第11話 パソコンパーツ購入

 ダンジョンから現実に戻ってきて、時間は未だ3分も経っていないと思う。


 まずは1ヶ月で伸びた髪を切りに行く事にした。


 どうせ髭も剃るんだからとそのまま行きつけの散髪屋に行った。髭ボウボウの姿に驚かれたが、相手もプロなので慣れたものいかがしますかと聞いて来た。


 ダンジョンで髪が伸びるのが鬱陶しいのでスポーツ刈りにして貰い、散髪と髭剃り頭洗いありで2千円ですんだ。

 

 道行く人を鑑定しながら見ていると、1000人に1人の割合じゃ無くて100人に1人の割合で何らかのスキルを持つ人が見つかる。


 大抵は水生成とか、浄化、火耐性や鍛冶などが見つかる。残念ながらユニークスキルは見えない様だ。それと、何もスキルを持っていない人だとステータス自体が表示されない。


 俺の隠匿と偽造のレベルをMAXまで上げて置いて正解だったな、こりゃ。


 多分、1000人に1人と言うのは持っているが隠している人が多いからだろう。


 言わなきゃ鑑定持ちやその類いに会わない限りばれないからな。俺も黙っておく。人体実験とかされそうだもん。


 帰りしな、色々と保存が利く食品類(カップラーメンとかミリタリー飯とか缶詰とか)を沢山購入して、家に持って帰る。


 インベントリに入れても良いのだが、どうも嫌な予感がするので普通に持って帰る。


 持って帰っている間にウインドショッピングをしてる風を装いガラスに写っている背後を見る。此方を見て立ち止まっている中学生くらいの女の子がいた。


 そのまま家に帰り荷物を下ろして鍵を開け、荷物を持つ振りをしながら背後を見ると中学生の女の子は興味を失ったかの様に去って行く所だった。


 荷物を持って家に入り、そのまま2階の部屋から道路を見るともうそこには誰もいなかった。


 あれは俺を明らかに尾行していた。何故尾行していたのかは分からないが相手を鑑定してもステータスは出なかった。


 もしかしてつい最近、散髪屋に行ったのに今日も髭ボウボウの長髪で行ったから不審に思われたのかもしれない。


 管理者に言って、ダンジョンの中では毛は伸びない様にして貰わなくてちゃいけない。


 そうこうしている内に、コンビニのアルバイトの時間になったのでアルバイトに行く。


 アルバイト仲間の安達が能力者について話を振ってきた。


「能力者って1000人に1人って話だけど、能力者になれれば夢が膨らむよな!」


「なんで?」


「だってよ、超能力だぜ超能力!夢が広がるだろう!」


「能力者って言っても大した事の無い人も大勢いるってネットで言ってたよ」


「でもよ、俺が能力授かるなら有能な能力が授かると思うんだ!」


「そうだと良いね」


「何だよ、素っ気ないな」


「いや、学校で禿げてた校長の髪の毛を復活させた女生徒を見てるから大した事無いかなって思ってさ」


「それはそれでハゲ治療に画期的な商売出来るんだから良いじゃ無いか!」


「ああ!それは考えてなかったなぁ」


「それにしても、噂じゃ隠れている能力者がいて集団を作りつつあるって噂があるぜ。それが本当なら新たに能力者になれる方法とかもあるかもしれないな!」


「へぇ、そんな噂話があるのか。でも新しく能力者になれれば良いね」


「ああ!ありがとうよ」


 そう言って話は切り上げた。新しく能力者ねぇ。管理者がするかな?


 それにしても能力者が集団を作りつつあるか・・・・・・。


 今まで以上に身辺に気を付けるか・・・・・・。


 そういや、成人になったしこのアルバイトもそろそろ辞めよう。


 今日、店長に明日の休みと1ヶ月後に辞める事を伝えた。惜しまれたが、送り出してくれた。


 コンビニの仕事の時間が終わって廃棄品のおにぎりやお弁当を貰って帰る。


 それで夕食を済ませて、そう言えばと思い出したロト6、ロト7の当選番号を見る。ロト6、7共にキャリーオーバーが史上最大だった。


 どうせ当たっていないだろうと番号を確かめると、ロト6、7共に俺だけが1等を当たっていた。


 ロト6の方は2口合計11億6981万9851円でロト7の方は7口合計62億9989万8959円だった。


 合計で73億円超えてるよ!


