第39話 能力者の人材捜し

 友達の作り方が分からないので棚に上げて、人材の募集を始める異にした。


 人材の募集と言っても今回はひと味違って能力者に限ろうと思う。


 錬金術師や付与魔法使いに魔法陣間使いに魔道技師に鑑定士等は是非とも欲しい。


 東京と大阪のハローワークに能力を持っていて、それを開発・製造に活かせる人大募集として貰った。


――アカシャ、ハローワークに出したけどこれで人が来ると思う?


『来る可能性は低いと思うわよ』


――やっぱり。アカシャさん、お願いがあるんだけど・・・・・・


『はいはい。どうせ問題の無い優秀な人材を紹介して欲しいんでしょ?』


――さすがアカシャさん!分かっていらっしゃる。


『それで、どの人材を教えれば良い訳?』


 そこでふと考えた、一番必要な人材は何だろうかと。


 一番必要な人材・・・・・・錬金術師だろうか?


 欲しい人材トップ10に入るのは間違いない。だが、一番に必要だろうか?


 必要な人材の一番など考えるだけ無駄だと思い出すのに暫く時間が掛かった。


――そうだな。まずは錬金術師。それから付与魔法士に魔法陣魔法士、魔道技師と鑑定士等だ。


『そんな多いの!まぁ、能力者の数が少ないから仕方が無いか。まずは錬金術師の大井幸おおいさちさん、大阪に住んでいるから大阪に出勤か此方に来て貰う必要があるわね。連絡先は○○○-△△△△-××××よ。

 次に斉藤良夫さいとうよしおさん、付与魔法士ね。東京に住んでいるわ。連絡先は○△○-○△×△-××××ね。

 その次は大杉良太おおすぎりょうたさん。魔法陣魔法士ね。連絡先は×○×-△○△×-××××よ。此方も東京に住んでいるわ。

 そのまた次は杉田圭一すぎたけいいちさん。魔道技師よ。連絡先は○×○-○△□△-××××よ。此方も東京に住んでいるわ。

 最後は新田静にったしずかさん。鑑定士ね。連絡先は×○□-□△△△-××××ね。此方も東京に住んでいるわ。

 そんな所かしら』


 言われた名前と連絡先をメモに記入し、何とか書き忘れずに済んだ。


 そして、何とか全員に連絡を取ろうとする。


 最初の一人目に連絡を取る。確か、大井幸おおいさちさんだったよな。


 携帯で連絡すると、若い女性の声が聞こえてきた。


「お忙しい所、申し訳ありません。大井幸おおいさちさんでしょうか?」


「はい。そうですが?」


「ご返答ありがとうございます。此方は七市之興業の七市伸幸と申します。今回ご連絡をしたのは弊社で働いて貰えないかと思いましてご連絡させて頂きました。弊社は新興ですが勢いのある会社ですので将来性はあると思うので一度会ってくれませんか?」


「え!? え! これってもしかしてスカウトってやつですか?」


「そうなります」


凄いテンションの子だな。


「えー! 凄い! 私がスカウトされてる! これって夢じゃ無いですよね?」


「ええ、夢じゃ無いですよ」


「やったー! これで就職浪人しなくて済む! ありがとうございます!」


就職浪人寸前だったのか、今回は運が良かったな。


「出来れば弊社の東京支部で勤めて頂きたいのですが、可能でしょうか?」


「はい。大丈夫です。大阪に大学の件で寮に入っていたのを出なきゃ行けなくなったのでどこに住んでも同じです!」


おお!これも此方に都合が良いぞ!


「ありがとうございます。それでは一度お会いしたいので今週の土曜日の午後1時半に弊社の本社ビルの中でと考えているのですが、ご都合はいかがでしょうか?」


「はい! 大丈夫です! 本社ビルにはどう行けば?」


「弊社の本社ビルは大阪市○○区△□-○×になります。よろしければ弊社の名前で検索をおかけして電話番号が06-×□△-××××と書いてあるホームページがありましたらそこに地図が載っておりますのでご参照下さい。」


「分かりました。大阪市○○区△□-○×で06-×□△-××××と書いてあるホームページですね。ありがとうございます!」


「いえ、此方こそ長い間済みませんでした。それではよろしくお願い致します。失礼致します」


「こちらこそ、ありがとうございました!失礼致します!」


 ふう、何とか1件目は終わらせたけど疲れたな。


 まだ後、4人残っているんだ。頑張ろう!


