犬ぞり(もどき)
犬ぞりというのは格好いいなと思う。
そりを引けそうな大型犬を飼っていたら、チャレンジしたかもしれない。
しかし、うちの犬にはそこまでの力はない。
それなのにひょんなことから、もどきではあるが犬ぞりっぽい体験をしたことがある。
湖でカヤックに乗ったときのことだ。
ちなみに湖でというのはとても大事なことで、海では絶対に乗らないと決めている。サメが出るから。
湖ならばどこでも良いというわけでもない。たとえば、浜名湖は汽水湖でシュモクザメが出るらしい。海とつながっているところは絶対だめだ。
私はともかく犬たちが食いつかれるとか絶対に嫌だ。
というわけで海とはつながっていなさそうな湖でカヤックに乗った。もちろん、ネッシーの類が出てこないかもチェック済みだ。UMAにうちの犬たちが襲われるなんて事態は絶対に避けねばならないのだ。
カジンと私がそれぞれ一人乗りのカヤックに乗り込み、それぞれ一頭ずつ足元に乗せる。人間は借り物の、犬たちは自前のライフジャケット着用である。インストラクターに先導されて湖に漕ぎ出す。
犬たちは、最初のうちこそ、膝の間やカヤックの先にちょこんと座っていたが、何度かそこから落ちるうちにプールと変わらず気持ち良いことに気がついてしまったらしい。自分で湖に飛び込み、泳ぎだした。
スピードこそ出ないが浮力のおかげで犬かきでもカヤックは進んでいく。
疲れたらカヤックに戻ってくるので交代して、人間がパドルを持つ。
ツーマンセルではなく、ワンマンワンワンセル。なかなか気分が良かった。
またやりたいものだ。
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