第9話金髪美女

「っつうか俺の後付いてたってこと?」

 前にいるバニーガールの背中に向けて俺は喋った。

「うん。ごめんね。本当は一緒に行動したかったんだけど、私の姿って人の目につくから、暗くなってからの方がいいかなって思って」

 まぁ確かに。

 巨乳金髪美女のバニーガールが目の前に突然現れたらパニックになる事は間違いがないよな。


「あってか名前何て言うの?」

 突然思い出したんだが、名前なしにお前とかいうのは女の子って絶対に嫌だと思う。

 俺自体も名前を呼ばれずにお前とか言われたら嫌だしな。

「名前?」

 バニーガールの表情がいまどんなのか分からないが、声のトーンからして明らかに沈んでいた。

 ま・・・まさかバーニーちゃん君も名前忘れたとか言わないよね。

 仙人じゃないよね? ホームレスじゃないよね?

「名前は・・・っと着いたよ」

 森の洞穴っぽい所を抜けると、大きな空間がそこにはあった。

 夜だというのにその中は何故か、太陽がでているのかと思われるほど明るい。

 また羽を生やした人間が飛んでいる。

 まさにファンタジー世界ど真ん中に俺は立っていた。

 村の従来を進むと、一本の大きな木(大木)の真ん中は空洞になっていて、その中に入った。


「その人間をどっから連れてきたのだ!」

 中に入ると髭を生やし強靭な身体つきをしている男が数人、そして俺をここまで連れてきたくれたバニーガールと同じ格好をした金髪美女と銀髪美女が俺とバニーガールを中心に見下ろしていた。

 そして何故か俺の横にいるバニーガールが俺達を見下ろしている人から𠮟咤されている。

「でもこの人は私を助けてくれました」

「そうやっていつも人間は我々を騙そうとしているんだ。何故それに気づかない」

「私は思います。この人間は私達が思っているようなひどいことをする人間ではありません!」

「ミア忘れたのですか。最近の出来事を?」

 今度は金髪美女が俺の横にいる金髪美女に話しかけてきた。

「忘れてない。でもこの人は!」

「えーいもう結構! ミアその人間を即刻ここから連れ出せば命まではとらん。もしそうしなければ・・・分かっているな?」

 強靭の身体をもつ男が結論を促していたが、ミアは悪魔でも抵抗するような意思を示そうとしていた。

「分かりました。俺はここから一刻も早く出ますよ」

「え?」

 ミアは驚いた表情で俺を見ていた。

「だってそう言われたら言われた通りにするのが、俺だから」

 俺はこんな所で死ぬのは嫌なんだよ。

 俺は俺はハーレムを作るという偉大な目標があるからだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る