第3章41話:楽々と攻略


一つしか出口はないので、そこから出て、通路へと入る。


幅15メートルぐらいの通路である。


敵の姿はない。


二人は進みだす。


時々、角を曲がったりするものの、完全に一本道であり、迷うことなく進み続ける。


途中で来花は言った。


「あの、ルミさん、ごめんなさい」


「ん?」


「罠チェックが不十分だったわ。隠し部屋に入ったとき、もっと念入りに調べておくべきだった。そしたら転移トラップを踏まなくて済んだかもしれない」


「まあ、事故みたいなものですし、気に病むことではないのでは」


あんなの防ぎようがない気がする。


来花の責任ではないだろう。


「それより探索に集中しましょう。いきなり不意打ちが飛んできたら、守りきれないかもしれません」


「……そうね」


来花は気を取り直して、集中する。


二人は、通路を進み続けた。


やがて、一つの部屋にたどり着く。


魔物が3体。


左右にギガントゴーレム2体。正面にデスオーク1体。


全員Aランクだ。


ルミは即座に戦闘を開始する。


まず手前のデスオークを一瞬で蹴り殺して絶命させる。


右のギガントゴーレムが拳を振りぬいてきた。


それをサッとかわしてギガントゴーレムを拳で粉砕。


崩れゆくギガントゴーレムの肩を足場にジャンプして、もう一体のギガントゴーレムにドロップキック。


ギガントゴーレムは両手をクロスして、ルミのキックを防ごうとした。


が。


ルミのドロップキックはギガントゴーレムのガードごと粉砕して、胴体を壊滅させた。


制圧完了である。




『マジかよwwwwwww』


『ガードなんて関係ねえwwwwwwww』


『威力高すぎるやろw』


『当たったら終わりのドロップキックwwww』


『こいつ……本当に剣士か?wwwwww』


『Aランク3匹の単騎討伐とか……常識を忘れそうになるなw』


『来花も唖然としてるやんwwww』


『剣を使わない手加減wwww』


『これでまだ本気じゃないというのがイカレてるなw』


『パワフルすぎるw』




ルミが強敵を狩る姿は見慣れたものだが、それでもやはり、Aランクを雑魚のように蹴散らしていくシーンは、リスナーたちを熱狂させた。


コメント欄が激しく流れていく。


ルミと来花は素材を回収する。


そして部屋の奥にある通路へ。


また一本道が続く。


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