第5章:バトルアリーナ
第5章75話:メール
5月になる。
日曜日。
朝。
起床して、ご飯を食べたあと、なんとはなしにパソコンを開いた。
ルミちゃんねるのチャンネルページを確認する。
気になるダイレクトメッセージがないかチェックしたり……
配信リスナーなどのコメントを確認する作業だ。
ほとんど朝の日課になっている。
「ん……」
そのときルミは、一つのダイレクトメッセージに視線を止めた。
『初めましてルミ様。バトルアリーナ大阪大会・運営の貴誌村(きしむら)と申します』
バトルアリーナ運営からのご連絡。
内容を読んでみるとそれは、バトルアリーナに出場しないかという、お誘いだった。
「バトルアリーナ……」
バトルアリーナとは、毎年、全国各地で開かれる闘技大会のことだ。
武芸に心得のある者同士が、スキル、魔法、剣術、体術などを駆使して、戦いあう武闘会。
うっかり相手を殺してしまわないように、安全装置をつけた状態で戦うので、命の危険はない(怪我の危険はあるけど)。
非常に人気のある催しであり、テレビやネット配信での視聴も極めて多い。
そんな闘技大会に参加しないか……というメッセージが、ルミに送られてきていたのだ。
(しかも、かなり有名な大会ですね)
バトルアリーナ・大阪大会。
東京大会に次ぐ、全国第二位の大会だ。
第二位、とはいっても、東京大会に決して劣らぬ面々が参加してくる。
格闘技のチャンピオン。
魔法軍の軍人。
そしてダンジョン配信者のランカーたち……
いずれも戦闘のプロというべき怪物たちが集まり、熱いバトルを繰り広げる大会だ。
誰でも出場できるわけではない、選ばれし猛者だけの大会。
そんなところから参加のお誘いが来るなんて……めちゃくちゃ光栄な話である。
(うーん……どうしましょう。悩みますね……)
ルミは、ダンジョン配信者としての活動がメインなので、バトルアリーナ云々は完全に想定外だった。
出たいかと聞かれれば、出てみたい気もするが、どうしても出たいというわけではない。
だから悩んでしまった。
―――――――――――――――――――
新作のお知らせ:
女主人公ハイファンタジー作品の新作を投稿させていただきました!
本作とあわせて、是非お読みいただけると幸いです!
【異世界に転生すると、私のチートスキルは『チョコレート魔法』でした!】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます