第33話 ダンジョン攻略してたけど攻略発表!

 1週間目の週末、俺は名古屋にいた。


 前回、来れなかったので今回来たという訳だ。


 スマホのナビを使って名古屋のダンジョンに着く。


 無事にダンジョンに着くと、ダンジョンに入る順番待ちだ。


 いつも思うけど、この警備って偽造したカードを使ってもバレないんじゃ無いかと思う。


 だって、カードに写真が付いてないただのプラスチックカードだし。


 近頃は写真付きでICチップ付きのカードが発行されだしたが、まだまだプラスチックだけのカードが多い。


 そんなカードは簡単に偽造出来る。世の中、ICチップ付きのカードでも偽造出来る時代なのに危機管理がなっていないとしか言い様がない。


 そんな事を考えていると俺の順番が来た。


 ダンジョンの扉を潜り、ダンジョンの中に入る。入って直ぐにあるポータルに登録してここからのサポートはアカシャの出番だ。


――アカシャ、今日も頼むよ。


『はいはい。マップに階段を表示させれば良いのでしょ。・・・・・・これで表示出来たと思うけど、どう?』


――おお!ちゃんと階段の場所が分かるようになっているよ!ありがとう、アカシャ。


『それじゃ、気を付けていくのよ?』


――は~い。


 と言う訳で、気を付けていく事になった。最初の1階~10階は普通の洞窟型ダンジョンだったが、11階からのフィールドが砂漠だった。全身タイツを服の中に来ていたから平気だ。


 だが、そうで無かったらここで日焼け所か火傷していたかもしれない。


 魔物もサラマンダーや大きなさそりと言った者が多くいて、砂漠の情緒?を醸し出している。


 生意気な大きなさそりは希に魔法を使ってくる固体も居るから侮れない。


 サラマンダー?あれは元から魔法を使うから対処はしやすい。


 対処のしようがないのが砂嵐などの環境による攻撃だった。


 これにはひたすら耐えるしか無かった。


 そんなこんなで砂漠を通り、魔物に会っては瞬殺して今が84階で85階の階段が目の前にある。


 階段を上がるとポータルに登録して守護者の間に入る。


 やっぱりファイアードラゴンだった。


 基本的に普通のドラゴンと同じだが、常時高温を発してる所が違う所だ。ドロップの多く出る方法も同じく首を切り落とせば良い。


 と言う事で、噛み付きに来た所を避けて首を夜桜で切り落とした。


 ドロップは革、肉、爪、舌、瞳、うろこだった。


 守護獣の間を抜けてダンジョンコアに接触してダンジョンを自分の物にすると、コアルームにあるポータルに登録してダンジョンコアで迷宮を改造する。


 と言っても85階の階段を亡くして85階に物理的に来られないようにしただけだが、効果は絶大だと思っている。


 スタンピートは最後の許可が要る設定にしておいた。他のダンジョンと同じだ。と言っても、ここに来るまでにどうやら青側に針を一つ戻してしまったようだけど・・・・・・。


 半日で終わったので名古屋名物の味噌カツを食べて大阪に行く。仕事が溜まっているんだよ~。


 書類の最終決裁って面倒だね。なんでパソコンで決済出来ないんだろう?


 責任逃れと言われてもそう思ってしまう俺だった。


 週末を大阪で過ごした俺は日曜の深夜に東京に戻った。


 ツブヤイッターでツイートして大阪と京都のダンジョンの攻略をしてみせるとツイートした。


 残念ながら、反響は無かった。まぁ、召喚獣をお披露目した時や宝石をオークションに掛けた時は帽子やマスクでの変装や匿名にして貰っていたから仕方が無いと言えば仕方が無い。


