第三十草

夏休み。


それは、子供達にとって、待ちに待った長期休みであり、田舎に暮らす祖父母の元に行ける機会でもある。


なので


真凜「わぁ〜!!」


僕の家には、すずさんのお孫さんが遊びに来ていた。


真凜「これが家庭菜園かぁ〜。見たことがない野菜がいっぱいだね!!」

陸「だね」


すずさんのお孫さんの名前は、真凜マリンちゃんとリクくん。


ちなみに、二人は高校生らしい。


若葉「二人とも、お茶飲む?」

真凜「飲む飲む!!」

陸「真凜、馴れ馴れしすぎる」


..........なるほど、陸くんは真凜ちゃんのセーブ役なのね。


そう思いながら、二人にネコッコロ茶を渡す僕。


すると、何気に暑かったのか...............二人は、ゴクゴクとネコッコロ茶を飲むのだった。


真凜「何これ!?めっちゃくちゃ美味しい!!」

陸「..........麦茶?」

若葉「じゃなくて、これはネコッコロ茶。僕の育てている野菜から作ったお茶だよ」


僕がそう言うと、二人は目を見開き


「「そうなの!?」」


と叫んだ。


あ、そっか。


そもそも、お茶を手作りしてる時点で、二人が叫んでもおかしくはないか。


陸「結構手が込んでますね.......」

真凜「私、このお茶好きだわ!!もちろん、若返ったおばあちゃんも好き!!」


ネコッコロ茶がよほど美味しかったのか、嬉しそうにそう言う真凜ちゃん。


陸「でも、何でまたおばあちゃんが若返ったんだろう?」

若葉「あ、アハハ.......」


言えない...........僕があげたミラクルコーンが原因だなんて、何が何でも言えないよ.....


真凜「てかさ!!おばあちゃんって私に似てない?」

若葉「あ、確かに」


言われてみれば、真凜ちゃんはすずさん似だな。


陸「おばあちゃんのあの若返り具合は異常」

真凜「え〜?私はいいと思うんだけどなぁ」

若葉「ま、まぁ。そこは個人差があるからね」

陸「...........個人差って何?」


ゔっ!?


若葉「さ、さぁ?何だろうね?」

陸「....................」


ヤバい!!完全に僕を疑ってる!!


若葉「と、ところで........オヤツ食べる?」

真凜「食べる食べる!!」

陸「......食べる」


ホッ。


何とか話題を逸らせたな。


若葉「とりあえず...........昨日貰ったスコーンでも食べる?」

真凜「スコーン!!めっちゃシャレオツじゃん!!」

陸「田舎でスコーン.......」


その後、スコーンを食べた真凜ちゃんと陸くんは、そのまますずさんの家に帰ったのだった。






☆☆☆

村上真凜

すずの孫で、陸の姉。

久々に祖母に会いに行ったら、その祖母が若返っていたことにびっくり。

おばあちゃんっ娘のためか、若返った祖母をすぐに受け入れた。

いわゆる、JKかつギャルだから、いつもお金がカツカツしている。

すずの家に滞在中は、彼女と一緒に服選びに行く予定。


村上陸

すずの孫で、真凜の弟。

久々に祖母に会いに行ったら、その祖母が若返っていたことにびっくり。

そして、そのままフリーズしたらしい。

いわゆる、真面目くんのため、姉のストッパー役となることがしばしばある。

すずの家に滞在中は、夏休みの宿題をする予定。

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