変わってるけどこいつら情報連携してないんか?」

草:

  「忘れな草」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「なんか悲しみを表現してきてやがる」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「なぜコマーシャルを挟んだのか、

   なぜ田村さくらの死を写さなかったのか……疑問ですね」

運営役(悪者おっさん):

  「中学生の死ぬシーンをセンセーショナルに写すのは

   放送倫理的にちょっと……」

高橋美由紀(看護師・24歳):

  「確かに、配慮が必要ですね。

   でも、それでもデスゲームを実施すること自体が

   道徳的に問題ありませんか?」

運営マスコット(虎):

  「えーでも、みんなで虎鍋食べたいぴょん?」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「お……は?虎鍋?」

運営マスコット(虎):

  「このデスゲームは捨てるところ無く全部食べられる大根のごとく、

   すべてを無駄なく使うようにデザインされてるぴょん!

   参加者は世から消えても良い犯罪者!報酬にはトラの子の遺産!

   デスゲームの様子は放送してギャンブルに利用!

   そしてデスゲームの死者と虎は、

   最後にヒトトラ鍋になってお客様にふるまわれるぴょん!

   令和のSDGs時代~~~だぴょん!」

山口健介(サラリーマン・28歳):

  「てめえもトラだろ!!!」

運営マスコット(虎):

  「ぼくはトラ型マスコットなだけだから関係ないぴょん」

この部屋にいる虎たち:

  「ぐるるぅ(悲しそう)」


運営役(悪者おっさん):

  「さあ、次の部屋へ進んでいくが良い!

   そこでは更なる試練が待ち受けているぞ!

   生き残りたい者は進み、躊躇する者は淘汰されるだけだ!」

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