 でも、ここに足跡を残しておく事が大事なんだと思おう。


 あれから2週間経った。


 週末は大阪で決済しているが、土地建物の買収が大阪100%、東京99%、京都100%、神戸97%、名古屋98%になっている。


 大阪と京都のダンジョンはそろそろ落札しても良いかなと思ったが、一斉に落札した方が良い気がした。


 大福建設はダンジョン好景気に乗り強度を増やす工事をしたりと大忙しだ。


 刃物メーカーの方も日本刀?に似た製品を自衛隊や各国の軍隊に送っている。


 まだまだ、物が足りていないようで民需品には手が出せないようだが、何故か自衛隊仕様や米軍仕様と言った物が出回っている。調べた所本物だった。


 横流しが起きているようだけど、それでうちのメーカーのブランド力が上がるならまぁ良いかと思ってしまった。


 週の中頃に今度は6個のダンジョンが見つかった。何故6個と思ったら、使っていない倉庫や人の居ない民家に扉が合計2個出現していたらしい。


 これで全国で使用していない所も一度見回るように通達が全国民に出された。


 通達が出されたのが金曜日の夜だったので土曜日に奈良に行き、本当は1番目のダンジョンのコア部屋に転送してダンジョンコアのある階の下の階段を消して、スタンピートの設定を最後の許可は俺町にした所、すぐさま許可の申請が来たので却下してダンジョンの魔物の掃除に全召喚獣も使って掃除する事になった。


 針が中央値になったら教えるようにコアに命令を出して魔物を最上階からと1階からに別れて殺していく。


 丁度お互いが会う距離の半分くらいの所で中央値になったとあったので、後5分だけ掃除して終わらした。


 そして召喚獣を送還して警察に連絡を入れてダンジョンが見つかったと言った。


 政府は8個じゃなくて9個だったことに驚いたが、ある物は仕方が無いと俺に譲渡か自己管理かを選択するように2週間時間を与えてくれた。


 それまでの管理は自衛隊がすることになっていた。勿論、地主が自分で自己管理した場合でも費用は請求されない。


 新しいダンジョンがいきなり9個も増えたと知ったダンジョン周辺の土地建物持ちの人の反応は劇的だった。


 大阪、京都は元から100%だったが、東京、神戸、名古屋も一挙に100%まで進み、奈良のダンジョン近くの土地持ちも多くが俺に殆どただと言えるような値で売っていった。勿論、農地を宅地に変更してからだが。


 東京で100%になったのは驚いた。東京駅の土地建物や線路のある土地は売らないと思っていたからだ。それが売りに出されたと言うことは噂で撒いたダンジョン周辺の土地建物の持ち主にも相応の責任を発生させるとした法案が本当に進んでいるのかもしれない。


 レベル1000の式神を使い虫に化けて探らせた所、今は未だそんな動きは無かったと言うことだった。


 ただ、高レベルの日本で言う探索者(海外にそんな職業は無く皆勝手に入っているが)に限り日本のダンジョンの探索を認める法案は進んでいた。


 自衛隊が新たに9個のダンジョンが発生したのを受けて、自衛隊の方針を変更した。今までの攻略から針を進ませないようにする維持へと切り替えたのだ。

これなら今ある部隊でもギリギリ何とかなると判断したんだろう。


 選択自体は悪いものではない。レベルをそこの最高値まで上げれるのだから最高値まで上げれば上の階に進むのが早くなる。


 一方で、レベルが最高値になっても上に上がろうとしなくなれば、それは危機を招くと思う。


 そんな中、俺はダンジョンの土地建物付き0円ただし自己管理と自己責任が生じますというダンジョンの扉を0円で大阪、京都、名古屋、神戸、東京の5つを購入した。


 正気かという目で見られたが、気にする事なく購入した。


 結果、この五箇所から自衛隊は手を引くことに成り、俺が全面的に引き受けることになった。


 各所に夜に引き渡しに訪れた時に、扉に結界術を掛けて俺達以外誰も通さないようにした。


 そして、訪れたと同時に透明になれるインベントリ付きの式神レベル1000を2体警備としてダンジョンの外に出した。


 また、視察と言って中に入りレベル1000の式神にインベントリを付与したのを一箇所に5体解き放ち、魔物を駆除してドロップ品はインベントリに入れるように命令した。


 最後のダンジョンの引き渡しが夜に終わった時、いつもの式神をダンジョンの外と中で放ち結界を張ってその週の週末まで待った。


 その週の週末に大阪のダンジョンのダンジョンコアに行き、スタンピート停止を命令して大阪のダンジョンの攻略をしたことを世間に発表した。


 ちなみにマスクと帽子とサングラスに少しの幻影で発表した。


 世界初の正式な攻略となった。




―――――――――――――――――――――――――――――

次回、ダンジョン攻略を発表した主人公が開き直りする。

題名:開き直り!です。


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