ゲーム(MSX)

45. 追憶のMSX(0)私のパソコン原体験【回顧録】

真野魚尾(まの・うおお)です。懲りずに、またしても、昔語りのコーナーを始めてしまいました。


その名も『追憶のMSX』。遠い過去の記憶を紐解きながら、レトロなPCゲームを語るお時間です。


……と言いつつ、今回はまだMSXは登場しません! 悪しからず!




◆新しい玩具おもちゃを発見したぜ! ヒャッハー!


真野がまだ小学生の頃です。父親の書斎にパソコンが置いてありました。記憶媒体がカセットテープという、今では骨董品級の代物です。


調べてみた結果、どうやらNati◯nal(現Panas◯nic)1982年製の「JR-200」という機種のようです。


父が不在の日中、真野は友達を連れ込んでゲームで遊びほうけておりました。家にはファミコンもあったのですが、それとは別種のおもむきを「パソコンのゲーム」に感じていたのは確かです。




◆買わなきゃハドソ◯


真野の遊んだ憶えのあるソフトは5種類。『ポーカー』『ブラックジャック』『カーレース』など、シンプルなゲーム性のものが主でした。


その他には――


◇『アルデバラン』

ロボットを操作して、繁殖する未知のウイルスから研究員たちを救助しつつ、侵入経路をブロックで塞いで汚染拡大を防ぐゲームです。


◇『ICBM迎撃作戦』

斜め45度にだけ撃てるレーザー砲台を左右に動かして、垂直に落ちて来るミサイルを破壊するゲームです。


――といったものもありました。以上は後の『桃鉄』『ボンバーマン』などで有名なHUDS◯N開発とのことです。




◆でも楽しかったんだもん!


カセットテープから読み込んだゲームのプログラムは、実行前に見ることができました。ただ、小学生の真野にはその仕組みまでは理解できません。


ですがある時、所々にあるテキスト文を書き換えると、ゲーム内での表示も変化することを、頭の良い友達が発見します。キャラクターやオブジェクトも文字で出来ているので、見た目を変えることが可能でした。


……正直、書き換えると言っても、小学生レベルの下ネタばかりでしたが。文字通り小学生でしたし、仕方ありませんよね?(同意を要求)


とはいえ、そんな遊びの中で自然とキーボードやパソコン自体に慣れ親しんだ経験は、後の人生で大いに役立っているとは思います。




◆打ち込み音楽でイキり散らす!


小学校でも高学年になると、マニュアルを理解するだけの知力が備わってきます。付属の参考書を読みながら、音楽を流したりもできるようになりました。


学校の教科書に載っている楽譜を16進数に変換して「夜汽車」や「朧月夜」をパソコンに演奏させていたのを憶えています。流石にオリジナル曲を作るまでの創造性はまだ身についていませんでしたが。


風邪で学校を休んだ日、家に訪ねて来てくれた先生に音楽を聴かせて自慢したこともありましたっけ。そこは寝とけよ!(◯十年越しのセルフツッコミ)




◆そしてMSX


そうした「同級生たちとはちょっと違う」日々は、後に真野の人生において重大な選択を取らせることになります。中学に上がるか上がらないかといった時期でした。


1990年前後、世間がスーパーファ◯コンの登場に沸いている最中さなか、真野が親にねだって買ってもらったのは、ゲーム機ではなくMSXという家庭用パソコンなのでした。




(つづく)

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