臂を項に掛くれば頰を拂ふ汝が冠の緌の毛や
季節外れだが、上巳の節句の雛飾りがテーマ。
段飾りの下段には、貴人の雑役を司る三人の仕丁が並び、その上に、一般に右大臣、左大臣と言われる老若の
この二人は貴人の警護を司るのだが、警備役とは言え装束を見ると、五位以上の高い位階を有する武官であることが判る。
五位と言えば、昇殿が許される
現代の制度では、生前の
拙歌は、若年の随身と、
五位以上の身分を有する武官とは言え、
戸惑う表情の男性に構わず、頰を寄せるように顔を近付けると、男の冠の
もともとは、激しい動きが想定される武官の冠が落ちたりずれたりしないよう、あごに紐(
ただ、すでに平安時代には形式的なものとなり、馬の尾の毛で扇型に作られていたらしい。
さて、このあと、ふたりはどうなるか?
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