第16話 幾日も経過して・・・・・・

 -1週間後-


 口座2つにロトの金額が振り込まれて、S○Iの口座の方は株・FX・・仮想通貨と勝手に作られていた海外FXにそれぞれ数十億で振込んだ。


 気になるのは梅花が昨日ぐらいから八雲材料株式会社を購入しだした事だ。


 今のところはストップ安で購入しているようだが、今日は成り買いでストップ高まで購入すると言ってた。


 非常に不安だ。と言うのも百何円だったのが十数円に下がっているからだ。


 非常に気になるが学校に行き、受けたテストの返却を受ける。答えの正解率を低くしていたがそれでも80点代はある。


 これはやちゃったか?いや、何とかごまかせる範囲か。


 授業終わり時に日直で黒板消しに言ったら先生が”今回は頑張ったな!”と言われた。セーフだ!


 学校が終わり明日で最後のバイトのコンビニ行く。


 安達が話しかけてくる。


「明日でお前、バイト終わりだな」


「そうだな。長いようで案外短かったな」


「これからも頑張れよ」


「何にだよ」


「何でもだ」


「まぁ、一応頑張るかな」


「ああ、頑張れよ」


 この前コンビニに来ていた女の子が又来ている。


 気になったので鑑定とテレパシーを使う。


 鑑定では能力者サークル覚醒の目と出てきたのが驚いた。


 テレパシーでは俺ではなく安達を監視しているようで一安心だ。


 バイトが終わって何時もの如く廃棄品の番頭とおにぎりを貰えるだけ貰う。


 家に帰ったら今日食べる分以外は廃棄品と書いてインベントリの中の廃棄品が固まっている所に置く。

 

 梅花が話しかけてきた。


「マスター!今日購入した八雲材料株式会社ですが大引けの後、記者会見があって新素材の開発に成功したと言ってました。いつ言うのかと心配していましたが今日の大引け後で良かったです。

 明日からはこの株はストップ高の連続になると思いますので昨日と今日仕入れられて良かったです!」


 うん?ちょっと聞き逃せない言葉があったぞ!いつ言うかと心配してたって事はあらかじめ知っていたって事だよな!


 さてはハッキングしていたな!


「なぁ、梅花?いつ言うかと心配してたってどう言う意味?まさか、ハッキングしてないだろうね?」


「ドキ!そ・・・・・・そんな、わけ、無いです・・・・・・よ?」


「・・・・・・これはそんな訳あるな。まぁ、バレなければ良いけどくれぐれも見つかるなよ!」


「分かりました!絶対に見つかりません!」


「その言葉が心配だよ!」


 食事が終わってダンジョンへ行く。


 ダンジョンの攻略階数10Fだ。


 これから11Fに初めて向かう。


 装備は10Fで相手の武器が攻撃力1400とか出てきたので千本桜とかが解禁されて使用している。


 その割に防具があまり出ないのが悩みの種だ。


 11Fはフィールド型だった。今までの洞窟型では無く、空に太陽がある。


 これは空からの攻撃も注意しないといけないなと気を引き締め、皆に伝えた。


 そして気を付けて進んでいくと、あの悪魔が居た!


 俺の死亡させた最初の敵!アーキタイプスライムと命名するあのスライムだ!


 此方に気がついて跳びかかって来ようとするが、その前に調べたネットや本の知識の火に弱いを確かめさせて貰うぜ!


 相手に向かって火炎ファイヤを放つ。するとアーキタイプスライムは途端に燃え上がって消えてしまった!


 ・・・・・・これって今は魔法使えるから大丈夫だけど、魔法持ってなかったら松明とか火の付いているものが無ければヤバいんじゃ無い?


 ジッポで火をつけようとすると此方が先にやられてしまうだろうし、毎回、ジッポを犠牲にしてたらそれだけで荷物が一盃になる。


 アーキタイプスライムに気を付けながら進んでいると、今度はオークが出てきた。


 オークは肉を落とすから好きな獲物の一つだ。


 一瞬で切り捨てると魔石とオークの肉20kgが出てきた。残念ながら今回は骨付きではなさそうだ。


 インベントリに仕舞うとマップを埋める為に慎重に進む。


 アーキタイプスライムは見つけ次第火炎ファイヤで殺す。


 マップを埋める為に彼方此方をウロウロしていると、空からグリフォンが襲ってきた。


 何気に初めての魔物である。


 まずはグリフォンに雷槍サンダージャベリンを掛けてみると、見事に突き刺さり、スタン状態になったので皆で囲んで殴り倒した。


 グリフォンのドロップは多数の鷲の羽根に大きなくちばしと爪にクリスタルに入ったポーションだった。


 大きな体をして渋いドロップ品だと思った!


