自分の境遇と見飽きた地元に辟易し、助けを求めたくてもどう助けて欲しいのかわからない年頃の悩みがひしひしと伝わります。静かに熱い思いを煮詰める日々の中、ちょっとしたきっかけで新しい世界に入り込む瞬間が訪れますが、その事がどのような影響をもたらすのか不安と期待が入り混じります。一度はこうした時期を経験した人、または今まさにこうした時期にある人にぜひ読んでみて欲しいと思える作品です。
多感な年頃の女子高生。だけど陽キャじゃないし友達も少ない。生きる目的も無く、地元の街を好きにもなれず…だけど、不器用なりに「恋らしきもの」に触れ、人を好きになる事の難しさに飲まれてゆく…「うまくいかない初恋」の事を忘れた大人達に読んで欲しい、そんな作品です。