第二十六草
さて、僕がフレイナさんから、異世界料理を教えてもらった日から、しばらく経ち..........エルフバターとゼリィ草は、木之下町で爆発的に広まった。
特に、トラノオ豆を使った商品が人気だ。
まぁ、何せ、牛乳を使っていない乳製品っぽい物というだけあって、爆売れしてるとか。
もちろん、ゼリィ草も人気で.........松五郎さんは、ジュース漬けにして食べていると、フレイナさんが嬉しそうに語っていた。
悠一「若葉お兄ちゃん!!このホットケーキ美味しい!!」
若葉「そっか〜」
この日、悠一くん用に僕が作ったのは、エルフバターを作る時に出た、ホエイ的なやつから作ったリコッタチーズもどきを、ホットケーキの生地に入れて焼いただけではなく、その上に、エルフバターを乗せた特製ホットケーキなのだ!!
若葉「最近、調子はどう?」
悠一「ゼッコーチョーだよ!!それに、フリースクールも楽しいんだ!!」
頬にホットケーキのカケラを付けながら、そう言う悠一くん。
...........うん、見るからに元気いっぱいだもんね。
悠一「あと、ママから『いつも美味しい野菜をありがとう』だって!!」
若葉「........美味しい野菜、ねぇ」
正確には、雑草だけど...........子供を目の前に、言えるわけがないよ!!
悠一「けど、フレイナさんって凄いね!!僕、豆からバターが出来るとは思わなかったよ!!」
若葉「僕も同じこと思ってた」
エルフの知識ってスゴイナ~。
若葉「そういえば、最近は変な夢とかは見てないの?」
悠一「う〜ん..........実は、まだ見ているんだよね.......」
若葉「えぇ!?」
嘘ぉ!?
てか、まだ例の夢を観てるの!?
悠一「何というか..........アニメとかでよくある、前世の記憶?みたいな感じが日に日に増してるから、フレイナさんにも相談した方がいいのかな?」
若葉「あぁ、その方がいいと思うぞ」
...........相談できたのなら、僕はボロボロにならずに済んだしね。
若葉「でも、前世ってことは..........悠一くんの前世は、勇者とかじゃないかな?」
悠一「ん〜、そうだったら嬉しいなぁ」
そんな会話をした後、ホットケーキの最後の一切れを食べる悠一くん。
悠一「若葉お兄ちゃん!!ホットケーキ、美味しかった!!」
若葉「そっか、それなら良かったよ」
.................子供の笑顔って、何でこんなに尊いんだろう?
妖精1「あの子、この世界の子なのかな〜?」
妖精2「違うよ!!あの子は光の子だよ〜」
妖精3「あ!!だから昔の勇者と同じ感じがしたんだね〜」
妖精4「そっかぁ、もう勇者が生まれたんだ〜」
妖精5「時の流れは早いね〜」
妖精6「でも、こっちの世界に勇者が生まれたのなら、魔王は僕達の世界にいるのかな〜?」
妖精7「だとしたら、大変なことになるね〜」
妖精8「ね〜」
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