 あわわわわ!どうしよう!混乱してる俺にアカシャが話しかけてきた。


『落ち着きなさい!当たると言ったでしょ!」


「そうはいってもこんな大金が当たるなんて」


『だから落ち着きなさい。深呼吸よ、深呼吸!』


「すーはー、すーはー、うん。なんだか少し落ち着いた様な?」


『確かロトは翌営業日から申告して1週間以内に支払われたと思うわ」


「て事は、この土日はおあずけ?」


『そうなるわね』


「・・・・・・我慢出来そうに無い!」


『それじゃぁ、AI用に高スペックのパソコンでも購入すれば?グラフィックボードとかも値上がりして自作だと100万行くかもしれないけど』


「それで、株とかのトレード能力上がるかな?」


『上がると思うわよ。一度、購入してみたら?』


「それでこの渇きを癒やすわ」


『そうしなさいな』



 翌朝、土日も新聞配達はある。これも辞めようかなと思い、新聞配達が終わった時に店長に言った。2週間後まで続けてくれとの事だったので2週間後に辞める事となった。車を持っている先輩に3千円で今日、パソコンのパーツを一式買いに行くのですが足になってくれませんかと頼む。


 するとOKしてくれたので10時に新聞屋の前に集合してから行くと言う事になった。


 家に帰って朝食を食べ終わる頃には7時を過ぎるので四菱UFJ銀行ATM が開く8時45分までネットでパーツを見てどんなパーツが良いか考える。


 ATMが開く時間になったのでとりあえず150万程下ろす。


 家に帰ると郵便物が来ていたので見ると、証券会社から口座開設のIDとパスワードが来ていた。


 早速、AIに証券会社のIDとパスワードを読み込ませる。それとAIに今日新しいパソコンを作る為のパーツを購入予定だから引っ越しの用意をしといてくれと指示を出して○ドバシカメラへリュックサックを背に入れて集合場所の新聞屋に行く。


 暫く待つと先輩のワゴン車が来たのでそれに乗って○ドバシカメラへ行く。先輩はついて行くと何か買いそうだからここで寝てるわと言って車で寝だした。


 店の店員に自作パソコンで性能の良い奴を欲しいので相談に乗って欲しいとパソコンコーナーの店員に言うとその店員は目を輝かせ"先ず何に使いますか?"と聞いて来た。


「自動投資プログラムと3D画像、エンコーダーにインターネット他にも色々と使用するかも、あ、それと24時間使用するから」


「そうなんですね。すると耐久性と性能が求められているんですね」


「そうなりますかね?」


「そうですねー、そうするとグラフィックカードがいるのでCPUはグラフィックが無いものを選んで水冷で冷やしてグラフィックカードは今ある最高の物を用意して、メモリは最大まで積んでと、これらを入れれるケースはこれしか無いな。


 あ、電源とOEMのOSが要るな。


 電源はPLATINUMのこれであればいけるだろう。


 SSDは2Tもあれば十分か?いや、念を見てもう2T積んでおくか。


 WEBカメラは1万近くのこれでBluetoothのイヤホンマイクも念の為に入れておくか。


 マザーボードはこのメーカーのWIFIが付いてるこれでマウスとキーボードは有名メーカーのこれで良いかな。


 スピーカーは一応押さえてこれで。


 液晶モニターは有名メーカーの27インチの4Kのこれで良いや。液晶保護フィルムも付けてと、他に何が欲しいの有りますか?」


「外付けの2TのSSDが欲しい」


「それならこの規格の外付けSSDがよいかな、過去の同様の規格のバージョン

と互換性があるし」


「それで値段なんだけど、ここで一式購入するので負けて下さい」


「そうですねー、此方もこんなに買ってもらって好きに選ばしていただいたので全部でこの値段でどうでしょう?」


「約1割引にポイント15%付きですか。これでお願いします」


「お持ち帰りでしょうか?」


「はい。ただ、車まではこんでいただけませんか?」


「良いですよ。少しお待ちください」


 そう言って店員は台車、台車と言って去って行った。

 

 店員さん2人に台車で先輩の車まで運んでもらって先輩を起こして車に積み込む。一気に背後が狭くなった。


 先輩の車で自宅に戻り、荷物を下ろすのを手伝ってくれた。


 先輩に今日の足代3000円を渡してお礼を言う。


 それにしても80万円と少しですんだのは良かったな。


 先輩が帰ると昼飯を食べてパソコンの組み立てだ。




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