第42話 終わり!
ダンジョン産のレアメタル第一弾が精製された。さて、これをどうしよう?
アカシャに聞けばよく使う会社や連絡先を教えてくれるだろう。
――アカシャ、今回精製出来たレアメタルのサンプルとして契約してくれそうな相手と送る先と契約するならその時の値段を教えてくれ。
『そうね。沢山有るからちゃんとメモするのよ。最初は・・・・・・・・・・・・と言う所かしら』
――じゃぁ、そこにその会社が扱っているレアメタルのサンプルを送るよ。プラチナとかは1gしか送れないけどね。
『そうね。それが良いと思うわ』
――値段はその時の時価で良いよね。
『そうなるわね』
――じゃぁ、式神を使って送るサンプルの袋詰めをするよ。
『ついでに箱詰めもさして宛名書きまでさせたら?』
――あ! それ良いね。そうしよう。それじゃ。
『それじゃあね』
そうして俺と式神達は計測と梱包作業に追われる事になった。
勿論、
十日程の後に各社から電話が掛かってきて、サンプルを見たがとても良い品質なので是非との契約したいという返答が多かった。
まぁ、中には低品質だが相場の半分でなら取引してやっても良いとか言うふざけた企業も居たが、お断りしてブラックリストに入れた。
数日後に政府から連絡があり、ダンジョン産レアメタルのサンプルが欲しいとの事で一通り送った所、是非、政府の備蓄の為にも購入したいという要望があったので規定量を売った。
そうして目立った為なのか、米国、EU、イギリス、インド、中国、サウジアラビア等の国々から魔石のエネルギーを電力に変換する技術特許に関心が集まり、遅れて日本からも質問等が来た。
どうやら予定よりも早く許可が下りそうだ。
それに関連して各国の目の前で魔石から電力に変換する実験が見たいとの事だったので申請している国にはOKを出したが、口外禁止の署名と破った場合にはその国に数十兆円の損害請求を支払う事などが書かれた署名を求めた。
勿論、録画・録音・写真撮影禁止だ。破った場合も先程言った賠償が支払う事と実験する変わりの契約書に書かれている。
参加する各国大使を呼び入れて実験を開始して叩くだけで電力を発生するよりも十倍以上の電力が得られる事を証明して見せた。
各国大使からは目の色を変えて質問攻めにされたが、実験と特許申請した内容の通りですとしか言い様がなかった。
結果、早期に魔石の特許の許可が相次いで出る事になった。日本でも早期に特許が降りたので、魔石発電の施設を大福建設に頼んで建設している所だ。
今、日本で建設用の発電機は俺が建設させているので、俺が電力会社に売るか新たな電力会社を作るかのどちらかになる。たぶん、電力を売る方向になると思うけど。
ちなみに特許の抗力は作成した発電量を元にして特許料を支払う事になっているのでアカシャに聞いた発電システムに組み込まれたハードとソフト両方で計算される様になっている。
それでも各国からの建設の要望が絶えないので、式神を数匹一組で使って現場監督と技術を盗まないかを監視させて現地の建設会社に下請けを出している。
勿論、重要な部品は日本で作って送っているが。
日本では数ヶ月語の魔石発電に備えて魔石の買い取り価格を上げた。
と言っても10円~100円までの値上げだけれども。
レアアースが軌道に乗ってきたのを受けて、自社で営業を募集する事にした。
東京か大阪に住んでいて営業の経験があり、英語が出来て物怖じせずに働ける問題の無い人でハローワークに募集を掛けた。
英語が必須なのは海外との資源の取引で要るからである。
それとは別に営業の管理職経験のある方も相応の給料で募集を掛けた。これは、採用したら営業部をまとめて貰う為である。
攻略したダンジョン周辺の地価は回復所か安全地帯として地価が上がっている。それに合わせて家賃も上がっているが奈良以外のダンジョンの扉がある施設と周辺の建物を壊して新しくダンジョン専用のショッピングも出来る総合施設を建設予定だ。
◇
異世界ダンジョンでは101階に上がると言われた通りバザーが開催されていた。
何か無いかと探すとオリジナルダンジョン998Fと変わりが無いラインナップだった。
それでも何か無いかと探すと、詳細鑑定眼鏡が有ったので100個購入した。
これはその人に合わせた眼鏡の度が入り、詳細鑑定が出来るという代物だった。この眼鏡は、新しくダンジョンの総合施設が出来た時に探索者の品物の鑑定や防犯に役立てるだろう。1箇所10個もあれば十分だろう。
何かアイテムは無いかと探すと金のリンゴがあった。話を聞いてみると銀のリンゴよりも全体的に能力が上がり、怪我や病気も治してしまい、状態異常にも効くと言う物だったで1000個購入しインベントリに入れた。
武器や防具は余り変わりは無かったけれど、防具の服のデザインが998Fと違っていたので皆で好きなのを探して購入した。
俺だけで上下や下着・寝間着を合わせて20枚くらい購入した。
温度自動調節機能や防水・防火・即汗・消臭等の機能があってとても便利だ。
バザーで高機能の服を買って着ると他の服では満足出来なくなる。
これが唯一の欠点だ。
101階から102階に上がると赤いポータルがあるので登録しておく。
扉を奇襲に用心しながら開けてみる。
幸い奇襲は無かった様だ。
102階はフィールド型のアフリカの様な草原だった。
敵のモンスターもアフリカにいる様な動物に似ている姿をしている。
例えば背後から奇襲しようとしているライオン型のモンスターみたいにな!
