第10話 閑話 エルサSS ご主人様はクレイジー

 私の名前はエルサ。ヴァルキリーで七市伸幸ななしのぶゆきの召喚獣です。


 家のご主人様はクレイジーです。


 普通、回復魔法の訓練で腕までナイフで刺して回復魔法をかけるのは百歩譲って良いとしても、刺さったナイフをグリグリした後で回復魔法をかけますか、普通!


 その上、回復魔法の上がりが遅くなって来たら、自らのお腹をナイフで刺して回復魔法をかけるのです!信じられません!


 何より、その鍛錬法を私にもやらす所が鬼です。


 痛くて痛くて回復魔法所じゃなかったですが、回復魔法をかけないと死んじゃうと言う矛盾!


 ええ! 頑張って痛みを堪えて回復魔法を自分に向かってかけましたよ。


 でも、それが地獄の始まりだったとは思いもしませんでした。


 硬化のスキルを覚えるために相手を殴り合うとか、スキルを覚えなければ剣の腹で思いっきり殴られるとか、はっきり言って虐待です!


 スキル? 何とか覚えましたよ。根性で!



 新人の召喚獣のミアさんなんか、これが普通なの!って叫んでいました。


 召喚された直後にこの地獄です。運の悪い子です。


 ご主人様に抗議しても、ご主人様のユニークスキルである禁忌図書館アカシックレコードに直接繋がるよりも天国だと言っていましたが、信用出来ません。


 いくら回復の泉の水があると言ってもあの様な苦痛を超える死が目前の苦行は普通はしません。


 それをするご主人様はクレイジーです。


 魔法の修行は比較的楽でした、覚えていない魔法も魔法のスキルの取り方をご主人様が丁寧に教えてくれて見直したものです。


 ですが、今度は魔法耐性のスキルを得る為に三角形で各自直線上にある相手に向かって魔法を撃って行けと言われました。


 魔法の取得はご褒美では無くさらなる地獄の下拵えしたごしらえだったようです。鬼畜です! 許されざる暴挙です!


 ですが、逆向きに相手に向かって撃つ時の相手がご主人様だった時は思いっきし打ち放ってやりました!恨みを思い知れです!


 胸がすっとしました。やってやったと言う達成感がありました。


 でも逆向きになると今度は私がご主人様に打たれる番です。


 世の中は非情です。


 色々とありましたが、30日を超えた当たりで一旦スキルのレベル上げは終了と言われ神に感謝しましたが、このご主人様に使わしたのも神だと思い出して感謝を止めました。


 とにかく、今回の地獄から無事に生還できたことが幸いです!




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