第3話
「おはよ、姫乃」
「おはよ〜、裕介」
相変わらず、お顔のビジュがいい姫乃だ。今日は快晴だから、そんな綺麗な姫乃の顔がもっと美しく見える。
「なによ、ジロジロとこっちを見て?」
「あ、ごめんごめん。いや、綺麗な顔してんなと思って、、あ、、まあ行くか」
俺は褒めてしまったことを少し恥ずかしくなって誤魔化したが、姫乃はそんな俺の気も知らないようだった。
それにしても、姫乃の肌は白くてきれいだ。日焼けをしているところを一度も目にしたことがない。多分あれだろうな、日焼け止めとかこまめに塗って、日傘活用したりって、努力してんだろうな。俺は男だから、男は日焼けをしたほうがかっこいいと思ってるから何も塗ってないけど。
それにしても、本当に、きれいな黒髪ロングだし、目はぱっちり二重で、素晴らしいな?あーいかんいかん。またジロジロ見て姫乃に怒られるところだった。危ない危ない。
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「よ!美男美女カップル〜!」
「バカw俺と姫乃はただの幼馴染だっつーのwあんまりそういうの言うなよ?
「わりいわりいw」
俺はこういう風に(特に陽彦に)いじられる。その言葉が、本当だったら嬉しかったんだけどな。でも、姫乃の好きな人はこのクラスの誰か、ってことだよな、、、。
まさかの陽彦ってことはねえか?てか、姫乃のタイプってなんだっけ?
「なあ、姫乃。お前のタイプって何?」
俺はなんの躊躇いもなく聞いてしまった。
「ちょ、あんた、いきなりそんなこと聞くのはあまりにもだめでしょ。
今日帰るとき話すから。」
「え、あ、ごめん。そうだよな。わかった。」
確かにそうだよな。俺は思い立ったら何でも言ってしまう性格だから、たまに人に
迷惑をかけてしまうことがある。それは俺の悪いとこだ。でも、今日の帰りに聞けるなら、具体的に何を聞くのか決めておかなければならない。
キーンコーンカーンコーン。
1限が始まる。今日も放課後のために頑張ろう。
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〜放課後〜
「姫乃〜帰ろーぜー」
「ちょっと待ってね。先生に提出しなきゃいけない課題があるから。
先、昇降口行ってて。」
「うーっす。」
姫乃は慌てて、走って教室を出ていった。じゃあ俺も、教室出ますか。
姫乃にタイプを聞くんだから、何か代わりのものがないと、いくら幼馴染とはいえ、失礼に当たるよな。「親しき仲にも礼儀あり」ってやつ。自販機でなんか飲み物買うか。
「げっ。」
自販機の真ん前で、カップルがイチャコラしてる。なんでよりによって、自販機の真ん前なんだよ、、、違うとこ行かなきゃじゃん。仕方ない、別のところを探そう。
「よし。こっちは誰もいない。」
姫乃の好きな飲み物は、、、、あ、あった。俺は小銭を入れてボタンを押した。すると、スマホが震えた。姫乃からメールだ。
16:49『提出し終わったから今からそっち行くね〜』
俺は、了解、と打った。
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