2-3-7
あれから、僕たちには大きな変化があった。
まず僕は関係各所への説明などの対応に追われた。
ファスペル辺境伯やアルコーン公爵家にはとても心配された。
単純に商人としての心配でなく、本気で怒り、本気で心配してくれているのが分かって嬉しく思う反面、申し訳ない気持ちになった。
愛美達の関係性も変わった。
まず、彼女たちには一度本気で謝った。
今まで彼女たちの愛情に気づいておきながら知らないフリを続けたことに対しての謝罪だ。
彼女たちは笑って許してくれた。
そして同時に今後は遠慮しないとも宣言された。
うう・・・覚悟を決めたはずなのに直ぐに揺らいでしまうとは・・
そして大きく変わったのがヒーレニカとレミリアの態度だ。
ヒーレニカは今まででも一応僕のハーレムに参加していたようだが、愛美達とは1歩下がったところに立っていた。
しかし今回愛美が庇ってくれたおかげで、結果的になんともなかっただけとはいえ、重川が僕を殺す気で攻撃し、下手をすれば僕が死んでいたという可能性は彼女の本心を表に出すに十分すぎる理由となった。
そしてレミリアも変わった。
ヒーレニカが正式にハーレム入りを表明すると、
「私もハーレムに参加させていただきますね」
と獰猛な虎のような目つきで全員を見渡した。
ヒーレニカは納得顔で、
里美と絵里奈は新たなライバル参上に戦慄の表情
愛美、愛理、明美は完全に臨戦態勢の表情だ。
最初はアルコーン公爵家としての政略結婚だったらしい。
ちなみにレミリアだけでなくアリシアもそのために僕の家に住まわせることが目的だそうだ。
ヒーレニカに関しても僕の近くに居たほうがいいだろうとの公爵様の考えのもとだったらしい。
まあヒーレニカにはだいぶ前から好意があったらしいのでそこに関しては良しとするべきだろう。
レミリアとアリシアはここに来たときは、完全に他人とか恩人とかその程度で好意は抱いておらず、まあ好きでも嫌いでもない人間というだけの話だったそうだ。
しかし積極的に生徒を保護したり公国の為に努力する姿を見ていて好意を抱くようになったらしい。
ハーレム宣言に参加しなかったアリシアに戦慄の表情を向けてみると
「ご安心ください。私はレンジ様のハーレムには入るつもりがありません。」
公爵家としての繋がりという点では、レミリアに任せたらしい。
アリシアには何か別の狙いがあるそうだ。
そしてここまでくると全員が遠慮がなくなるのはもう明白だ。
今まで愛理と明美だけが過激な求愛行動をとってきていたのが、全員が過激な行動に出た。そこにヒーレニカにレミリアも加わってだ。
正直に言えば今じゃ全員が同時に裸で僕のベッドに眠りに来る。
当然全員が一度に来るため僕も起きてしまい、そのまま夜の情事に突入することも出てきた。
さらに所構わず発情することもある。
僕がお風呂に入ってると一人が突撃してきて、そのまま雪崩込むように入ってくることもある。
また運よく眠りにつけていても、ある程度覚悟も決まった状態の僕が朝に目を覚まして我慢できるわけもなく、
手を出してしまい、そのまま朝っぱらから性行為にふけってしまうこともある。
尤も1日の午前中がそうなったところで今の僕たちはそこまで影響のない生活を続けているのだが・・・
だが中でもすごかったのが一番控えめのはずだった絵里奈であった。。
彼女の発情具合が他の女の子の比ではないこともあった。
この案件の犯人は彼女自身とヒーレニカだった。
合流してきたヒーレニカやレミリアも愛美や愛理、明美ほどではないにせよ、里美ぐらいには胸が大きい。
それに加えてスレンダー体質でもあった。
そんな中一人だけ貧乳に悩まされて、さらに小柄なロリ体型だった彼女は胸だけでも大きくしたくてヒーレニカにポーションの相談をした。
相談を受けたヒーレニカは発情を催す効果のある薬草を初級ポーションと混ぜた結果、女性ホルモンの分泌を促すポーションを作り上げた。
話によると女性ホルモンには女性の胸を大きくする作用があるらしい。
その副作用として発情してしまうこともあるらしいのだ。
たしかに絵里奈の胸は最初に見たときに比べると少しずつ大きくなり始めていた。
加えて絵里奈に触発されたヒーレニカ、レミリア、里美もポーションを飲み始めたりして彼女たちも発情することがあったのは余談である。
しかし今まで本格的な女性ホルモンの分泌を経験していなかった絵里奈は、他とは比べ物にならない発情具合だった。
具体的にはあまりに酷すぎて他の者たちが1日遠慮した日があったそうだ。
ちなみにその日、僕は絵里奈に完全に絞られてしまい、翌日は昼前まで動けなかった。
最後の変化は勇也君だった。
あれから僕に言われた言葉を考えたらしく、今は毎日のように訓練するか、あるいは長期間の遠征に出ているようだ。
ちなみに訓練している日は基本的に家に帰ってくるのだが、最近はアリシアと一緒にいることが多いように感じる。
というか夜寝ているはずなのに、朝、アリシアと勇也君が同じ部屋から出てくるのを見かけたことがある。
ということはたぶんそういう事なんだろう。
僕と愛美達の関係性のようなものだろう。
人数はだいぶ・・・いや、かなり違うけど。
そうしてそれぞれが、それぞれの道に進み始めたころに事態は大きく動いたのだった
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