 フィールドで気を付けるのはモンスターもそうだがトラップが見つけにくいという点が上げられると思う。


 現に今、目の前でトラップに引っかかっり、逆さづりになっているゴブリンキングが居た。


 いや、さっきまで此方を見つけて猛烈な勢いで突進してきたと思い、迎撃態勢を整えたら、行き成りゴブリンキングが空を舞い宙づりになっている俺達の気分ってどうすれば?


 とりあえず、宙づり状態のゴブリンキングの首を切り殺す。ドロップはゴブリンキングが持っていた剣に魔石と本とスクロールに宝石だ。


 永久とわ達が言う。


「わたくしはなんというか、初めてのフィールド型にしてはのんびりですわねと思います」


「そうだな、のんびりと言うか拍子が抜けると言うか、何とも言いがたいな」


「そうだよね。あたしも思ったよりも激戦区じゃ無いから驚いてる」


「わたしもそうよ」


「私はこれが嵐の前の静けさで無かったら良いなと思います」


 最後の言葉は不吉だが大丈夫だろう。拡張したマップには敵のマーカーも罠のマーカーも出ていない。


 結局、のんびりしたまま11Fの攻略は終わった。



-1ヶ月が経ち-


 7月に入り、俺はインターネットで宅健の申し込みをした。その後に夏休みに入り、俺はダンジョンで夏休みの課題を終わらせて車の教習所に合宿で来ている。車の合宿場では教習と実習がある時間以外はやる事が無い。


 だからダンジョンでの勉強と攻略の日々を過ごしている。


 ダンジョンは100階を超えた。武器は千本桜達の自己進化(超特大)で何とかなっているし、千本桜よりも良い武器は出ているが防具が厳しい。


 遮音の付いたプレート・メイルがあったから良いものの、そうじゃなかったらレベリングを恒常的にしなくてはいけない所だ。


 既にどれだけの本やスクロールにアイテム類があるのか分からないが、数千は超えていると思う。


 その中に生き返りの指輪という物があって12個の宝石が死ぬたびに1個くすんで12個くすむと効果がなくなるという代物だった。


 1ヶ月間死ななければ回数は回復するが、とても貴重で今までで8個しか見つかっていない。


 一応、各自に1個は持っている様にはしている。


 スマホに梅花から収支報告書が報告されるんだけれども、これがえげつない。特に海外のFXの利益がえげつない事になっている。


 アカシャに相談して良い税務署と弁護士を紹介して貰おう。


――アカシャ、梅花の収支報告書が凄い事になっているんだけど?


『何?梅花の収支報告?ちょっと見せてみなさい』


――これなんだけど・・・・・・。


『うわ、海外の利益がFXで千億超えてるじゃ無いの!』


――そうなんだ。それでアカシャに相談出来る良い税理士と弁護士を禁忌図書館アカシックレコードで紹介して貰おうと思って。


『そりゃ、下手な所に任せられないわよね。分かった禁忌図書館アカシックレコードで調べてみる』


――出た?


『一応出たけど、腕が良い人と信頼出来る人のどっちが良い?』


――腕が良くて信頼出来る人


『まぁ、そうよね。わたしでもそう言うわ。税理士は国内も海外も経験がある飯田逸緒いいだいつおさん。電話番号は○△□-×××-××××よ』

-ちょっと待って、メモを取るから。良いよ、もう一度言って。


『税理士は飯田逸緒いいだいつおさん。電話番号は○△□-×××-××××よ。頼む時には飯田逸緒いいだいつおにお願いしますというのよ!』


――わかった。弁護士の方は?


『弁護士は加藤健三かとうけんぞうさん、日本と米国のニューヨーク州の弁護士資格を持っているわね。でも、この人は普段は人が良すぎて成果を横取りされていて腕は確かなのに報われていないのよね。いっそのこと引き抜いたら?電話は△×-□○×-××××よ』


――△×-□○×-××××で加藤健三かとうけんぞうさんだな。引き抜きたってどうすれば良いのか・・・・・・。


『まずは電話して会うのが第一じゃ無いかな?』


――それはそうだが。


『まぁ、その時になったら私も手助けするわ』


――助かります!


『それじゃあね』


――ありがとう!




―――――――――――――――――――――――――――――


もし、出来ましたら目次の下の方にある評価の方をよろしくお願いします。

何かお気に召さないと言うかたは★☆☆を、少しでも気になるという方や普通だなと言うかたは★★☆を。何か気に入ったや続きが気になるという方は★★★を付けて下されば幸いです。

♡で応援するでも良いのでよろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る