〈閑話〉エルフと遺跡

フレイナ「さぁ、これでもう大丈夫よ」


長老の命令を受け、一部の森人族エルフと共に、魔王軍の攻撃からの逃げたフレイナは.................今現在、第二のピクシオンを探す旅に出ていた。


しかしながら、旅をしていると、当然ながら、ケガをする人も出てくるので、フレイナはケガ人の手当てをしていた。


森人族エルフの子供「フレイナ様、ありがとうございます!!」

フレイナ「フフッ、あなたが元気になったのなら、何よりです」


元気いっぱいになった、森人族エルフの子供に向け、そう言うフレイナ。


森人族エルフ①「フレイナ様、少しいいですか?」

フレイナ「はい、何ですか?」

森人族エルフ②「それが..........持ってきていたアールヴ花が無くなりつつあるのです」

フレイナ「っ!?」


アールヴ花。


それは、森人族エルフの好物であり、主食でもある植物で、そのアールヴ花が尽きそうになっているということは、それすなわち、食糧不足になりつつあることを意味していた。


フレイナ「..........この森に、食べれそうな植物はありますか?」

森人族エルフ①「.......ケアル草しか、ありません」


申し訳ない様子で、そう言う森人族エルフ


フレイナ「そう.....ですか」


その瞬間、フレイナは森人族エルフ達を取り纏める巫女としての、力不足を嘆いた。


フレイナ「私が..........しっかりしていれば、こんなことには...........」 


自分の父親から、民を導く役割を与えられたとはいえ、フレイナは森人族エルフの中では、まだまだ若者。


だからこそ、彼女は己の力が長老に及ばないことをわかっていたのである。


森人族エルフ①「フレイナ様.......」


その時、彼女達の元に、1人の森人族エルフが慌てた様子で現れた。


森人族エルフ②「フレイナ様、早急にお耳に入れたいお話がございます」

フレイナ「はい、何でしょう」

|森人族②「この森に.......遺跡がありました」

フレイナ「遺跡.....!?」


森人族エルフ②の報告を受けたフレイナは、驚くような顔になった後、こう言った。


フレイナ「...........このことを民に伝え、すぐに出発する準備をしてください」

森人族エルフ①「フレイナ様..........?」

フレイナ「ミューイ、その遺跡の場所は分かりますか?」

森人族エルフ②「は、はい!!」


フレイナの言葉を機に、急いで出発の準備をする森人族エルフ達。


フレイナ(かつて遺跡に住んでいた人には、悪いですが、野宿するよりかはマシですね)


そう思いながら、彼女は民を連れ、遺跡に向かうのだった。

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