第十二草

猪肉入りアールヴ花コロッケ..........通常、〈エルフの好物〉が街の名物候補になってから数日後.................今現在の僕はというと


若葉「いらっしゃいませ〜」


キッチンカーにて、田中さんの手伝いをしている。


え?キッチンカーをどこに停めているのかって?


実は、木之下町の近くには道の駅があるため、そこに停めているのだ!!


普段のこの場所は、あんまり人が来ないのだが...........今日はイベントが開かれていることもあってか、それなりに人が来ていた。


お客さん①「すみません、〈エルフの好物〉を一つと、ネコッコロ茶ください」

若葉「分かりました〜」


キッチンカーに来るお客さんの大半は、〈エルフの好物〉を注文していて、すぐさま人気商品となった。


若葉「お待たせしました、〈エルフの好物〉と〈ネコッコロ茶〉でございます

お客さん①「うわぁ..........美味しそう.......」

田中「ちなみに、この〈エルフの好物〉の芋とハーブを作ってるのは、今、目の前にいる若葉くんなんだぜ」

お客さん①「え!?そうなんですか!?」


田中さんの言葉に対し、目を見開くお客さん①。


若葉「はい、そうですよ」

お客さん①「す、凄いですね!!」

田中「あ、そうそう。若葉くんが作った野菜やら、加工品やらは道の駅に売ってるから、ぜひ見てくれ」

お客さん①「本当ですか!?じゃあ買います!!」


田中さんの言葉を聞き、嬉しそうにその場を去っていく、お客さん①なのだった。


田中「いや〜、それにしても、〈エルフの好物〉効果は凄いなぁ〜」


いつも以上に賑わう、道の駅を見ながら、そう言う田中さん。


若葉「僕自身もビックリしてますよ。だって、こんなに人気が出るとは思いませんから」

田中「だなw」


僕と田中さんが談笑していると..........


すず「あらあら、2人とも楽しそうね〜、私も混ぜて〜」


見知らぬ家族を連れた、白いワンピース姿のすずさんが現れた。


........... 若返ったからか、白いワンピースが似合うわ〜


それに、奥さんらしき人も綺麗だな〜


若葉「すずさん!!」

すず「うふふ、来ちゃった♡」

田中「よぉ!!村上さんじゃねぇか!!どした?暇なのか?」

すず「暇以外に来る理由なんかないでしょ」


田中さんの言葉に対し、ニシシと笑いながら、そう言うすずさん。


若葉「ところで..........その人達は?」

すず「その人達......あぁ、くるみちゃん達のことね」


くるみちゃん?


田中「若葉くん、この綺麗な女の人はな、松五郎さんのお孫さんさんだぞ」

若葉「えぇ!?」


あの人って、寺本さんのお孫さんだったの!?


てか、何でまた、そんな人がここに!?


くるみ「いつも父がお世話になっております、三木ミキくるみと申します」

若葉「ど、どうも.......」


丁寧な挨拶をするにくるみさんに対し、そう言う僕。


田中「そういや、何でくるみちゃんがこんなとこに?」

くるみ「実は..........私、ここで暮らすことになったんです」


ヘ?


「「「ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」

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