振り向きざまにモンスターの入り場所目がけて手加減した斬撃を飛ばす。
ライオン型のモンスター所かその周辺の草むらも全て吹っ飛ばしてしまい、100階までの力を抑えた戦場じゃ無かった事を思い出した。
「マスター、さすがにこれは酷いのでは?」
とアステルが言ってくる。
「ごめん、100階までと違いすぎて手加減を間違えた」
そう言うとエルサは
「まぁ、仕方ありませんよ。押さえていたのが急に吹き出た様な物ですから」
とフォローを入れてくれた。
発言をしていない他の皆も次は自分が手加減を誤る番かもと思い、黙っている様だ。
ドロップが一匹分来たと思ったら、時間差でもう一匹と何回か続いた。
どうやら何匹かを巻き添えにした様だ。
いや、巻き添えなのか?多分、此方を狙ってたモンスターだろうし、この場合も巻き添えって言うのかなと脈絡も無い事を考えてしまった。
戦力が過剰だと分かると、俺達は飛行魔法で一気にマップを埋めだした。
物凄い勢いでマップが埋まっていく。
時々、マップのマーカーが違う所を通り過ぎてしまってそれがお宝の色だと急ブレーキで戻って穴掘りをしたりもした。
マップが4分の3過ぎた頃に階段が見つかったが、マップを埋めるのを優先して会談の場所だけマップに記載されているのを確認しただけだった。
結局、この後200階層近く上るまで敵らしい敵にも合わなかった。
200階層の敵も敵?と言いたくなる様な代物ではあったのだけれども。
それの名はアーキタイプスライムだ。
火を使わないとどんな攻撃も効かずに何でも溶かしてしまう恐ろしい相手だが、火にはめっぽう弱くマッチ1本の火で倒す事が出来る。
そのアーキタイプスライム以外の敵はこれまでの敵の強さと変わらない様な気がする。
だが、アーキタイプスライムは神護のネックレスの守りを一瞬で溶かしてしま
う恐るべき敵なんだ!
飛行魔法で洞窟をマップ埋めに飛び回っていた時に間違えてアーキタイプスライムに突っ込んで仕舞って、2分程で神護のネックレスも生き返りの指輪も効かなくなって死んでしまった事がある。
恐ろしい敵だと俺はそう思っている。
梅花の話だと俺はとっくに世界一の富豪になっているらしいが実感が無かったりする。
これからも魔石発電やダンジョンでの地上げや資源獲得に武器・防具作りやマジックアイテムの作成等や作物を育てたりとするので富は増えていくだろうが、根が貧乏性なのは変わらない。
こんな俺だが俺なりにこれからも進んでいきたいと思う俺でした。
―――――――――――――――――――――――――――――
ここで一旦、物語は世界一の大富豪になったので第一部は終わりにしたいと思います。
……第二部を始めるかどうかは分かりませんが(;´Д`)
途中でプロットで終わりの所を飛び越えて仕舞って、綱渡りの日々でした。
ですが、次はちゃんとプロットを作成して小説を書きたいと思います。
読んで下さってありがとうございました!
次回作はプロットを書き始めているばかりなので、話のストックが溜まったら表に出しますので宜しくお願いします。
ここでお知らせとして新作のリンクを張ったお知らせを43話として出すかもしれません。
もし、出来ましたら作者のフォローと目次の下の方にある評価の方をよろしくお願いします。
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