第二十一草

すず「いや〜!!まさか、若葉くんが三つ星レストランに野菜を卸すとはねぇ」

若葉「あ、あはは.......」


すずさんの言葉に対し、苦笑いをする僕。


橘さんが木之下町、僕の家に訪れてから数日後...........農家としての僕の仕事は、軌道に乗り始めた。


橘さんによれば、僕の作った雑草について、尋ねる人が続出したとか。


でも、橘さんは僕のことを考えてか、雑草関連の情報は伝えてないらしい。


..........ありがたいなぁ。


すず「ところで..........このジュース、美味しいわね」


キラリと目を光らせ、そう言うすずさん。


若葉「あ、これですか?これは、フレイナさん達に教えてもらった、アールヴ花ジュースです」

すず「やっぱり!!これ、アールヴ花のジュースだったのね!!」


納得した様子で、アールヴ花のジュースを飲むすずさん。


..........お試しで作ってみたけど、すずさんが気に入ってくれて良かったな。


あと、このジュース美味しい。


すず「フレイナさんって、色々と器用よね。料理も出来るし、裁縫も出来るし..........普通、お世話になった人達のためっていう理由で、狩猟の免許を取る人は初めて見たわ」

若葉「確かに.......」


フレイナさんが、一発で狩猟の免許が合格した時は、めちゃくちゃ驚いたな。


..........もしかして、フレイナさんは地頭がいいのかな?


若葉「フレイナさんらしいと言えば、らしいですね」

すず「フフッ、かもしれないわね」


そう言うと、アールヴ花ジュースを一口飲む僕達。


すず「あぁ〜、このジュースが飲める幸せよ..........」


アールヴ花ジュースを一口飲んだ後、幸せそうな顔になるすずさん。


若葉「それ、僕も思いました」

すず「でしょ!!でしょ!!」


僕の言葉に対し、すずさんは興奮しながら、腕をブンブンと振った。


若葉「フレイナさん達に感謝しないと....ですね」

すず「えぇ!!そうね」


フレイナさん達が来た時は、どうなることかと思ったけど..........何とかなって、良かったな。


そう思いながら、すずさんから貰ったケーキを一口食べる僕。


あ〜、ケーキが美味しい〜。


そう思っていた時、慌てた様子のフレイナさんがやって来た。


フレイナ「すみません!!若葉さん、居ますか?」

すず「フレイナちゃん!?そんなに慌てて、どうかしたの?」


フレイナさんに対し、心配そうに尋ねるすずさん。


フレイナ「それが........松五郎さんが、妖精達を捕まえているんです!!」

「「えぇ!?」」


...........Why?

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