第17話 企業買収
早速、電話と行きたいが自動車教習が今日のテストまで残っている。テストに合格すれば今日までだが、不合格になればまた日にちが伸びる。
幸い、今回は一発で通り、卒業となった。
近くの教習所の合宿だったので直ぐに家に帰る事がで来た。
今までに掛かった領収書と梅花に税理士に見せる様の報告書を作って貰ってプリントアウトする。
それらを持って
相手は税理士事務所なので最初から
此方が聞きたいのは当座口座を持ちたい為に個人事業主と株式会社を興す事を考えているのだがどちらが良いのかという事と、税金の事を全て
返答は株式会社の方が個人事業主よりも経費として落ちる幅が広いので株式会社の方が良いというものだった。
色々と話を詰めて、契約する事になった。
弁護士の
加藤氏が喫茶店に来て、株式会社の設立と引き抜きを掛けてみる。
加藤氏に会社の資産になりそうな俺の資産を見せて説得する。
アカシャが途中で加藤氏の年収が600万円と低いのでその倍は出せますと言い有名な大西薬品の賠償請求も担当したのは名義は他人になっているが実質加藤氏が中心だったので是非とも来て欲しいと言うと前向きに考えてくれる事になった。
もちろん、これらはアカシャの入れ知恵である。
会社の実印と銀行印と角印とゴム印を注文した。社名は
後は作られたら印鑑届を出して貰うようにするだけだ。
アカシャからの提案で奈良県にあるとある場所の土地を購入し、倉庫でも建てた方が良いとの提案を受けた。
何故かと聞くと、このままならダンジョン第1号はそこに出来るので倉庫でも建てていたら見つからずにすむという事だった。
早速、土地の持ち主に売買を持ちかける。
辺り一帯の広大な田畑や山林とセットでなら売っても良いとの事だが農業法人では無いので農地は買い取れないというと、土地の種別を宅地にして売るから大丈夫だという。
値段が上がるのは避けたいというと、値段はそのままでも良いという。結局、農作機械も入れて一帯を8千万円で購入する事になった。
アカシャの言う通りの建設会社数社に見積もりを取ってもらい1社に絞り込む。アカシャにこれは
――なんでまだまだなんだ?
『ここは他より少し高いけど手抜き工事もしないし、材料も良い材料を使ってくれるわ。普通に建てるならここが1番ね。
でも、此方の
――そんなに簡単に譲って貰えるか?
『大福建設は90歳のお爺さんが社長をしている会社で跡継ぎがいないの。だから、此方の調査能力とお金で説得すればいけると思うんだけど、やってみなきゃ分からないわ』
――駄目だったら?
『最初にあなたが頼もうとした会社に頼んだら良いだけよ』
――でも、中規模の会社の株を買う金なんて地銀に無いぞ?
『あ!あなた未だ気がついてなかったの?地銀の方も梅花が掌握して運用してるわよ』
――マジか!どうやったんだ。ハッキングか?
『ただ単にあなたが通帳で地銀からネットで振り込みしようとした時に全部見られていただけよ』
――マジか~。凹む。
『地銀の方にも千億超えるお金があるから心配しない!』
――・・・・・・了解。
翌日は車の免許を取りに行って合格したのでほぼ1日潰れた。
◇
明後日に大福建設の社長のアポが取れたので会いに行く。弁護士の
「大福社長にアポを取っております。七市と言いますが、大副社長はおいででしょうか?」
「少々お待ち下さい。大福に確認を取りますので・・・・・・確認出来ました。そちらのエレベーターで最上階まで上がって下さい」
「ありがとうございます」
エレベーターで最上階まで上る。そして大きなドアをノックして返事があるので中に入る。
中に入ると90歳には見えない70歳くらいのお爺さんがいた。
”初めまして、こう言う者です”と言ってトレーダー 七市伸幸(ななし のぶゆき)と書かれた名刺を渡す。
向こうも名刺をくれた。
「今回、アポを取らせて頂いたのは大福社長が後継者をお捜しであるという話を聞きまして、私に後継者として創業者としてあなただけが持っている全株式の100%を購入したくお邪魔致しました」
「いきなりの話で驚いておる。後継者にするには若すぎるし全株式の100%を購入出来るだけの資金も無いように見えるが?」
「資金ならこの通帳をご覧下さい。一応、数百億円はございます。それに若すぎると言いますが才覚と若さは別でしょう?」
「まぁ、才覚とは別かもしれんが、才覚があるかどうかも別の話じゃな」
「ええ。わかります。ですので一つの情報を持ってきました。このまま行けばこの会社は来月にも不渡りを出しますよ。そうすれば下手すると倒産ですね」
「会社は黒字じゃぞ。何故不渡りになると言うんじゃ」
「現金が足りませんよね。手形が多いがその為に現金が不足していますよね」
「むう!何処まで知っておるんじゃ!」
「それは秘密です。ですがこの情報一つでも私の能力は確かめられたのでは無いでしょうか?」
「確かに能力の一端は知る事がで来たと言えるがそれが全てでは無い」
「それはそうです。ですがその全てを見ている間にも会社は不渡りへの道を進んでいます。ハッキリ言って不渡りを出した会社の場合は採算が取れないし倒産の可能性が高いから要らない人が多いと思いますよ?」
「それは・・・・・・そうじゃが・・・・・・」
「それに私はこの会社の技術力の高さに目を付けているので、不渡りの場合は社員が辞めていくのが目に見えてますので要らないのです」
「むぅぅ!じゃが、手形を割り引いて貰えばすむことじゃ」
「そうですね。ですが、手形を割り引かれた事で割り引かれた会社の信用低下にこの会社の信用低下となりますね。その最中にこの不況の最中、割り引いた手形が不渡りにでもなればどうなるでしょうね?」
「それは・・・・・・」
「まぁ、今すぐに決める事でも無いですし、考えておいて下さい。ただ、時間が無いのはお忘れ無く」
「待て!わかった。全株式を8億円で譲ろう。その代わり不渡りを出さないようにしてくれ!」
「驚きました。今すぐ決断されるとは思っていなかったので。一応、弁護士は連れては居ますが此方の本気度を示す為に連れてきただけでしたが話は違ってきましたね」
「そうなのか?それで返事は?」
「勿論その条件で大丈夫です。今から弁護士の加藤先生に書類を用意して貰いますので何処かパソコンとプリンターを貸して頂けませんか?」
「秘書室なら両方ともおいてあるじゃろう。儂がついて行くので貸して貰えるはずじゃ」
「それでは書類が出来るのを待っています。あ、不渡りの件ですがずっと出さないようには頑張りますが、人間限界がありますので危険な今月と来月を期間として下さい」
「分かった」
暫く待っていると加藤先生が書類を一式持ってきたのでそれにそれぞれ記入して実印を押す。大福氏の方も実印を持っていたようだ。
大福氏に振込先の口座番号を聞き、即座にスマホから銀行口座に行き振り込む。
”振り込んだので確認して欲しい”と大福氏に言うと大福氏もスマホで口座を調べて”確かに振り込まれていると言った”
大福氏に会社に10億円貸すので書類を作って欲しい旨を伝えた。
それと同時に積水ハウルの手形を積水ハウルに行って現金化する事と、出来なければ技術開発部門とそれまでの特許の権利をよこすよう要求するように大福氏に言った。
ちなみに加藤先生には弁理士の仕事もして貰うので勉強しておいて下さいと言った。
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