隠し場所(エロ回)
一度社会人を経て、学校に戻ってきた方と机を並べて学んだことがある。
そのような方の一人は年頃の男の子の母親だった。
「最近、部屋でグラビアアイドルの水着写真ののった雑誌を見つけたの」
彼女はバカたちに相談をした。
「これって普通なの? もっとエスカレートしたりするの? どうしたらいいの?」
相談する相手がそもそも間違っている。ただ、バカたちは精一杯誠実に回答した。バカたちはこの年上のお姉様が大好きだったからである。
「大丈夫っすよ、正常です」
俺なんてと具体例を出しかけたバカを別のバカが殴りつける。
「これから、もっとすごいのが発掘されるはずです」
バカその二は「えすあんど……」と雑誌名を言いかけたところで、「お前のキモい趣味はベッドの下に封印しておけ」とバカその三に殴られた。
「そう、ベッドなんです! 隠匿ポイントはベッドの下からはじまって、徐々に巧妙になっていきます。本棚の埃の有無等から調べてください」
バカその三は親子の仲を裂こうとしているのではないだろうか。バカその一が片羽締めで黙らせる。バカその三はよくわからない音を発した後、沈黙した。
「もし見つけたとしても、必ず気づかれないように元の場所に戻しておいてあげてください」
バカその二は家庭崩壊の原因を取り除こうと必死だ。
「整頓して机の上においたりすると、子どもはトラウマになります」
バカその一はなぜか涙ぐんでいる。実体験を語っているらしい。それは辛いわな。
「やばそうと思ったら俺たちにまかせてください。タイトルから危険度を判定できるソムリエ揃いです!」
バカ三体が胸を張って並ぶ。バカが三体並ぶと世界の破滅だ(注)
ごめんね。
皆で隠し場所のパターンすべて教えちゃった。
でも、発見したあと、介入の形跡を残さないようにとちゃんとアドバイスもしといたから許してね。
注:最近、『三体』という小説を読んでいるのです。
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