勉強会(2)

妹も交えてお昼を食べることになりつくえから教科書などをどかし結衣のぶんのスペースを確保する。


「てかさ〜お兄ちゃん彩花さんの分もハンバーガー買ってきちゃったけど大丈夫だったの?」


「あ....」


僕は彩花の顔を見る。


「大丈夫だよー持ってこようと思ってたお弁当家に忘れちゃったから」


僕と結衣はホッと胸を撫で下ろす。これでお弁当わすれてなかったらすごい迷惑になってしまっていた。あぶないあぶない今度から気をつけなければ。


「結衣ティッシュとってくれ」


「はいどーぞ」


結衣からティッシュを受け取る


「何に使うの?」


「普通に汚れた時すぐに取れるようにするためだよ」


「あーね」


「んじゃ食べるか」


『「いただきます」』


さっそくハンバーガーを食べ始める。


「ねぇねぇ彩花さん質問していい?」


「いいよ〜答えられるやつだけ答えるね」


「彩花さんって彼氏とかいるの?」


結衣が不意に聞き、彩花が少しむせる初っ端こんな質問が来ると思わなかったようだ。僕も予想できない。


「えぇーそうだなー今までの人生でいた事は一度もないかな〜でも欲しいかも」


「じゃあ.....」


何か結衣が次に発する言葉...嫌な予感がする


「うちの兄なんてどうでしょう!勉強はあんま出来ないけどほかは平均並みにできるので幸せにしてくれると思いますよ〜あと私が彩花さんに姉になって欲しい」


「ゴホッゴホッ」


嫌な予感がしていても盛大にむせた。


「お前絶対最後がホンネだろ」


彩花が口を開く


「えぇ〜透かぁ〜うーん悪くは無いけど無理かな!」


冗談交じりで彩花が言う


「すごい何もしてないのにフラれた」


「お兄ちゃんおつ〜」


「お前のせいやろが」


その後も雑談しながらお昼を食べ終える。


「じゃっ彩花さんもお兄ちゃんもお勉強頑張ってください」


結衣がゴミを持って部屋を出ていく時刻は十三時四十五分


「午後は国語だよね」


「そうだよさっ!やっちゃおう!」


彩花に言われて、すぐに国語のワークを広げる。課題も出ているのでちょうどいいだろう。


「国語の何がよく解けないんだっけ?」


「えーと作者の気持ちとかその時の場面の登場人物の気持ちとか」


「なるほどねー」


「とりあえずココとココ解いてみて」


「わかった」


彩花が指さしたところを解きはじめる。

解き終わった時には三十分たっていたかかりすぎた。


「いやぁ〜すごいかかったね」


「いつもこれで最後までかけずに終わるんだ」


「書く内容がまとまらないの?」


「そうなんだよ」


「あっじゃあさ」


その後彩花がすんごいわかりやすくかいせつし解くときのコツを教えてくれた。一時間みっちり正直疲れた。いや教えてる彩花も疲れるか。


「ありがとう彩花一時間も教えて貰って」


「いやいやいいよ〜教えると自分も覚えるし」


「じゃあ今日は終わるかぁー」


「そだね」


時刻は十五時十五分だ。まだかなり明るいし帰宅の心配はいらないだろう。


「いやぁほんとうに今日はありがとな」


玄関で再度お礼を言う。


「企画してくれた隼人くんにもお礼言うんだよ?」


「わかってる」


「ならよし、じゃあねまた学校で!ちゃんと勉強するんだよ〜」


「おう」


彩花は自転車に乗り家をあとにする。


今日は勉強で疲れたからぐっすり眠れそうだ。明日は日曜日何して過ごすか考えながら寝落ちしよう。


部屋に戻りベッドへダイブする。まだ十五時半なのに寝るのに十分もかからなかった。

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