第5話

呆然としている駅員。

そこに、同僚が入って来る。


同僚

「おーい、お疲れー。」


駅員、大きな溜め息を吐く。


同僚

「さっきのそんなにマズかったの? 本社案件?」

駅員

「……何とも言えん。」

同僚

「おう……?」

駅員

「取り敢えず、あのおじさんは要注意だと思う。」

同僚

「おう。」

駅員

「未遂じゃ注意くらいしか出来んもんなぁ……。」

同僚

「……そうだな。」


駅員、女性の変化を思い出して身震いする。

同僚、肩を叩いて出ていく。







男の部屋

小さなちゃぶ台には、メモ帳と発泡酒。

男、達成感を噛み締めながら発泡酒を味わう。

メモ帳に何かを書く。


『ラッシュ時は止めておく様に。』


「未来のアイツに届くと良いなぁ。」


男、窓に映る夜空を眺める。

にこやかな表情で晩酌を続ける。

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