 そうして何とか全員と面接の約束を取り付けて面談まですませる事が出来た。


 返答は未だだけど、良い返事が来たら良いな!


 1週間後にぼつぼつと返事が来て今日、全ての返事が来た。


 全員、スカウトに応じてくれた!


 これで魔法具の開発が出来る基礎が出来た。これから開発を始められる。


 オリジナルダンジョンのバザーに行って魔法陣の種類や効能が載っている日本語で書かれた本を数点と素材の種類や効能、どんな所で取れるのかや取れるかもしれない魔物などが乗っている本も数点、他に魔道技師関連の本や魔道具の作り方などの本も日本語で書かれているのを購入した。


 東京駅近くの七市之興業東京支店で魔道具の作り方に載っていた方法で結界石を作る努力をしている。


 材料の方は手に入る物は購入で、そうで無いものは自らダンジョンへ取りに行かせている、


 最初のレベル10までは上げるのを手伝ったが、それ以降は手伝っていない。


 レベル10になったら手伝わない事を明言して手伝った。


 だから、レベル10になる少し前から自分達だけでの立ち回りなどを研究していた。


 それが、レベル10を越えた今になって自力で素材を獲ってくる事で無駄じゃ無かった事が証明されているのが嬉しい。


 そして1ヶ月が経った日にレシピ通りとは言え、結界石が10個出来た。


 売るとしたら1個数千万円になってしまうが、レシピを改良してより値段の安くて効能の落ちない物をこれから作らなくてはならない事をレシピを渡された時から言われている事だ。


 分析していた各材料の構造に似た素材を地球の素材から探したり分析した結果を元に化学式から作り出したりする。


 さらに2ヶ月後には1個百数万まで値を下げる事に成功した。


 そして、2年後には1個数千円で売られる様になる程の成果を出す。


 時間は戻って未だ1ヶ月も経っていない頃、俺はハローワークから紹介された求人を見ていた。


――アカシャ、この中の求人で嘘をついてるのと性格面でダメなのを弾くとどれが残る?


『悲しいなぁ。4つ残るだけだよ。日頃の行いが悪い所為かな?』


――日頃の行いは悪くないぞ! やっぱりハローワークであんな求人じゃ真面まともなのは数点だけか。


『その中でも使える子ってなると、さらに少なくなっちゃうしね』


――それって、誰でどんな能力だ?


大友祐介おおともゆうすけさん、能力は毒生成。物騒な能力だけど、ほら毒も薄めれば薬になるって!』


――俺の胃が持たないからダメだ!結局、ハローワークからの求人では誰も残らなかったか・・・・・・。


『まぁ、ハローワークだしね。切羽詰まってるからなるべく良い事書こうとするしね』


――はぁ、何処かに良い人材が落ちてないかな?


『参ってるねぇ。とりあえず鑑定でもして地道に探したら?』


――そうするか。ありがとうアカシャ。


『いえいえ、どういたしまして!』


 アカシャとの話を打ち切った俺は鑑定をかけながら人を見ていくが、これといった能力を持つ人には出会わなかった。


 翌日、鑑定をかけながら人を見ていると、1人の娘が目についた。


 能力が鑑定と魔導技師の2個あるのだ!


――アカシャ、あの娘は何か問題はないか?


『あの娘ね。問題があるかどうか以前に彼女はまだ、高校生よ』


――え! って事は社員にならないし、ダンジョンを、探索出来ないって事が! あ〜! 惜しいなぁ!』


『また、彼女が高校を出て働くか大学を出て働くか、それまで待ちなさいよ』


――しょうがないか・・・・・・。




―――――――――――――――――――――――――――――

次回は異世界ダンジョン91階層突破だよ!

詳細は見てのお楽しみって事で!

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