幕話-2

僕たちの方で変化したのは言うまでもなく、ハーレムのことだ。


まず戦争終了時に公式発表としては遺体が残らないレベルでの死亡扱いとなっている、ベアトリーチェ・フォン・アーガスト元第一王女である。

彼女は今後は愛称の「リーチェ」を名前に生きていくことになる。

彼女としてはゆくゆくは「リーチェ・ニシカド」を名乗りたいと言っているが、

そこは先輩ハーレムの彼女たちが厳しい目つきで睨み続けている。


当然のことながら彼女たちからは猛反発を受けている。

しかし彼女の身の上を話すと押し黙ってしまった。

どうにもベアトリーチェを自分に、そして何かが違っていれば僕は彼女の兄の立場になっていたことに気づいて何も言えなくなってしまったとのこと。



それだけにとどまらず、ハーレムにさらに2人追加された。

こちらは明美の紹介の元である。


一人目は【赤坂 涼音あかさか すずね

2人いた元生徒会副会長のうちの一人だ。

二人目は【上条 茜かみじょう あかね

こちらも残る元副会長の一人である。


明美と涼音は幼少期からの親友であるが、茜は明美とはそこまで面識がなかった。

しかし涼音から生徒会へのスカウトを受けて参加したとのこと。

それに伴い、明美と涼音が知り合いで、かつ高校では同じ生徒会役員という事もあり、茜と明美との間でも面識が生まれていたそうだ。


涼音の方は、明美を経由して愛理とも知り合い。

理由は愛理・明美と同様爆乳タイプの女子生徒。

陸上部にも所属していたため、胸をスポーツブラで固定することが多く、貧乳扱いされるが実際には爆乳で、真実を知る一部男子生徒からは(いろんな意味で)人気があったそうだ。

愛理と明美が髪を伸ばしているのに対して、ショートカット風に切っている。



茜の方は愛美と同様のスタイルで容姿がいいが、目を隠すような髪型をしているため、地味にみられる。

そのため男の気配が全く生まれないとのことであった。


2人とも明美が僕と一緒に行動する最中、保護区画の方で生徒たちの取りまとめを行ってくれていた

その過程の中で間接的にではあるが僕のことを知る機会も当然あり、王女により追放され生徒たちに庇って貰えなかったのにもかかわらず、今まで多くの生徒たちを守るために奔走してきたことを知った彼女たちは次第に僕に対して興味を持ち始めてハーレム入りを決めたそうだ。


当然のことながら愛美は猛反発。

今までの状態ですら「多い!」とのことで不機嫌であったが、

「負けるのが怖いの?」と挑発され、致し方なく認めたそうだ。


一体何人までハーレムが増えるのだろうか・・・

そもそも体・・・持つかな・・

なんて心配をしているとヒーレニカがポーションに精力剤成分入りのものを調合して渡してきた。


「私も遠慮するつもりないから頑張ってくださいね?」・・・・だそうだ・・。


そして当然のことながら既に先輩ハーレム要員が裸のお付き合いをしていることもあり、新たに加入した3人も数日のうちに、その仲間入りを果たしている。

主に仕事をする日は1回戦2回戦ぐらいで終わり。

休みの直前の日は何もせずにがっつり休み、休日は精力剤に頼りながら朝から晩まで一日中盛っている状態となった。


そしてこの段階で起きた問題がアルコーン公爵家への説明だ。

いうまでもなく、リーチェの存在がネックになった。

それでも何とか説明をすることにより、リーチェも一応認められることになった。


ちなみに戦争のこともあり、一応危ない日は本番行為は避ける・・・という一種の不文律は戦争終結とともに即座になくなり遠慮しなくなっている。

今のところ孕むようなことは起きていないが、いよいよカウントダウンと言ったところなのだろう。



その筆頭候補である愛美は毎日のように治療院へと出向き、怪我や病気になっている患者と向かい合っている。

時折かなり酷い怪我を負って運ばれてくる人たちもいるらしく、最初のうちは吐きそうになってしまっていたとのことだ。

しかしそれに対して逃げることなく向き合い続けた結果、今では命さえあれば生き永らえさせることが可能になったそうで、

公国内において正式に聖女として認められているとのことだ。



明美・涼音・茜は基本的に冒険者活動をする傍ら、保護区画にいる生徒たちの支援を行い続けている。

といっても日中だけの話であり、夜には屋敷に戻ってくるし、休日は新規参入の2人も最早見慣れた光景なのか既に遠慮が無くなっている。


もともとの容姿が地味に見えていた茜は髪をかき分けると、愛美にも勝てるかもしれないと思うくらいの絶世の美少女と言ったところであった。

どうにも昔、周りの男子生徒からの視線で、女子からやっかみを受けて嫌な思いをしたらしく、中学で逆デビューを果たしたとのことであった。



レミリアは公爵家の娘としての価値もあるため、学校に通う傍ら公爵家と僕とを線でつなぐ仕事をしている。

具体的には公爵家に卸している商品の管理を任せている。

どうやら、とりわけ化粧水の類がとても売れているとのことだ。



                                  続く…

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