25. 続・小説を書いています【おすすめ指南書】

真野魚尾(まの・うおお)です。相変わらず小説を書いています。


元々は創作論まがいの始まり方をした当エッセイですので、たまには作家様向けのテーマをお送りしようと思い立ちました。


第1回でご紹介した執筆の指南書は、2冊とも基礎中の基礎的内容でした。

そこで今回はもう一歩踏み込んだ入門書、そして演劇や漫画などの他分野からストーリー作りに役立ちそうな本を取り上げたいと思います。




◆『書きたい人のためのミステリ入門』新井久幸


著者は編集者。長編は伏線を大胆・プロットは単純に、逆に短編こそ複雑に。完璧な物語は印象に残りにくいので読者が考察や感情移入する隙を作るべし、など。ミステリはエンタメ小説の基本なので学んで損なしです。




◆『演劇入門』平田オリザ


演出家/劇作家の視点より。伝えたい情報を「説明」ではなく「提示」させる自然な台詞の組み方、会話と対話の「冗長率」、シチュエーションの設定法など。コンテクスト≒文脈を意識せよ。姉妹編『演技と演出』も合わせてどうぞ。




◆『人を惹きつける技術』小池一夫


副題〝カリスマ劇画原作者が指南する売れる「キャラ」の創り方〟とあるように人物の立て方に特化。主役・敵役・狂言回しに必要なもの、間接的にキャラを立てる方法など。キャラを中心とした長編/短編の作劇にも触れています。




以上は手に取りやすい新書からピックアップいたしましたが、3冊め『人を惹きつける技術』のみ電子書籍化されていないので注意です。


※追記

上記本よりも入手の容易な『小池一夫のキャラクター創造論』でも同理論が示されているようです(筆者未読)。


3冊とも小説作者の方にとって参考になるのは勿論、読者の方にとっても創作物をより深く読み込む助けとなるはずです。




今回は短めですが、ここまでとさせていただきます。

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