第55話 3番目の管理者のダンジョン攻略

 攻略の始まりだが、一桁代の階層じゃ全然歯ごたえが無いというかドロップが渋い!


 まぁ、一桁代だから仕方がないのかもしれないけれどガッカリ感は否めない。


 そうして攻略をしていき、階層28階で奴が出た。

 そう、アーキタイプスライムだ。


 すぐに魔法で燃やしたが、このモンスターは正直トラウマになっている。


 排除したら、ホッとした。


 現実世界のダンジョンにはアーキタイプスライムが居ないので、異世界のダンジョンには配置されているのはその分、此方の方がレベルが全体的に高いからなんだろう。


 分かっていても心臓に悪いモンスターだ。


 気を取り直して、攻略を進める事にする。


 ある程度の攻略を進めると悪夢が出た。


 床や天井に一面のアーキタイプスライムがいた。


 火炎弾ファイヤーボールで片っ端から燃やして難を逃れた。


 辺り一面火の海だったのは仕方がないと思おう。


 そうしてアーキタイプスライムを全滅させて、先を進んだ。


 そういったトラブルはあったが、何とか56階層迄攻略することができた。


 現実世界と攻略スピードが違うのはアーキタイプスライムがいるかどうかで変わって来る。


 いないと安心して走って攻略を出来るが、いると警戒して歩くので遅くなる。


 結局、異世界では攻略に2〜3日かかる事になる。


 ミニチュアハウスを持っていてつくづく良かったと思った。


 まあ、ポータルがあるから一度外に出て翌日に入ってポータルで登録した階まで行って攻略を再開する事も出来るが、それだと宿屋の不味い飯を食べないといけない。


「何と言うか、アーキタイプスライムが非常に多いな。この迷宮は!」


「本当ですよね。溶かされるのも早くて怖いですよ。あれ得意って人いますか? ちなみに私は苦手です」


「わたしも駄目です」


「あたしは苦手でも得意でも無いかな」


「あら? わたくしには害はありませんわ。岩を溶かす事が出来ないようですので岩の神様であるわたくしを倒すのは不可能ですし」


「え? マジ?」


「本当ですよ。わたくしは嘘をつきませんよ」


「でも鉱物の鉄とか溶かしているよ?」


「あら? それならわたくしも駄目なのかな?」


「試した事が無いって事ね。了解」


「……わたくしとした事が恥ずかしい」


 結局、アーキタイプスライムを得意という者はいない様だった。


 ◇◆◇◆


 ここら辺で今日は休む事にして大広間を探し、いつもの様にミニチュアハウスを出して中に入りいつも通りの事をして翌朝になる。


 翌朝もミニチュアハウスをインベントリの中に仕舞うまでは一緒だ。


 今日中にこのダンジョンを攻略したいと思い、張り切る。


 そうしてダンジョンの攻略を進めて行く。


 中には隠し通路や隠し部屋などがあったので寄り道しながら攻略を順調に達成していった。


 そうして守護者の間に着いた。


 ポータルを登録して守護者の間に行と相手はバンパイアが相手だった。


 バンパイアの相手は簡単だ。浄化ホーリーを使えば一発で終わる…………かと思ったら、こいつ根性で耐え抜きやがった!


 仕方が無いので剣で首を切ろうとすると霧に変わったので風魔法で吹き散らかす。


 バンパイアが慌てて実体を取る所を狙って胸の心臓目がけて突きを入れる。


 これには虚を突かれたか綺麗に入った。


 心臓はやはりバンパイアの弱点なのか苦しそうにしている。


 そこに追撃で首を断とうとするが、狼に変わって俺の夜桜は空を切る。


 仕方が無いので拳で狼の血が出ている心臓を抜き手で貫いて手を抜く時に心臓を握り吸血鬼からもぎ取る。


 これにはさすがの吸血鬼も大ダメージを負ったのか虫の息だった。


 それを永久とわが首を抜き手で引きちぎって終わった。


 吸血鬼は灰になり、ついでとばかりに俺達は浄化ホーリーをかけて綺麗に浄化した。


 ダンジョンコアのある階段を上がり、ポータルを登録した。


 そして、ダンジョンコアのある間に行く。


 ダンジョンコアに触り自分の物にして、いつもの作業を開始した。


 スタンピードは冒険者が多いから溢れないだろうとそのままにしておく。


 実際の所、メーターは安全な青色領域に傾いていたし。


 そして、いつもの通りポータルで1階迄降りて、ダンジョンから出た。


 これまたいつもの様に冒険者ギルドの寄ってに数分の妥当だと思うドロップ品等を買い取って貰う。


 ついでに、受付に高山の街だから清潔で温泉があってセキュリティが高く清潔な宿は無いかと聞いたら冒険者ギルドのやっている宿がそうだよと言われた。


 今ならギルド員は値引きしてくれるらしい。


 1泊銀貨4枚の所3枚に撒けてくれた。宿泊客の温泉は入り放題らしい。


 6人分の宿泊料銀貨18枚を支払って泊まる事にする。


 朝食と夕食付きだが1泊なので夕食と翌朝の朝食付きになる。


 早速温泉に入る。


 とろっとした湯で肌が綺麗になる。


 良く歩いた足の筋肉も良くほぐれて気持ちが良い。


 そうして温泉を堪能した後で上がったら食堂で夕食が食べられる様になっていた。


 夕食はここの国の食事には期待していなかったが、塩と野菜とグレーターカウの肉で焼き肉の様な料理だったので大変美味しく頂けた。


 さて、食事が終わりいつものルーチンをすませると今夜は皆で集まってこれから先の事を話し合うとするか。




―――――――――――――――――――――――――――――


 次話予告

 野良ダンジョンでダンジョンコアを入手と別の国に行くお話です。

 次回、野良ダンジョンと関所です。

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