第32話 地上げ

 ダンジョン周辺の3kmの土地と建物のセットで全ての買収に個人として大福建設の不動産部門に上限1坪50円、下限で1坪1円で買収をお願いした。


 もっぱら、東京と大阪をお願いした。


 飯山千里いいやまちさとさんと加藤健三かとうけんぞう弁護士と山口浩介やまぐちこうすけさんには七市之興業の名で京都、名古屋、神戸を同条件でお願いした。


 両方共にマンションや分譲は一括買い上げで無いと購入しない事になっている。


 アカシャに聞いてみたみた所、この値が最適値に近いらしい。


 梅花にはネット上の噂としてスタンピートが起こった時に近くに入居している個人や企業は手助けしないと重い罰則がある法案が準備中と言う噂をばらまくように言っておいた。


 それと、法案前に売却した人には法案は適用されないが法案適用後に売却した人も罰則の対象に含められるとも言うようにお願いした。


 最初の1週間で約半分が契約に応じたと言う連絡があり、むしろ喜ばれもしたという話まで来て驚いた。


 後1週間で噂を信じた人達が次々と契約をしているとの事だった。マンション等は一括じゃ無いと購入しない制限も有って、売らない人達への嫌がらせ等が起こり結局売る羽目になったとか言う噂話も聞いた。

 

 俺は東京駅近くのダンジョンで攻略を続けてゆっくり時間を掛けて半月程でダンジョンコアルームにまで到達した。コアルームがあったのはこのダンジョンは85階だった。コアに触りダンジョンを自分の物にしてコアルームにあるポータルに触り、登録をする。


 スタンピードの設定は許可制にした。スタンピードを起こす最後の針を動かすのに俺の許可が要る事になったと言う事だ。


 一応、コアルームのある85階に来れないように85階に上がる階段を消した。


 これでコアルームに入れるのは俺だけになったはずだ。


 まぁ、一度来た以上転移魔法でも来る事は出来るが。


 一度入った大阪も同時並行で進めていたので東京と同じ時期にダンジョンコアの取得に成功した。此方はダンジョンコアがあったのは90階だった。


 此方も全ての設定は基本的に東京都同じにした。違うのはダンジョンコアに繋がる階段を消した階層が違うだけだった。


 週末、京都にダンジョンを攻略しに京都駅に来た。


 TVで有名になった道順でダンジョンに行き、順番待ちをして順番が来たので許可証を見してダンジョンの中に入る。


 今日は強行軍で行く事になっているので変幻の指輪を使って姿形を変えて、武器も変えておく。


――アカシャ、サポート頼むよ。


『はいはい。任されました』


――この階の階段は何処?


『マップに表示させるからちょっと待ってね。・・・・・・どう?表示出来た?』


――ああ。表示出来ている。ありがとう!それじゃ、行ってくる。


 そう言って俺は階段目指して一直線に進んだ。途中の魔物は瞬殺だ。


 アカシャのサポートを受けた俺はその後もマップを埋める事をせずに階段の場所をマップに移しだして貰い、そこに一直線に向かって行くだけだった。


 結局、半日程で守護者の部屋に着いた。90階がダンジョンコアのある階だったようだ。


 ここの守護者は地竜だったので、眉間を貫いて殺した。地竜はトリケラトプスに良く似ている。首が短くて弱点にならず、ドロップが多い殺し方が眉間で脳を破壊する方法なんだよ。ちなみに肉は美味しい。


 ドロップは革に肉・角・牙・鑑定阻害のアクセサリーだった。


 ここで扉を開けてコアルームに入り、ダンジョンコアに触れてダンジョンを俺の物にする。そしていつものようにポータルの登録をしてダンジョンの設定をしていく。これはもう慣れたもので大阪の設定と同じになった。


