第53話 異世界の管理者ダンジョン②
13階で肉塊を取得してから、順調に探索を進めていた。
何度か敵にあったが、敵も凍った床に足を取られて空回りするので条件は結局一緒だった。
何戦かし、凍った床での戦い方も分かってきた頃に階段が見つかった。
14階に行くと今度は床が砂漠地帯だった。
気温も高く、塔型のダンジョンの中なので湿気もありまるでサウナの様だ。
服や防具に気温調節機能が付いていても熱いサウナの空気は顔に当たる。
早く脱出しないとのぼせてしまいそうだ。
これで、ナビの通りに行けば最短でこの階を脱出出来るはずだ。
そしてナビに沿って移動を開始した。
◇◆◇◆
…………酷い目に遭った! ナビの通りに行ったら魔物が多く生息する場所を通る道だったらしく、魔物との戦闘の連続だった。
その分、足輪にドロップアイテムが沢山入ったのは良かったが、のぼせてしんどい。
向こうに見える階段を上がったら、ミニチュアハウスを使用して中に入って風呂と冷たい飲み物と冷房を効かせた部屋で涼もう!
そうして俺達は階段を上がって次の階層に向かった。
15階は普通の塔型のダンジョンだった。
大きな部屋を探して見つけたらミニチュアハウスを使用して中に入り、宣言通り風呂に入って冷たい飲み物を飲んで冷房の効いた部屋で涼んだ。
1時間程休んでボックスに魔石を入れてエネルギーを満杯にする。
その後にミニチュアハウスを出てミニチュアハウスを縮小しインベントリの中に仕舞う。
そうして、探索を続けて55階まで来た。
この階はスコールが時々やって来るので困る。
何が困るかと言うと、スコールの最中は戦闘中でも敵の姿が雨で見えなくなる事があるからだ。
そうした困難を乗り越えて、大広間を見つけて今日はここで泊まる事にする。
ミニチュアハウスを出して中に入りいつものルーチンをこなす。
◇◆◇◆
『ねぇ、だいぶ
――そうかも知れない。
『これであなたが
――それはそれで困る! アカシャには居て貰わないと!
『そうは言うけれど、私はあなたが
――それはそうかも知れないけど、もう少しあがこうよ!
『足掻いてどうにかなるのなら足掻くけれど、これは私が表面に引きずり出されたときからの条件だからどうしようもないと思うな』
――ちょっと、管理人と話してくる。
そうして俺は管理人を呼ぶべく管理人に話しかけた。
「管理人、いるんだろ。アカシャとの話は聞いていたか?」
「やぁやぁ、アカシャとの話って何だい?」
「俺が
「それは難しいね。出来るとすれば新しい肉体をつくってそちらにアカシャを移すくらいだけど、それには材料も時間もあるかどうか。それにそれをしたら君のアニマが現実世界に出て君の中がどうなるか分からないんだよね」
「何とかならないのか?」
「う~ん、アニマも日々変わっていくからアカシャが今のアニマかというとそうでも無いので方法はあるけど、アカシャはアニマだった過去があるから君に大分負担が大きいよ?」
「どんな方法でどんな負担があるんだ?」
「方法は
例えば角や爪、鱗などを生きた状態で切り落とすか剥がして持ってくるかしてくれれば良いよ。
種類が多い程良いね。素材の縁を使って生きた状態で
「その程度なら大丈夫です。素材を取ってくるので準備をお願いします」
「準備と言っても君が
「分かりました。他には何かありますか?」
「
「ダンジョンコアはどんな大きさでも良いのですか?」
「大きさは小さくても大きくても普通でも何でも良いよ」
「分かりました。素材の
「そうだね。普通の大きさの
「4匹以上ですね。分かりました。有り難う御座います」
「それじゃ、仕事に戻るね」
「有り難う御座いました」
管理者との話が終わり、アカシャと話す。
――聞いてたかい? 方法はあるってよ。
『聞いてたけど、それにはあなたが
――そうだけど、これで希望の光は見えた感じだな。
『そうね。出来たら良いね』
――出来る様にするさ! お互いに頑張ろう!
『わかったわ。あなたも頑張ってね』
――ああ! 分かっている。それじゃ!
『それじゃぁね』
―――――――――――――――――――――――――――――
次話予告
ドラゴンの生きている素材を集めに
次回、ドラゴンの巣です。
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