すとりーきんぐの巻
脱衣(エロ回)
中学高校で甘酸っぱい青春を送ってみたかった。
女の子の視線を気にして顔を赤らめたり、ちょっといいとこ見せようと頑張ってみたりしたかった(注)。
右を向いても左を向いても男しかいない牢獄で六年間過ごすことになるなんて、私は前世でどのようなカルマを負ってしまったのか。
私の見聞の範囲内では異性の目がないところでは男子高校生はしばしば服を脱ぎたくなるらしい。
若さというものはパンキッシュで俺は拘束なんてされないぜという気持ちはわからないものでもない。それにしたって、服を拘束と感じるのはパンクを通り越して変態ではないか。
下駄箱でなぜか全裸になってサポーターからつけはじめている変態(せめてパンツを脱ぐ前にサポーターぐらいつけろよ)。授業中、チャック全開どころかズボン自体脱いでいる変態(座りながら器用に脱いでるんじゃねぇ)。夏休みの練習後、全裸で肌を焼こうとする室内競技系運動部の変態(パンツぐらいはけよ)。まぁ、変態の見本市でもやっているのではないかというしょうもなさである。
この変態見本市、私の通っていたバカ養成校だけの話かと思っていたら、そうでもないらしい。全国でもトップ一〇には絶対入ってそうな進学校出身の知り合いも似たようなことを言っていたからだ。偏差値に関係なく男子高校生はバカなのだと思う。
まぁ、若さゆえというのならば、大目に見ても良いのだろう。しかし、ここに一つ問題がある。管見の限り、多くの男性はだいたい高校生ぐらいで精神的成長がとまるようなのだ。
結果として、男だけが集まったところでは、俺は何ものにも縛られないぜぇというのーふゅーちゃーなバカがいくつになっても発生するのである。まぁ、体はすでにのーふゅーちゃーであるから、若い頃よりもパンクかもしれない。
おい、◯◯、アビイ・ロード E.P.の真似をするのはやめとけって。
(注)甘酸っぱくない汗臭い青春だってかなり昔のことなのに、今になってこんなことを思い出したのは、先日、下記の小説を読んだからである。甘酸っぱい。
野村ロマネス子『セイレーンのお弁当』
https://kakuyomu.jp/works/16817330660517563647
なお、その後、これまた甘酸っぱい小説を読んだ。来世こそは共学で学びたい。
香坂壱霧『フライング、サプライズ、チョコレート』
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