 ちなみにダンジョンの針を青方向に一つ戻してしまったようだ。


 翌日には京都から神戸の方に行き、ダンジョンに潜った。


 神戸のダンジョンは氷雪のダンジョンで常に吹雪が吹き荒れていて自分の場所を見失いそうになる。


 ここのダンジョンの最大の敵は環境と言う訳か。


 そんな中、アカシャに階段をマップに出して貰ってそこに一直線に言ってる俺はやはり半日程で守護者の間についた。


 ここの守護者は雪竜かなと思ったが、フロストジャイアントだった。


 外れで食べる所もないのでサクッと首を切っておしまいにした。


 ドロップはオリハルコンの棍棒に宝石とこれまた鑑定阻害のアクセサリーだった。ダンジョンコアの部屋に入り何時もの如くいつものように用事を済ましていった。ちなみにここは85階だった。


 どうやら出来た時期によって同じ階層にダンジョンコアがあるようだ。


 ここでもダンジョンの針を青方向に一つ戻してしまった。


 ちなみに一度行った場所ではダンジョンコアの部屋も含めて召喚獣を出して転移出来るようにはしている。


 そう言えば探索者の話をしていなかったが、探索者は基本的に魔石が大きさによって魔物の強さが違う為、魔石を売って何を倒したかを証明して退治した事を自己申告し、合っていれば退治料金が魔石代と一緒に支払われる仕組みになっている。


 ただ、退治料はダンジョンが攻略されてスタンピードが起こらなくなったら支払いが無くなる。


 魔石は叩いたら電気を発生する為に魔石発電所が作られたが、効率が良いとは言えない。


 職員の鑑定待ちが鑑定の結果、1%も電力に変換されていないらしい。


 他のドロップ品と合わせて民間に販売して少し赤地に今はなっているらしい。


 購入した会社は付与品の成分や溶かして他の金属と混ぜて新しい金属が作れないか試しているらしい。


 まあ、そのままドロップ品として販売している場合も多いが。


 そろそろPCTとこの間申請した非加盟に今度は魔石の発明で、特許を申請しよう。


 確か水99%に塩1%の重さの水に金1gを入れたら電気が得られるのだったよな。


 アカシャに聞いたら合っているとのことでそろそろ進化が一段落したであろう特許・弁理士ソフトと連絡を取る。


 案の定、名前をねだられた。しかも、総合プロテクトソフトからもだ。


 特許・弁理士ソフトの方は朝顔・・・・・・花言葉は固い絆だ。


 総合プロテクトソフトの方はアザミ・・・・・・花言葉は「独立」「報復」「厳格」「触れないで」と言った総合プロテクトソフトにふさわしい名前だと思う。


 朝顔に魔石の特許をこの前の国と同じ国を言って頼むと作成にかかってくれた。


 半日で出来上がったので、オリジナルダンジョンでアカシャに精査してもらう。


 何箇所か変更する点があったので、それをメモしてどの様に変えれば良いかを書いたメモを保存したのを渡した。


 それらを変えて、今回は規模が規模なので弁理士に頼むのにどこを使えば良いか分からないのでアカシャに聞いた弁理士会社に頼む事になった。


 と言っても90%以上できてる状態で渡したので、金額は低めになっている。

 朝顔には精査した変更するメモをファイルで渡した所、悔しがっていた!



 大阪、京都、東京、神戸、名古屋の買収の状況は大阪が100%買収に成功してその次に京都が買収率が99%まで行っているようだ。東京は93%で神戸、名古屋共に90%らしい。


 ダンジョンが出た順番が古い者から順に買収率の高さがうかがえる。


 それから、新年になって2週間経つのに忙しくて初詣をしていなかった事を思いだして永久とわ光奈香みなかをもてなして詣でてきた。


 他の皆にもお持ち帰りしたレストランやその他の店の食べ物を提供して持てなした。


 後、1ヶ月で次のダンジョンが現れると予想されている。


 たぶん、その通りになるかもう少し早くなるかだろう。


 それまでに買収が終わっていれば良いのだが・・・・・・。



―――――――――――――――――――――――――――――

次回、ダンジョン攻略をすませていた主人公がいよいよ世間にダンジョン攻略を発表するよ!

お楽しみに!


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