57. 追憶のMSX(2)『Xak』はサークと読みます【回顧録】
真野魚尾(まの・うおお)です。MSX談義の続きに参ります。
今回は「ファンタジー」「ロールプレイングゲーム」「音楽」が大好きな真野の人生に大きな影響を与えた作品をご紹介します。
◆『Xak - The Art of Visual Stage』
「サーク」と読みます。当時多くのハードで発売されたアクションRPGです。中でもMSX版(正しくはMSX2版)はスペック低めとのことですが、ビジュアルといい音楽といい、なかなかに頑張っていました。
◇主人公の名はLATOK(ラトク)
剣と魔法のハイファンタジーな世界観はまさに王道でした。プレイしたのは相当昔なので、ストーリーの記憶はあやふやですが、主人公が闘神の末裔という設定だったのは憶えています。
敵の中で特に強烈な印象を残しているのが、四天王的な存在の一人、ネクロマンサーです。オネエ口調でプレイヤーを煙に巻く振る舞い、そして続編にまで生き残るしぶとさはラスボス以上です。
ライバルのリューン、故郷の幼なじみエリス(金髪)や、主人公に助けられ後に魔法使いを目指す少女フレイ(青髪)らもそれぞれに魅力的です。フレイは外伝まで作られたほどの人気ヒロインでした。
真野の一推しは、序盤からずっと冒険に同行してくれた小妖精のピクシーちゃん(緑髪)です。続編で人間サイズになったり戻ったりもしてましたっけ。健気で一途な性格がお気に入りでした。
◇圧倒的……圧倒的素晴らしき音楽……!
MSX版『サーク』の話題で無視するわけにいかないのが、旅先の街やフィールド、ダンジョンなどで流れるBGMです。
PSG音源(いわゆるピコピコ音、チップチューン)とFM音源(周波数の組み合わせで様々な楽器に似た音色が出せる)を掛け合わせる技術もさることながら、楽曲そのもののクオリティが非常に素晴らしいのです!
ジャンルで言えばメタルやハードロック、プログレッシヴ・ロックやフュージョンのような曲調も多く、若かりし真野の音楽の好みを決定づけるような、まさに人生のサウンドトラックであったと思います。
すっかり魅了されてしまった真野は、全曲をカセットテープに録音して繰り返し聴いていました。
◇感動的……感動的美しき音楽……!
「バトル・フィールド」「砦への道」「ネクロマンサー」「炎の地、上空」などの曲は、今でも脳内再生余裕なほどのお気に入りです。バッドエンドで流れる「ゲーム・オーバー2」もコミカルな演歌調で印象に残ります。
ちなみに後年、苦労してサントラCDを手に入れたのですが、音源がMSX版ではないうえ、曲が盛り上がる前に途切れているトラックもあり、非常に悔しい思いをしました。
というわけで、MSX版『Xak』の曲をいくつか見つけてきました。
★「バトル・フィールド」
https://www.youtube.com/watch?v=kGeqR1XfbbI
★「砦への道」
https://www.youtube.com/watch?v=6LxkV3vIHUk
★「炎の地、上空」
https://www.youtube.com/watch?v=3JpR7q7DRJw
特におすすめは3曲目、ドラゴンに乗ってのシューティングゲームになる場面で流れる「炎の地、上空」です。スラッピング全開のベースがとにかく格好良い! 1分20秒~のソロは何度聴いても痺れます。
アレンジ(※)のイメージが明確なのでしょうね。ギターやベースの多彩な奏法を当時の音源で可能な限り再現しようという気概には尊敬の念を覚えます。
※作曲は新田忠弘氏。アレンジャーはプログレバンドNOVELAのベーシスト笹井隆司氏。
以上、何やかんやで殆ど音楽の話に終止してしまいました。
『Xak』には続編やスピンオフも出ていたのですが、真野がプレイしたのは2までです。ソフトが欲しくとも、その前には資金の壁、そして機種の壁が立ち塞がっていたのでした。
(つづく)
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